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第46回 関東オークス(Jpn2)
【予想】
◎ショウリダバンザイ
○トーセンウィッチ
▲シンメイフジ
△ハーミア
△エレーヌ
△アドマイヤオンリー
△ナムラフェアリ

 前走の東京プリンセス賞は、16頭の多頭数を捌くのに苦労を強いられ、2着に敗れたショウリダバンザイ。ここも同様の流れになる可能性はあるものの、底力に期待しました。プリンセス賞を勝ったトーセンウィッチが、距離延びて更に前進。JRA勢では実績上位のシンメイフジ。

【レース】
 距離を意識して控えるとみていた松岡アイシークレットが、予想に反して果敢にハナを奪い大逃げ。本橋ギンガセブンは無理に追わず離れた2番手を実質単騎逃げの形。馬場状態を考えると、このギンガセブンで平均ペースくらい。2周目の勝負処から人気馬が上位に進出して直線の入口では内田博シンメイフジ、ギンガセブンが先頭に並びかける形。ここまでくれば、戦ってきた相手が違うシンメイフジの優位は歴然。グイと突き抜け2分13秒1の好タイムで1着ゴール。2着は道中スムーズに運んだ今野ハーミア。真島ショウリダバンザイは反応今イチで5着に終わりました。

【上位馬の寸評】
1着 シンメイフジ
 JRA牝馬のクラシック路線でソコソコ頑張った実績はピカイチ。問題はダート適性のみで、そこさえクリアできればアッサリの可能性は十分にありました。この日はマイナス4キロの450キロ。やや脚長のスリムな体型。パドックでは物見もせず落ち着いて周回。毛ヅヤも上々。仕上がりはいいし距離も全く問題なさそうですが、やはり芝向きかなという印象を受けました。レースは内田博騎手が気合をつけて外4番手からの競馬。折り合いはスムーズ。勝負処から徐々にポジションを上げ、4コーナーでは抜群の手応えで2番手。最後の直線も脚を伸ばして着差以上に余裕のある勝ちっぷりでした。前が引っ張ったのと、極端に馬場が軽いこともあり、ユキチャンのそれを1秒6も上回るレースレコード。実力にプラス、こういった馬場も向いていたようです。基本的には芝向きとみて間違いない。

2着 ハーミア
 道営2勝で、最終戦は牝馬の重賞フローラルカップを逃げて0秒7差の3着。それほど目立つ成績ではありませんが、転入緒戦が相手なりの大楽勝。2戦目は脚を余して2着に負けたものの、前走はJRAに挑戦してアドマイヤオンリーの2着。鋭い瞬発力がウリで、南関の別路線組では注目の一頭でした。この日はプラス10キロの482キロ。道営では490キロ台で走っていた馬で、まだスッキリ映るほど。もっと増えてもいいくらい。この体重増は状態アップの証と判断。落ち着きもあり子気配でした。レースは出たなりで進み5番手からの競馬。折り合いに専念してそのポジションをキープ、最終4コーナーでは離れた4番手。直線は外から脚を伸ばし、粘るギンガセブンを首差交わして2着に食い込みました。逃げ差し自在ですが、どうやら差しに構えた方が良さが出るタイプか。今後の成長が楽しみです。

3着 ギンガセブン
 道営では7戦1勝と平凡な成績ですが、転入後は既に3勝。桜花賞は5着とはいえ、流れからすればマズマズの頑張り。そして前走の東京プリンセス賞は、外枠から並居る逃げ馬を抑えてハナに行き5着。馬っぷりもいいし、なかなか見処のある馬ですが、今回は距離が2100メートル。母父がサクラバクシンオーという血統面を考えても、ちょっと厳しいかなとみていました。この日はマイナス8キロの480キロ。少しコロンとして体付きの馬で、これは絞れた分と判断。適度な気合乗りで好仕上がり。レースは好スタートを決めて本橋騎手が逃げる姿勢でしたが、内から松岡アイシークレットが行ったので、無理せず2番手から。行こうとして行けなかった割に案外折り合いがつき、離れた2番手を実質単騎逃げの形。勝負処からはシンメイフジに外から被されながらも一緒になってスパート。最後の直線はシンメイフジに交わされて普通は甘くなるところですが、バテずにイン粘り。ハーミアに差されて3着ですが、内容的にはハーミア以上。この走りは大きな収穫で、今後に繋がる競馬。これも次が楽しみです。

4着 ケルナカーニバル
 2走前にハーミアを破っていますが、これは相手の油断負け。前走の東京プリンセス賞の4着も、追い込み競馬に乗じて、内を突いて目イチの競馬。今回も恵まれての入着ラインかなとみていましたが、大体予想通りの走りでした。レースはジックリ構えて後方12番手から。最終4コーナーで中団くらいまで押し上げ、直線は外から差を詰めて4着。力は出し切ったと思います。体をフックラ映して集中力もあり、気配としては上々。自分の力だけはコンスタントに走るのがこの馬のセールスポイント。

5着 ショウリダバンザイ
 転入緒戦の桃花賞は、状態ひと息ながら競り勝ち実力をアピール。馬体を戻した桜花賞は、長く脚を使い楽勝。東京プリンセス賞は、多頭数を捌くのにひと苦労で、負けて強い競馬。初コースの川崎で仕掛け処がポイントですが、この馬の底力に期待しました。この日は増減なしの450キロ。もう少し増えてもいい感じの造りですが、減らなかったのは好感。多少テンションが上がり気味でしたが許容範囲。力は出せる仕上がりとみました。レースは出たなりで中団8番手からの競馬。向流しに入ると、他の有力処が前にいるのを意識したのか、早目に前を追う体勢に入りましたが、推進力今イチ。4コーナーで離れた5番手に上がるまでが精一杯。最後の直線はアラアラ一杯でした。プリンセス賞の激闘の疲れが多少残っていたのか…。立て直しての再スタートに期待。

6着 エレーヌ
 強行日程をいとわず水沢、佐賀、園田と牝馬の交流重賞を3連勝。返す刀で東海ダービー1着と地区bPに。このメンバーに走っての力関係は微妙でしたが、そのキャリアとタフネスぶりに注目して△を打ちました。この日はマイナス3キロの437キロ。意外に細目感はなく、キビキビといい感じでパドックを周回。かなりの体力と精神力を確認。レースはここ一連とはペースが違い過ぎて追走ままならず離された6着。今後は他地区枠で再三こちらに顔を見せることになりそうですが、案外馬鹿にできない存在かも。

9着 トーセンウィッチ
 東京プリンセス賞は、後方一気の追い込みで快勝。間違いなく距離が延びていいタイプ。そしてこの日のパドックでもキビキビ感があり毛ヅヤ上々、好気配。ソコソコ勝負になるとみていましたが、後方で動けず9着。ショウリダバンザイと同様に、激闘の疲れが残っていたのか…。これからマダマダ変わってくる馬だと思います。

14着 アドマイヤオンリー
 ダートを2連勝してここに挑戦。シンメイフジあたりとは実績的に比較になりませんが、馬っぷりは上々。悠然とパドックを周回する姿には風格すら。これは怖い存在になるかなとみていましたが…。レースはスタートひと息。かなり脚を使って積極的に攻めましたが、勝負処でズルッと後退して殿り負け。何かアクシデントがあったのか。今回は基準外とみるべきかも。