第7回 TCKディスタフ(S3)

【予想】
◎ザッハーマイン
○テイエムヨカドー
▲ハーミア
△ラインジュエル
△ヒロアンジェロ
△フサイチミライ
△トウホクビジン

 一昨年のこのレースに挑戦。僅かに4戦目のキャリアながら逃げて4着に粘った
ザッハーマイン。以降JRAで一千万を勝つまでに成長。休み明けでも九分通りに
仕上がっているとあればほぼイケるとみました。
トゥインクルレディー賞組では斤量有利なテイエムヨカドーが筆頭候補。
3歳馬ながら実績的には一枚上のハーミアが3番手。

【レース】
 注目のザッハーマインは的場文騎手が抑える作戦。バックアタックもムンロ騎手が
ハナに拘らなかったので、逃げたのは今野エロージュ。2番手に向山ボニータシチーが
行き、その直後に戸崎ハーミア。ザッハーマインはイン5、6番手に収まりペースはスロー。
淡々と流れ、勝負処から森テイエムヨカドー、ハーミアがスパート。
これに遅れじとザッハーマインの的場文騎手もステッキを連打して馬を鼓舞。
典型的なヨーイドンの瞬発力勝負。最後の直線は、一旦先頭に立ったハーミアを
並ぶ間もなく交わしたザッハーマインの独壇場。1分52秒8の好タイムで駆け抜けました。

【上位馬の寸評】
1着 ザッハーマイン
 園田在籍の一昨年にこのレースに挑戦、逃げて4着。下級条件を3連勝したばかりで
見せ場にはビックリ。以降JRAで一千万を勝つなど予想通りの成長ぶり。
休み明けでもソコソコ仕上がっているだけに、距離さえこなせばほぼイケるとみました。
この日はマイナス6キロの496キロ。逞しいトモの肉付き、力強い踏み込み。
他とは馬っぷりが違う。もちろん太目感なし。レースは的場文騎手が大事に構えて
内の5、6番手から。前に居るバックアタックが壁になるのを恐れて、勝負処を前に
その外へ進路を。3、4コーナーではステッキを連打して、ヨーイドンの瞬発力勝負に向けて馬を叱咤。最後の直線は外目に持ち出し、一旦は抜けたハーミアを並ぶ間もなく
交わして楽勝の1着ゴール。モノの違いを見せつけました。時計の1分52秒8は
なかなか優秀だし、ペース次第では楽に詰まったはず。距離の千八を難なくこなせたのは
大きな収穫。このまま無事に行けば、牝馬交流路線の主役を張れる器でしょう。

2着 ハーミア
 古馬とは初顔合わせといっても、関東オークスでJRAの強豪を相手に善戦。
男馬相手の重賞で3、1着の実績はむしろ一枚上。3歳だけに当然斤量も有利で
勝ち負け確実とみていました。この日はプラス3キロ、デビュー以来最高の498キロ。
また増えてきましたが、これは成長分。歩様が硬いのはいつものこと。
順調な仕上がりと判断。レースはスローペースの外3番手いつでも動ける絶好のポジション。最終4コーナーでは2番手。直線では一旦先頭に立ち完全な勝ちパターンでしたが
ザッハーマインの末脚に屈して2着。これは完全に地力の差で、この馬自身の能力は
出し切ったと思います。距離の融通が利き、先行差し自在、切れる脚もあるレース巧者。
ザッハーマインとともに、牝馬交流路線での活躍を期待。

3着 テイエムヨカドー
 トゥインクルレディー賞組は今イチ信用できないとみていましたが、その中で注目していたのがこの馬です。トゥインクルレディー賞は、スタートで躓いて、なし崩しに脚を使ったのが
響いて5着。ただし着差は2馬身足らず。しかも56.5→55キロの斤量が、他の出走組に
比べると有利。配当面からも魅力がありました。レースは出たなりで外5番手へ。
この馬の脚質とペースを考えるとほぼ理想のポジション。勝負処から徐々に進出して
勝ち負けの争いに加わってきましたが、力及ばず離された3着。
時計的にも自分の能力だけは走れたと思います。渋い末脚は魅力ありますが、一線級を
相手にすると入着ラインまでという感じ。この日はマイナス3キロの475キロ。
体付きが引き締まって気合も乗り、状態は申し分ありません。

4着 エロージュ
 トゥインクルレディー賞は内枠を最大限に生かして2着と好走。マイラーとしての資質は
高いモノがありますが、今回は外コースの千八。しかもやや外目の枠。
斤量も2キロ増の55キロ。やや形勢不利かなとみていました。レースは内から好スタートを
決めたムンロ騎乗のバックアタックが、無理をせず、どうぞお先にという雰囲気。
そこで馬なりでハナに行ったのがこの馬。スローの逃げに持ち込み案外折り合いもスムーズ。直線に向いても先頭を固持してアワヤと思わせましたが、最後は力負け。
4着に終わりました。やはり距離も微妙に長い感じ。千六以下のスピード勝負で
本領発揮のタイプ。相変わらず馬っぷりは冴えており、毛ヅヤも上々です。

5着 バージンサファイヤ
 園田生え抜きで、2歳時から重賞戦線で活躍している馬ですが、一見して細身で非力な
印象。とてもこのレベルの重賞で通用するという感触はありませんでした。
実際16頭立ての16人気。レースは先行タイプながら無理に前を追いかけず中団9番手から。終始内々を回り、最後の直線もイン狙い。正味千八を走って5着に頑張りました。
これ以上を望むのは酷。

13着 フサイチミライ
 昨年はアデレードシティC→トゥインクルレディー賞を3着→1着。今年は5着→3着。
どうもいい頃のキレがない。それとこの日はプラス5キロの456キロで、多少太目に
映りました。更には微妙に長い距離千八では、後方で動けなかったのも納得か。
7歳という年齢を考えると、今後は険しい。

16着 ヒロアンジェロ
 正直この大敗は予想しませんでした。レースレベル?とはいえ、勝負強い走りで
トゥインクルレディー賞を1着。1キロ増の55キロ程度なら全く問題はないし、長目の距離も
道営時代に好走済み。馬の気配も悪くありませんでした。レースはスタートひと息で
少し脚を使って前目に行ったのが後々響いたのか…。一過性のポカとみるべきか…。
何とも言えません。