第50 回 しらさぎ賞(S3)

【予想】
◎クラーベセクレタ
○リアンローズ
▲ツキノテンシ
△トップレイスター
△ギオンゴールド
△サクラサクラサクラ(競走除外)
△スズリスペクト

 マリーンCではミラクルレジェンドに一気に交わされながら、そこから踏ん張って差し返すくらいの根性を発揮したクラーベセクレタ。今や交流戦でも主役を張れる実力馬に成長。南関東同士のこの組み合わせで57キロなら不動の中心とみました。相手には前走の内容上々のリアンローズ、地元千四ベストのツキノテンシを重視。

【レース】
 内枠の先行勢が互いの出方を窺い慎重な滑り出し。とすれば自然の成り行きでギオンゴールドがハナ。クラーベセクレタが素早く2番手に行き磐石の構え。リアンローズ、センゲンコスモが3番手を併走。その直後にツキノテンシ。意外にペースは落ち着き先行有利な流れ。馬なりで3コーナー先頭に立ったクラーベセクレタは、約2馬身ほどの差をつけて直線へ。戸崎騎手が軽く気合をつけると後続との差は開くばかり。7馬身差のワンサイド勝利で、役者の違いを見せつけました。センゲンコスモに競り勝ってツキノテンシが2着。

【上位馬の寸評】
1着 クラーベセクレタ
 クイーン賞で悲願の交流V。前走のマリーンCでは女王ミラクルレジェンドに食い下がり2着。今や南関東の枠を超えた実力馬に成長。浦和千四はユングフラウ賞1着。左回りベター、斤量57キロも恵まれたほどで、まず負ける場面は考えられませんでした。この日はマイナス3キロの465キロ。確かに3歳時から一定の体重。そういった意味で成長は窺えませんが、フックラとした体つきで活気に溢れ、申し分ない気配。クラシックシーズンの頃よりもむしろいい感じ。レースはスタートを決めてサッと外2番手へ。3コーナー馬なりでギオンゴールドを交わし、最後の直線で軽く気合をつけると見る見る差が広がり7馬身差の圧勝。正に完璧な内容でした。やはり左回りの方がスムーズだし、あまり長い距離よりは、短目の方が力をより力を発揮する感じ。次はミラクルレジェンドへの雪辱を狙う。

2着 ツキノテンシ
 初重賞のマリーンCは、無欲の直線勝負に賭けて6着。それなりの収穫があった一戦。今回は戦法微妙ですが、ベストの地元1400なら、展開の如何を問わずソコソコやれそうな気はしました。この日はプラス2キロの440キロ。パドックではあまり気合を表に出さないタイプだし、もう少し体を増やしたい感じもしますが、毛ヅヤ上々で好調キープと判断。レースは石崎駿騎手が多少気合をつけて先行グループの直後5番手から。勝負処で手応え良く3番手に進出。一旦は外マクって出たセンゲンコスモに前に出られましたが、最後の直線は内から並びかけて、2着争いに競り勝ちました。やはりこの距離ベストを確認。短目の距離なら展開に関係なく力を出せる。

3着 センゲンコスモ
 千六では差しに構え、千四では強気に押すのが近走のパターン。今回は先行策が予想されますが、基本的には逃げ馬なので、テン速い同型馬との兼ね合いがポイントでした。この日はプラス4キロの457キロ。以前に比べると本当に落ち着きが出たし、馬体も丸味を帯びていい感じ。レースは吉原騎手がハナには拘らず出たなりの競馬。やはりクラーベセクレタにマークされるのを嫌ったのでしょう。外3番手を進み意外に折り合いスムーズ。3、4コーナーから積極的に動いて2番手に進出。2着確保かと思われましたが、最後はツキノテンシに競り負け3着。人気を考えれば大善戦と言えます。やはり短目の距離が合っているのは確か。抑える競馬も大分板についてきました。

4着 トーセンベルファム
 転入緒戦は千六で2着も、JRA実績からは短距離向きの馬。千四への短縮はプラスとしても、休み明けで重賞レースはいかにも荷が重いとみていました。この日はプラス4キロの457キロ。多少テンションが上がり気味でしたが、スッキリした体つきで、外見的には仕上がっている様子。レースはヤンワリ出て後方10番手から。これはいつも通りの戦法。極力脚を溜めて3、4コーナーからスパート。追い込み勢では唯一入着を果たしました。自己条件の千二なら狙ってみたいところもあります。

5着 リアンローズ
 脚質転換を図り1800の交流2着。前走は名うてのスピード馬2頭の先行決着に迫りマイル38秒4の好タイム。本来はスピード志向で1400プラス。左回りもOKなら、2着の最有力候補とみていました。この日はマイナス1キロの464キロ。最近はこの460キロ台で安定。適度な気合乗りで好調キープ。レースは出たなりで内3番手から。勝負処でツキノテンシ、センゲンコスモが動いた際に対応できず、3番手グループから脱落。最後は再び詰めたものの、差のある5着に終わりました。早目に外目に持ち出せれていればもう少し違った結果が出たかも。次走は改めて注目。

6着 ギオンゴールド
 馬体の充実顕著で、短距離路線でメキメキ頭角を表してきた同馬。微妙に長い千四でも、単騎で逃げられれば残り目もあるかなとみていました。この日はマイナス4キロの486キロ。活気があり依然好気配。レースは内枠の先行各馬が牽制し合うのを尻目に無理なくハナへ。ただし、クラーベセクレタにジカ付けを食ってはは分が悪い。3コーナー付近で早々と交わされ、馬群に沈みました。やはりこの馬は千メートル、千二で本領発揮。