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第14回 スパーキングレディーカップ(Jp
【予想】
◎ラヴェリータ
○ウェディングフジコ
▲ジョーイロンデル
△トーホウドルチェ
△ハチマンダイボサツ
△テイエムヨカドー
△タカヒロチャーム

 それほど器用には立ち回れないラヴェリータだけに、距離千六では取りこぼす懸念があるものの、地力上位で2着は外さないとみました。強敵は1月のTCK女王盃でユキチャンの2着、鞍上に内田博を配したウェディングフジコ。好調ジョーイロンデル、マリーンCでラヴェリータを破ったトーホウドルチェなどが相手候補。

【予想】
 逃げ候補のチヨノドラゴンが出遅れ。同型タッチドラゴンを抑えてハナに行ったのはキープザチェンジ。出たなりで3番手にいたトーホウドルチェが向流しの中間地点を過ぎるあたりで先頭に。これに連れて動いたのがラヴェリータで、ウェディングフジコも3番手に進出と、人気の中央勢がペースアップして後続は千切れ千切れ。4コーナーで先頭に立ったラヴェリータが、持ち前の息の長い末脚を駆使して圧倒的な1番人気の応えました。ウェディングフジコを辛くも首差抑えてトーホウドルチェが2着。

【上位馬の寸評】
1着 ラヴェリータ
 このメンバーで別定の57キロなら普通は譲れないところですが、昨年12月の兵庫ゴールドトロフィー3着、今年4月のマリーンC2着が、ともに脚を余した敗戦。小回り千六の高速決着になると、多少の心配は残りました。レースはスタート五分に出て先行グループに。向流しに入ると3番手。中間地点を過ぎるあたりではトーホウドルチェを追いかけて2番手へ。そして4コーナーではこれを交わし切って先頭。激しい2着争いを尻目に危なげなく押し切りました。多少のコースロスがあっても不利を被らない外枠が良かったし、砂を入れて少し時計のかかる馬場になっていたのも幸いした様子。本質的にはもう少し長目の距離で本領発揮のタイプ。もちろん牝馬では最強レベル。体重の割にスリムな馬ですが、体をキープして順調そのもの。

2着 トーホウドルチェ
 3走前のマリーンCではラヴェリータを抑えて逃げ切り勝ち。細身の牝馬ですが、、見た目以上に芯が強い印象。体を戻した前走は強豪サマーウインドの2着。当然重い印がついてしかるべき馬ですが、同型の逃げ馬が多いのと、輸送で大きく体が減ってくる可能性もあり、△に落としてしまいました。この日はマイナス4キロの446キロ。マリーンCが435キロを考えれば上等だし、数字通りにフックラ映していました。レースは競り合いを避けて前半は3番手。ただし、この馬にはいかにも楽なペースで、向正面の中間地点を過ぎるあたりで馬なりで先頭に。ラヴェリータのプレスを受けつつ、4コーナーでは早くも交わされながらも2着に粘り込みました。これでもし前開催までの軽い馬場だったら、あるいは違う結果が出ていたかも。本質スプリンターで1600メートルは微妙に長い。1200メートルなら男馬の強い相手ともソコソコやれる。

3着 ウェディングフジコ
 1月のTCK女王盃では、内から一瞬抜け出すシーンを作ってユキチャンの2着。続くエンプレス杯も、経済コースを回り内を突いたものの、ブラボーデイジー、ラヴェリータから離された4着。常に自分の力だけは走るものの、ワンパンチ足りないという馬。ただし、ここなら2着の最有力候補かなとみていました。レースは内田博騎手がかなり気合をつけて序盤は7番手。向流しに入ると前の有力馬が動くのに合わせて進出。3番手に上がりましたが、前2頭とはやや水が開く形。最後の直線も懸命に脚を伸ばしましたが、バテ気味のトーホウドルチェを捕まえ切れませんでした。大体これが目イチの競馬。今後も人気になっても勝つまではどうか。パドックでは集中して周回。毛ヅヤの良さも目立ち、状態は文句ありません。

4着 テイエムヨカドー
 昨年12月のクイーン賞ではユキチャンと大接戦の2着。今年4月のしらさぎ賞では、ひと息後で多少太目ながら内をすくって2着と、存在感を増してきた同馬。以降もさきたま杯6着、ゴールドC4着と、すっかり重賞の常連に。JRA勢に破綻があればあるいは、という感じはしました。レースは好スタートを決めたものの、テンの反応はそう素早い馬ではなく8番手からの競馬。徐々にスパートして4コーナーでは離れた4番手。流れ込んで一応地方馬では最先着を果たしました。内容的には今イチですが、南関の牝馬ではトップクラスの馬に成長。距離はもう少しあった方がいいか…。

5着 ベルモントプロテア
 1月のTCK女王盃以来、5ヶ月半ぶりでマイナス12キロの489キロ。元来が良く見せるタイプだけに細目感はありませんが、全体的にこじんまりした印象。レースはスタート煽ったというよりも、ヤンワリ出て折り合いに専念という運び。後方を馬なりでついて回り、正味直線勝負。ジリジリ詰めて5着は、予定通りの着狙いが奏功したか。次に繋がるかは? JRAではソコソコ実績のあった馬ですが、年齢的には現状維持。

8着 ジョーイロンデル
 軽量52キロを利して鮮やかに決めた地元浦和のしらさぎ賞。前走の船橋戦は自己条件A2下で2着ですが、これは男馬が相手で微妙に長い1700メートル。牝馬同士で1600メートルなら巻き返せるとみていましたが…。この日はマイナス9キロの495キロ。馬体を増やして成績を上げてきた馬だけに気になりましたが、見た目に細目感はありません。キビキビとパドックを周回する姿に調子落ちの懸念を払拭。レースは好スタートから戸崎騎手が気合をつけて出たものの、反応が悪く後方9番手から。結局は馬込みに揉まれて動けずじまい。このメンバーで55キロを背負って勝ち負けする力量は備わっていないということでしょう。それと1400メートルくらいが合っているのかも。

9着 ハチマンダイボサツ
 まだ多少太目に映る造りでしらさぎ賞、京成盃グランドマイラーズを連続4着。あとひと絞りしてくれば圏内突入とみていたところ、マイナス5キロの514キロ。まだ多少余裕を感じるのは体型的なものか。ある程度気合も出てきたし、レースぶりに注目していました。ただし、今回もテンの行き脚が鈍く後方10番手を追い通し。結局まるで見せ場を作れず。川崎コースはあまり向いていないのか。それにしても3秒6差は負け過ぎで前途に暗雲。