第33回 浦和記念(Jpn2)

【予想】
◎エーシンモアオバー
○トーセンアレス
▲ランフォルセ
△ピイラニハイウェイ
△ダイシンオレンジ

 長目の距離でユッタリ逃げると粘りを発揮するエーシンモアオバー。前走の白山大賞典は早目に競り込まれる形で甘くなりましたが、今回は案外楽に行けそうなメンバー構成。逃げ有利な馬場状態でもあり◎を打ちました。印5頭までの競馬。

【レース】
 好スタートを決めたエーシンモアオバーが無理なくハナに行き、ディアーウィッシュ、ランフォルセの並び。岩田ピイラニハイウェイも積極的に進め、ダイシンオレンジ、トーセンアレスまで人気処は一団。後方グループとは完全に二つに分断。残り600からピッチが上がりランフォルセが2番手。外からトーセンアレス、内からピイラニハイウェイも接近して直線へ。手応え良く外のに切り替えたピイラニハイウェイが力強く抜け出し1着ゴール。ランフォルセを頭差抑えてエーシンモアオバーが2着に粘りました。

【各馬の寸評】
1着 ピイラニハイウェイ
 2月の佐賀記念で、レコードのおまけ付きで初タイトル。ダイオライト記念も2着と、交流の安定勢力に。ただし、近走は入着ラインで上位とは開きがあるので、△の評価に留めました。この日はマイナス5キロの455キロ。この馬としてはやや少なめの体重ですが、数字以上に大きく見せて毛ヅヤも上々。決して悪くありません。レースは岩田騎手がステッキを入れて積極策。途中からはインに入れて内4番手でジックリ待機。スムーズに流れに乗り手応え良好。最終4コーナーでは内2番手。1頭分あいた処を割って外に切り替え、力強く抜け出しました。さすが岩田騎手というレース運び。G2G3レベルの争いなら安定して力を発揮すます。

2着 エーシンモアオバー
 昨年の浦和記念では、逃げまくりながらゴール前殺到されて4着。今年はマリーンSの1勝のみですが、前走の白山大賞典では、実力馬の厳しいマークに遭いながら3着とスピード能力に翳りなし。今回は案外楽に逃げられそうなメンバーなので、◎を打ちました。この日はマイナス21キロの485キロ。数字を見て少々驚きましたが、見た目はキリッと仕上がり悪くない。昨年は487キロだったし、これは絞り込んだ分と判断。レースは好スタートから内の動向を窺いつつ無理なくハナ。マイペースに持ち込み注文通りの展開。余力を残して最後の直線へ。勝ち馬の決め手に屈したものの、2着に頑張りました。2番手がディアーウィッシュだっただけに、プレッシャーが軽かったのも好走の大きな要因。正直これが目イチでしょう。

3着 ランフォルセ
 川崎記念では出遅れながらスマートファルコンの2着。ダイオライト記念ではサバイバル戦を凌いで1着。一躍交流路線の主役級に。ただし以降3戦が不満。特にマグニフィカに競り負けて5着の前走日本テレビ盃が情けない。正直半信半疑でした。この日はマイナス9キロの492キロ。ひと頃に比べると随分体つきがスッキリ。これは絞れた分と好意的に判断。それと意外に落ち着いていたのが好感。レースはやや躓き気味のスタート。ムーア騎手が気合をつけて3番手。向流しではディアーウィッシュを交わして2番手へ。ただし3コーナー手前からかなり手が動いて行きっぷり今イチ。明らかに不利な体勢でしたが、ムーア騎手の剛腕に叩き出されるように外から詰めて3着。これは鞍上の力の負うところが大きい。今後も交流路線で勝ち星をゲットするのは少々難しいかも。

4着 トーセンアレス
 距離不足と思われたオーバルスプリントをハナ差の2着。埼玉新聞杯では実力馬カキツバタロイヤルに競り勝ち1着と、転入2戦でいきなり底力を発揮。JRA時代の走りからも長目の距離に高適性。地元で迎え撃つ利点もあり、このレベルの交流戦なら勝ち負けになるとみていました。この日はプラス2キロの480キロ。活気があり非常にいい感じ。レースは出たなりで外5番手からの競馬。勝ちを意識した作戦で早目にマクって出て一旦は3番手に上がりましたが、最後の直線は伸び悩み5着に終わりました。これが現状の実力ということか。

5着 ダイシンオレンジ
 3月の名古屋大賞典でニホンピロアワーズの2着はありますが、1秒2も千切られてのもの。以降もギリギリ入着ラインの攻防。順番的に△は打ちましたが、勝ち負けは難しいとみていました。この日はマイナス2キロの501キロ。なかなか馬っぷりが良く、集中力もあり好気配。レースは出たなりで内6番手からの競馬。ペースアップした勝負処からは置かれ気味になり、流れ込んだという感じの5着。ほぼ近走と同一レベルの走り。これが実力でしょう。