第43回 ハイセイコー記念(S2)

【予想】
◎セルサス
○リョウウン
▲エースキッド
△ドラゴンマックス
△リアンローズ
△パワフルローマン
△ゴーディー
△ハバナマティーニ

 初戦は距離適性の差で敗れたセルサスですが、距離が延びた2戦は相手なりの競馬で
圧勝。スケールの大きな走りは、このメンバーではモノが一枚上とみました。
折り合って行ければリョウウン、決め手勝負でエースキッドが相手に有力。

【レース】
 内枠の逃げ馬キングセントが競走除外になったので、自然の成り行きでリアンローズが
ハナ。ゴーディーが2番手に行き、セルサスは抑え切れない手応えで3番手。リョウウンは
好位で折り合いに専念。エースキッドは後方待機。ペースはスロー。勝負処で動いた
セルサスが、4コーナーでは逃げるリアンローズに並びかけ、直線に向くと早目に先頭。
後続を突き放す形で力の違いを見せつけました。好位から脚を伸ばしたリョウウンが2着。

【上位馬の寸評】
1着 セルサス
 新馬戦は距離適性の差で敗れたものの、1分1秒1の好タイムで2着。以降は千四、千六を難なく突破。決して図抜けた時計ではありませんが、スケールの大きな走りは魅力一杯。
このレベルの重賞なら勝てるとみていました。この日はマイナス1キロの507キロ。
一見して太目に映る体型で、モッサリ型ですが、これはいつも通り。十分に力を発揮できる
仕上がりと判断。レースは好スタートから馬なりで3番手は青写真通りか。流れに沿って
2番手、そして4コーナー併走、直線では早目に先頭。全く付け入る隙を与えぬ
ワンサイド勝ちでした。跳びが大きく決してスピード感はありませんが、間違いなく距離が
延びていいタイプ。クラシックレースの有力候補。

2着 リョウウン
 JRA挑戦は実を結びませんでしたが、既に準重賞のゴールドジュニアーを勝っている
実績上位馬。人気のセルサスとは枠の差があるので、スムーズに折り合って行ければ
善戦可能とみていました。レースは山田信騎手が折り合いに気を使いつつ、多少気合を
つけて内4番手から。うまく先行馬ペースの流れに乗った感じ。勝負処で砂を被ったのか
やや頭を上げる仕草を見せましたが、前を追う気力は萎えず。勝ち馬には
突き放されたものの、3着のエースキッドには4馬身の差をつける中身を伴う2着でした。
この日はプラス2キロの472キロ。体をフックラ映して適度な気合乗り。
それほどの大物感はありませんが、レース巧者でコンスタントに自分の力は発揮するタイプ。基本的には短目の距離がベターか。

3着 エースキッド
 前走のくまたか特別は、千四を1分27秒5で駆けて、上がり3ハロンは37秒9の切れ味。
これはゴールドジュニアーのリョウウンに匹敵する好内容。多頭数を捌ければ勝ち負け
確実とみていました。レースは的場文騎手が気合を入れつつ内ラチ沿いに寄せる形で
後方11番手から。意外なスローペースで展開がバラけず、我慢を強いられ直線勝負。
差を詰めたものの、離された3着に終わりました。展開向かずといったところですが、
自身の上がり3ハロンは40秒2。もう少し速い脚を使えてもよかったのでは…。
距離が延びていいタイプかどうかは微妙。
夏場に減らしていた馬体がスッカリ回復してデキは申し分ありません。

4着 リアンローズ
 千、千四と2連勝して、前走は千六を2着。今回は距離二度目、稽古の動きも抜群なら
魅力ある一頭でした。レースは好スタートを決めて無理なくハナへ。
2、3番手のゴーディー、セルサスが慎重に構えたので、気分良くマイペース。
4コーナー手前までレースをリードしましたが、直線に向いてセルサスに交わされると
バッタリ。一応4着には残ったものの、力の差を痛感。活気があり非常にいい状態ですが
クラシック云々という馬ではない。

5着 ワイルドゲイル
 転入緒戦は千四のゴールドジュニアー4着。前走は千二を使って2着。
まだ掴みどころのない馬ですが、馬っぷりは非常にいいので、今後走りそうな雰囲気は
ある馬。印は付けませんでしたが、ある程度は気に留めていました。
レースはスタートひと息で後方13番手から。途中から進出を開始して4コーナーでは7番手。そこから少し番手を上げて5着ならマズマズでしょうか。もう少し長い目で見たい。

10着 ドラゴンマックス
 4人気と意外に穴人気になったのがこの馬。追って味のあるレースぶり、馬っぷり上々
そして調教の動きも目に見えて良くなっているので、確かに魅力はありました。
レースは和田騎手が気合をつけて4番手併走と、思った以上に前目のポジション。
ただし初距離でこの競馬はさすがに負担が重かったようで、直線を向く前に早くも一杯。
キャリア不足を暴露しました。これを糧に、次走自己条件を使ってくれば見直せる。

12着 パワフルローマン
 前走はリアンローズに競り勝ち3勝目をゲット。このメンバーでは唯一の3勝馬。
稽古動いたようにデキは絶好。千六を克服したのも収穫。
当然有力候補となるべき一頭ですが、結果は大きく離された12着。何の不利もなく
好位の4番手あたりから無抵抗に下がったレースぶりは不満。現時点で断じるのは
早いかもしれませんが、早熟のきらいも…。