第57 回 平和賞(S3)

【予想】
◎サンレイレーザー
○ニシノファイター
▲ポイントプラス
△ルイクリスタルラヴ
△アイキャンデイ
△ダイヤモンドダンス
△アウヤンテプイ
△エンジェルツイート

 JRA3戦は今一歩及ばなかったサンレイレーザーですが、前走のヤングチャンピオンは3コーナー先頭のワンサイドV。現状ダート向きだし、長目の距離が合いそうなタイプ。鞍上御神本からも結構自信の◎でした。左回り二度目になる同じ道営のニシノファイター本線ですが、ポイントプラス以下△勢まで連下混戦。

【レース】
 好スタートから、急遽手替わりした森騎手が気合をつけてエンジェルツイートがハナ。アイキャンデイ、サンレイレーザーと早々と隊列が決まり平均ペース。残り800でピッチを上げた前3頭は、4番手以下を離して直線へ。一旦はサンレイレーザーが2番手に上がりましたが、意外に伸び悩み。それを尻目にスピードを持続したエンジェルツイートが、鮮やかな逃げ切り勝ちを収めました。内から盛り返したアイキャンデイが2着。

【上位馬の寸評】
1着 エンジェルツイート
 現在10戦10勝オオエライジン(父キングヘイロー)の一つ下の妹。その血統に魅力はありますが、前走は少々ムキになって行っていたので、千二→千六では狙い切れませんでした。この日はマイナス5キロの479キロ。兄オオエライジンはオットリしたタイプですが、この馬も物見もせず落ち着いた素振り。ただし、馬体からはそれほどのインパクトは受けませんでした。レースは好スタートから多少気合をつけてハナ。残り800あたりでサンレイレーザーの動きを察知した森騎手が、ピッチを上げてコーナーへ。このあたりから4番手以下が千切れる形。最後の直線は、2着争いを尻目にまんまと逃げ切りました。森騎手の積極策が奏功したとも言えますが、折り合って逃げて途中からペースアップとは意外なレースセンス。兄ほどの大物感はありませんが、このキャリアでこのレースができるのだから、ポテンシャルが高いということでしょう。

2着 アイキャンデイ
 過去3勝は何れも外から攻めての抜け出し。前走のハイセイコー記念は1番枠をどう捌くかがカギでしたが、砂を被りながら内から脚を伸ばしてドラゴンシップ(次走ローレル賞も1着)に首差まで迫る2着。更に信頼度が高まりましたが、今回はニューフェイスの登場もあり△に落としてしまいました。この日はマイナス3キロの491キロ。スラッとした体型の馬ですが、適度に気合が乗りいい感じ。レースは的場文騎手が気合をつけて2番手でエンジェルツイートを追う形。ただし最終4コーナーではサンレイレーザーに交わされ3番手、手応えも劣勢。それが差し返しての2着とは案外渋い。距離が延びた方がいいのかもしれません。

3着 サンレイレーザー
 栄冠賞3着後は、JRA芝を3戦してオール4着。何れもコンマ差。地元戻りの前走はひとマクりの圧勝。跳びが大きく、いきなりエンジン全開よりも、ある程度距離があった方が良さそうなタイプ。問題は初の左回りですが、そこは御神本騎手が巧みにリードして勝てるとみてました。この日はマイナス13キロの499キロ。これは絞れた分と判断。馬っぷりがいいし、気合の乗りも十分。レースは出たなりで外3番手へ。最初のコーナリングもスムーズで、序盤の運びは申し分なし。残り800からスパートして、最終4コーナーではアイキャンデイを交わして2番手。手応えも良くさあこれからというところで、意外に伸び悩みエンジェルツイートとの差を詰められず。それどころかアイキャンデイに差し返されて3着とは拍子抜け。敗因はちょっと掴み切れません。買い被り過ぎていたのでしょうか。次走で改めて判断。

4着 ニシノファイター
 他の道営馬が左回りに苦しむのを尻目に、渋太い走りで競り勝った鎌倉記念。追わせるタイプだけに船橋千六で更に前進。左回りも二度目で有力な一頭とみていました。この日はプラス2キロの482キロ。現状この480キロ前後が理想のようで、馬体が丸味を帯び活気十分。前走と同様のデキとみました。レースは好スタートを決めて外5番手から。この馬の脚質、ペースを考えれば理想的なポジション。しかも痺れるような手応え。ただし、ペースアップした処で置かれたのが痛かった。最終4コーナーではかなり水があいた4番手。懸命に差を詰めてきましたが、2着争いにも加われませんでした。一歩早く動いていれば…とは思いますが、そうなればそうなったで、脚が使えなかった可能性も。今回に関しては実力云々よりも展開負け。

5着 ダイヤモンドダンス
 前走のハイセイコー記念はジックリ溜めて直線勝負。実力馬2頭に前々で捌かれては納得の3着。未勝利馬とはいえ、秘める能力は対等。コース替わりがプラスに作用する可能性もあり注目していました。この日は増減なしの477キロ。フックラとした体付きに適度な気合乗り。いつもながら良く見せるタイプです。レースはスタートひと息。ただし許容範囲。無理なく中団8番手あたりを進み、手応えも悪くない。これなら終い切れる脚を使いそうな感触がありましたが、最後の直線はジリジリという感じで5着が精一杯。この馬は思い切り抑えて行った方が持ち味が生きるのかも。

8着 ポイントプラス
 僅かに2戦目で、千→千六のハンデがありながら差し返して2連勝。時計の短縮は容易とみれば、このメンバーでも十分チャンスがあるとみていました。この日はマイナス3キロの494キロ。メンバー屈指の馬っぷりを誇り気合乗りも十分。更に期待が高まる好気配。レースは出たなりで8番手からと、意外に消極的な運び。左海騎手が逃げ多数を警戒したのでしょうか。しかも馬込みの真っ只中。それがストレスになったのか、まるで伸びる気配がなく8着。完全にキャリア不足を露呈したという競馬。決して底を見せたわけではありません。

9着 ルイクリスタルラヴ
 初距離でドラゴンシップ(重賞2勝)に競り勝った8船橋。出遅れ挽回で2着の鎌倉記念からも、能力はこのメンバーでもトップクラス。ポカがあるタイプですが、折り合って行ければチャンス十分とみていました。この日はプラス3キロの512キロ。パドックを周回する姿は躍動感があり、ここ一連と同等のデキ。レースは折り合いに気を使ったのか後方からの競馬。これといった見せ場もなく9着。今日は気分が乗らなかったということでしょうか。