【予想】
◎ワンダーアキュート
○ランフォルセ
▲フリオーソ
△シビルウォー
△ピイラニハイウェイ
△スターシップ

　スマートファルコンとデッドヒートを演じた東京大賞典が記憶に新しいワンダーアキュート。フェブラリーＳはやや距離不足のきらい。切れ味ひと息でも長くいい脚を使えるこの馬に船橋の２４００は持って来い。ここ目標に万全の仕上がりなら勝てるとみました。相手も出遅れを挽回してスマートファルコンの２着に頑張った川崎記念が優秀なランフォルセを重視。当レース過去２勝のフリオーソが、展開を味方につければ逃げ切りも。

【レース】
　これといった同型不在で予想通りにフリオーソがハナ。１周目ホームストレッチでランフォルセが２番手に上がり、ワンダーアキュートは引いて内３番手。２周目バックストレッチに入ると先行３頭が４番手以下を大きくリード。後続馬の中ではスターシップが追い上げ態勢。３コーナーからワンダーアキュートが外に切り替えマクる構え。それに合わせてランフォルセも動き４コーナーではフリオーソに並びかける形。最後の直線は正に我慢比べになりましたが、ランフォルセが渋太く凌いで１着ゴール。一旦はワンダーアキュートが２番手に上がりましたが、外から脚を伸ばしたピイラニハイウェイが２着に浮上しました。

【上位馬の寸評】
１着　ランフォルセ
　休み明けでひと息太目に映った川崎記念をスマートファルコンの２着。出遅れなければ、もう少し迫れたかという内容。あの走りからは船橋２４００もＯＫ。気配次第では勝機十分とみていました。この日はマイナス５キロの４９３キロ。ややテンションは高目でしたが、数字通りに無駄肉が取れた感じで馬っぷり上々。納得の仕上がり。レースはスタートひと息でしたが、無理なく好位に取り付いて１周ホームストレッチでは外２番手へ。フリオーソを１馬身間隔で追う形。３コーナー過ぎにワンダーアキュートのスパートに合わせて動き、４コーナーではフリオーソと併走。最後の直線は激しいデッドヒートを凌ぎ、差し馬勢を抑えて１着ゴールを駆け抜けました。僅差とはいえ、ライバル２頭に競り勝っての勝利は価値大。スマートファルコンを追う第二グループの筆頭格にのし上がってきました。

２着　ピイラニハイウェイ
　地方初参戦のブリーダーズＧＣはシビルウォーから２秒１差の４着。日本テレビ盃はスマートファルコンから１秒３差の４着。前走の佐賀記念はレコード勝ちですが、脚抜きのいい馬場で経済コースをうまく立ち回っての勝利。メンバーのレベルも？　この相手で船橋２４００の力勝負では、頑張って入着ラインとみていました。この日はマイナス９キロの４６１キロ。インパクトの薄い体つきですが、適度な気合乗りで毛ヅヤも良く好調キープと判断。レースは好スタートから川田騎手が気合をつけて内６番手から。ペース的にはちょうどいいポジション。道中はかなり追走に手こずっていましたが、上がりのかかる競馬に乗じて脚を伸ばし２着に食い込みました。恵まれた感じは否めませんが、結構長く脚を使っており、長目の距離は合うのかも。まだ全幅の信頼は？

３着　トーセンルーチェ
　一部で注目された兄弟対決は、意外にもこちらに軍配が上がりました。確かに金盃を勝って波に乗ってきたところに、適性十分の長距離戦。狙えなくもありませんが、兄フリオーソに加えてこのレベルの中央馬が揃っては、正直苦しいとみていました。この日はマイナス７キロの５５８キロ。体型的なものもあり、これでもまだ太目に映りますが、とりあえずは好材料。おっとりしているのはいつも通り。現状ベストの状態と判断。レースは張田騎手が気合をつけて中団８番手から。ペースが速いので道中はポジションを上げられませんでしたが、上がり２ハロンが13秒７〜14秒９と極端にかかったところに乗じて３着まで押し上げました。展開に恵まれた面は否めませんが、長距離への高適性を再確認。ニ千以上の競馬なら今後も要注目。

４着　ワンダーアキュート
　前走のフェブラリー３着はあくまでも距離適性の差。東京大賞典の走りからは、ダートでは最強レベルに到達と判断。距離は延びていいタイプ。このメンバーで２４００なら、勝つ確率はかなり高いとみていました。この日はマイナス10キロの５１０キロ。大賞典の時がちょうど良く見えたので、当時とほぼ同じ体重なら納得。懸念したイレ込みもなく、自信を深めました。レースは和田騎手が気合をつけて恐らく予定の先行策。ランフォルセが来た際に少し引いて内３番手から。１馬身間隔で進み、２周目３コーナーからは外に持ち出しマクって行く形。ここまで来れば地力で押し切れるかとみていたところ、最後の直線は一旦２番手に上がるまでが精一杯。前を捕まえ切れず、追い込み２頭に殺到されて４着。正直意外な結果。同じく積極的に攻めたランフォルセに後れを取っては言い訳できません。微妙に距離が長かったのか…。

５着　フリオーソ
　休み明けの川崎記念は３着。積極的にスマートファルコンを追いかけて粘ったレースぶり地方最強馬の意地。叩き二度目、過去２勝の当レースで本領発揮といきたいところですが、既に８歳で豹変は？　対して強敵２頭は脂が乗り切った６歳。少々分が悪いかなとみていました。この日はマイナス４キロの５０４キロ。体重的にはこの馬の理想。適度に気合が乗り、良化は窺えました。レースは好スタートから戸崎騎手が気合をつけてハナ。道中のラップは12秒の後半平均。決して無理なペースではありませんが、終始つつかれて息が入らなかったのが響いたようです。最後の直線は完全に脚が上がってよもやの５着。まだ厳しい流れを乗り切るだけの体力が戻り切っていない。現状は短目の距離に狙いを絞った方がいいのでは。まだチャンスは残されていると思います。

８着　シビルウォー
　昨年終盤は南関のレースを使ってＪＢＣ３着、浦和記念２着、大賞典４着とマズマズの戦果。ひと息入っている点がどうかですが、得意の長距離戦なら無視できない存在でした。この日はマイナス１キロの４７３キロ。気配的には一連と変わらず、仕上がりに問題なしと判断。レースは前半は10番手から。向流しで進出を図り中団あたりまで取り付きましたが、結局そこまでで、早々と圏外へ。この馬得意の長距離のサバイバル戦でこの結果では、本調子にはなかったとしか言いようがありません。復調には時間がかかるかも。