第25回 東京プリンセス賞(S1)

【予想】
◎リアンローズ
○ラカンパーナ
▲マニエリスム
△ナターレ
△マツリバヤシ
△ハルサンサン
△オーゴンヒリツ

 京浜盃はクラーベセクレタに突き放されたリアンローズですが、これは相手悪し。勝ちに行って千七47秒2なら上等。あのレースぶりなら千八もこなせそうなのでチャンスとみました。休み明けを叩いたラカンパーナ、マニエリスムが本線。

【レース】
 外枠からハナを主張したのが真島ダンスピース。森オーゴンヒリツも積極策で2番手。本橋ナターレ、石崎駿ラカンパーナと続き、的場文リアンローズは意外に行き脚がつかず内5番手。その外に戸崎マニエリスム。ペースは平均からやや速目。前2頭にラカンパーナ、マニエリスムが接近して最後の直線へ。残り1ハロンからはマニエリスム、オーゴンヒリツのデッドヒート。一旦はオーゴンヒリツが差し返すシーンを見せましたが、根性を発揮したマニエリスムが首差競り勝って1着ゴール。前走クラウンCの汚名を返上しました。

【上位馬の寸評】
1着 マニエリスム
 前走のクラウンCはスタートのタイミングが合わずレースが後手後手。不完全燃焼の競馬。2戦2勝の大井コースで当然反撃が期待されました。この日はプラス2キロの462キロ。転入当初に比べると馬体に幅が出てきたし、テンションが上がり過ぎることなく好気配。レースはスタート五分で出たなりの競馬、外6番手から。4コーナーでは手応え良く4番手に進出して、最後の直線はオーゴンヒリツとのデッドヒート。相手の粘りに少々手を焼きましたが、ゴール前で首差競り勝ち、待望の重賞レース初制覇を果たしました。スムーズに運べばこのくらいは走って当然ですが、前日の羽田盃が1分52秒1だけに、53秒台は欲しかった。距離は多少長くなってもこなしそうです。

2着 オーゴンヒリツ
 南関転入後は5戦1勝ですが、渋い走りでオール掲示板(5着以内)。勝つまでの底力は?でも2、3着くらいならあるかなとみていました。この日はプラス3キロの432キロ。馬体にインパクトは薄いものの、体つきに細目感はなく落ち着きもあり好調キープと判断。レースは森騎手が気合をつけて2番手へ。緩みないラップを刻んで逃げるダンスピースを追いかけ、最後の直線では一旦先頭。マニエリスムに交わされながら差し返すシーンを作りましたが、最後の最後で首差競り負けました。負けたとはいえ、勝ちに行ってこの走りは高評価。存在感を増してきました。

3着 ラカンパーナ
 デビューから3連勝が鮮烈ですが、以降2戦が1人気で4、2着。勝ち馬から離されており、この馬としては不満の残る内容。叩き二度目、好稽古を消化した今回は正に正念場でした。この日はマイナス12キロの473キロ。かなり大きな数字ですが、元来少し太目に映る体型だけに、細いという感じはしません。ハードに攻めて仕上げてきたということか。モッサリ感も抜けて力を出せる仕上がりと判断。レースはスタートひと息。かなり脚を使って4番手に進出。勝負処から3番手に上がり勝ち負けの態勢に入りましたが、最後の直線はひと息伸びを欠いて3着。序盤で脚を使ったのが響いたか…。今イチ伸び悩んでいる印象も。

4着 ハルサンサン
 デビューから2、1、1、1着。特に大きく出遅れながら豪快に差し切った千鳥特別(千四)がインパクト大。休み明けのクラウンCは12着と大敗を喫しましたが、大井の外コースでこの馬の末脚が復活する可能性ありとみていました。この日はプラス1キロの442キロ。フックラと丸味を帯びた体つきで適度な気合乗り。連勝時と変わりない好気配。レースは序盤は折り合いに専念して後方9番手から。3コーナー過ぎからスパートを開始して直線の入口では7番手。最後もジリジリと脚を伸ばしましたが、4着に終わりました。案外距離はこなしそうですが、あの千鳥特別の切れ味を見ると、やはり千四くらいが合っているのかも。適条件ならいつでも狙える。

5着 ヴァレイオブローズ
 新馬1着後は未勝利ですが、前走は千八の交流戦を狙い2着と長目の距離への高適性をアピール。ただし、重賞のメンバーに入ると時計的にどうかなとみていました。この日はプラス4キロの496キロ。太目感はなく気合乗りも良好で好仕上がり。レースはヤンワリ出て後方12番手から。完全に直線勝負の一発狙いで5着。自分の時計通りには走った感じです。もう少しレースぶりにスピード感が欲しい。

6着 リアンローズ
 前走の京浜盃は、クラーベセクレタを負かしに行き3着。今回は逃げも可能なメンバー構成でチャンスとみていましたが…。この日はプラス3キロの463キロ。少しでも増えたのは好材料。多少テンションが上がり気味でしたが、気にならない程度。仕上がりは上々と判断。レースは的場文騎手が逃げる気迫で飛び出したものの、意外に行き脚が鈍く内5番手からの競馬。そのポジションをキープして最後の直線は外に持ち出しましたが、サッパリ伸びず6着は案外。2走前の君子蘭特別は15頭立て15番枠から先行抜け出し。前走の京浜盃は15頭立て12番枠。この馬は被されない外枠の方がスムーズに運べるのか。気配は悪くないので、次走での巻き返しを期待。

9着 ナターレ
 2走前の桃花賞では、かなり外を回るロスがありながらマニエリスムの2着。前走のクラウンCは厳しい流れを凌いでヴェガス、ドラゴンウィスカー(前日の羽田盃3、4着)を撃破。血統、レースぶりから距離の千八も不安はないので有力候補とみていました。この日はプラス1キロの459キロ。フックラとした好馬体で好調キープをアピール。レースは本橋騎手がかなり気合をつけて内3番手の好ポジションをゲットしましたが、勝負処から行きっぷりが怪しくなり、最後の直線は勝負に参加できず。この馬も外目の枠の方が流れに乗れるのか…。今回のみで評価は下がりません。