第23回 ロジータ記念(S1)

【予想】
◎アスカリーブル
○シラヤマヒメ
▲エミーズパラダイス
△グレコ
△グラッドクライ

 前走の戸塚記念は意外な辛勝だったアスカリーブル。ただし、これは57キロを背負って目イチに駆けた黒潮盃からあまり間隔がなく、その反動が出た感じも。今回は2ヶ月間隔があいて余裕のローテーション。牝馬同士で定量の54キロなら譲れない一戦とみていました。相手もシラヤマヒメ、エミーズパラダイスで順当。

【レース】
 予想通り内枠からコテキタイがハナ。エミーズパラダイス、グレコと続いてアスカリーブルは中団。シラヤマヒメは更に後ろ。ペースは平均。向流しで一気に動いたのがアスカリーブル。3コーナーで先頭に立ったエミーズパラダイスを標的に2番手に進出。早くも2強の一騎討ち模様。手応えは前を行くエミーズパダイスの方が優勢。最後の直線はほぼ同じ脚いろになり、エミーズパラダイスが1馬身のリードを保って1着ゴール。2着アスカリーブルで川島正行厩舎のワンツーフィニッシュ。

【各馬の寸評】
1着 エミーズパラダイス
 今年のクラシック路線は男馬相手に羽田盃2着、東京ダービー3着と大健闘。休み明け、古馬準オープン級が相手の前走は逃げて2着とマズマズの滑り出し。もちろん距離の不安はなく、二度目の上積みを見込めば当然有力な一頭でした。この日はプラス3キロの472キロ。フックラと丸みを帯びた体つきに好感。程よい気合乗り。レースは好スタートから馬なりで2番手。実にスムーズな走り。抑えっ切りで3コーナー先頭。直後にアスカリーブルが迫ってきましたが、脚いろは断然優勢。最後の直線、相手も闘志を剥き出しにして食い下がってきましたが、1馬身のリードを保ってゴールを駆け抜けました。時計の2分14秒1は、JBCが2分12秒5を考えるとマズマズ。今後は牝馬交流戦線での活躍を期待。

2着 アスカリーブル
 こちらは牝馬のクラシック路線を歩み2冠制覇。返す刀で男馬を相手に黒潮盃、戸塚記念と連戦連勝。間隔をあけてジックリ調整を図られた今回は、斤量的にも負けられないとみていました。この日はプラス10キロの469キロ。これは好材料。適度に気合も乗り申し分のない仕上がり。レースは出たなりでジックリ構えて9番手から。向流しの中間あたりから一気にスパートをかけて3コーナーでは早くも2番手。ただしステッキが入り、前を行くエミーズパラダイスには脚いろ劣勢。それでも渋太く食い下がり、多少でも差を詰めて1馬身差は底力の証。今後もこの2頭は良きライバル。

3着 グラッドクライ
 千二→千五→千六と距離を延ばしつつ3連勝の上がり馬。時計も優秀だし尋常ではない弾け方。ただし、距離二一でその脚が使えるかは微妙。△までしか打てませんでした。この日は増減なしの452キロ。一時は420キロ台に落ち込んだ馬体が、随分フックラして好気配。毛ヅヤも上々。レースは出遅れて8番手から。内々で我慢する形。勝負処から一気にスパートして4コーナーでは4番手。直線も長く脚を使って3着まで押し上げました。この距離でこの走りができたのは大収穫。次走、自己条件戻りなら確勝ムード。

4着 シラヤマヒメ
 常に上昇志向で重賞路線。連続して入着を果たし、前走の戸塚記念は2着。サクラローレル産駒だけに長目の距離に適性が高く、ここも上位争いは確実とみていました。この日はマイナス2キロの495キロ。いかにも長目の距離が向きそうなスマートな体型。大人しいのはいつも通り。レースは出遅れて11番手から。これはちょっと誤算。向流しに入ると、アスカリーブルに合わせるようにスパートをかけて、3コーナーでは離れた3番手へ。ジリジリ詰め寄りましたが、決定力を欠いたのはいつも通り。4着に終わりました。鋭い脚が使えるタイプではないので、もう少し前目のポジションで進めたかった。

5着 グレコ
 トライアルを勝って勇躍出走。東京プリンセス賞こそキャリア不足を露呈しましたが、それを除けば5戦5勝と注目のハーツクライ産駒。世代牝馬最強クラスが相手は重荷ですが、レースぶりは注目されました。この日はマイナス6キロの451キロ。休み明けを叩いての上積みは感じませんが、キビキビ感があり好気配。レースは坂井騎手が気合をつけて外3番手から。3コーナー過ぎに有力処がスパートすると追走が苦しくなり置かれ加減。大きく離された5着に終わりました。自己条件で仕切り直し。