第27回 東京湾カップ(S3)

【予想】
◎アメイジア
〇イヴアルブ
▲キタサンオーゴン
△エスケイロード
△ヴェリイブライト
△ドリームキングダム
△トーセンギネスオー

 1頭違う脚いろでマクって出て、楽に突き抜けたクラウンCのアメイジア。荒削りな面は残すものの、潜在能力はピカイチ。再戦メンバーで負けるとは思えませんでした。もし逆転があれば、別路線のイヴアルブ。馬体からかなり奥が深そうだし、間違いなく距離が延びていいタイプ。クラウン組では、出遅れて3着のキタサンオーゴンに注目。

【レース】
 左海騎手がステッキを振るいリアライズリンクスがハナを主張。フルーツサンデー、トーセンギネスオーと続いて、アメイジアは中団から。イヴアルブ、キタサンオーゴンは後方。ペースは平均。勝負処からマクって出たアメイジアが4コーナーで3頭併走の外。残り200で先頭。ゴール前で後続に肉薄されたものの、辛うじてハナ差残しました。キタサンオーゴンがイヴアルブに競り勝ち2着。

【各馬の寸評】
1着 アメイジア
 前走のクラウンCは、ハイペースを自力でマクって出て圧勝。中間の気配が今イチというのは気になりましたが、再戦メンバーで負けるとは考えられませんでした。この日はマイナス2キロの543キロ。相変わらず抜群の馬っぷり。パドックでは時折うるさい面を見せましたが、これは活気があるといい方に判断。レースは無難にスタートを決めて中団6番手から。馬込みの中で折り合いに専念。勝負処からマクって出て4コーナーでは大外併走。残り200で先頭。ただしクラウンCとは違い突き放す勢いがなく、差し馬勢に迫られる形。辛うじてハナ差残しました。流れ的にもポジション的にも悪くなかったのに、意外に手こずったという印象。やはり状態面に問題があったのか…。今日の感じでは東京ダービーでは厳しい。

2着 キタサンオーゴン
 クラウンCは追い込み競馬に乗じた3着ですが、スタートで煽るアクシデントがなければ2着はあった競馬。本来は先にも行ける馬で、まともなら勝つまではともかく2着争いの有力候補とみていました。この日はプラス2キロの449キロ。やや胴の詰まった体型ですが、フックラとした体つきで好気配。レースは今回もスタートで澱んで後方9番手からの競馬。3、4コーナーからマクって出て直線の入口では5番手。終いも脚を伸ばしてアメイジアにハナ差まで迫りました。前走同様に追って渋い面を見せてイメチェン成功。着実に成長しています。

3着 イヴアルブ
 休養明けでイキナリ船橋を使ったように、早くからこのレースを視野に入れていた様子。前走の地元戦も勝利してこれで負け知らず3連勝。速い時計こそありませんが、追えば追うほどに伸びる息の長い末脚が売りで、距離の延長は大歓迎。馬っぷりの良さからも伸びシロ大。もしアメイジアを逆転すればこの馬しかいないとみていました。この日はプラス2キロの504キロ。少しうるさいくらいに活気があり、前走以上の好気配。レースはスタート五分に出て馬の気任せ。内9番手を進み、徐々にポジションを上げて4コーナーでは離れた内5番手、ほぼキタサンオーゴンと併走。2頭併せ馬の形で追い込みアメイジアに迫りましたが、ハナ、クビの3着に惜敗しました。キタサンオーゴンとの比較で、レース内容的にはちょっと落ちますが、キャリアを考えれば悪くありません。将来有望な好素材の評価は揺るがず。

4着 リアライズリンクス
 前走はイヴアルブとの連勝馬対決に敗れ2着。今回はその再戦に加えて重賞の常連メンバーが相手。楽に逃げられたとしても勝ち負けまでは苦しいかなとみていました。この日はプラス11キロの476キロ。これは減らした体重を戻した分。中間の調整がうまくいったようです。適度な気合乗りで好気配。レースは左海騎手がステッキを振るってハナを主張。平均ペースで無理のない逃げでしたが、勝負処からアメイジアが動き、それに連れて他馬もスパート。4コーナーでは数頭に並ばれる形。必死に抵抗したものの、4着に終わりました。完全に力負けですが、そう大きく崩れたわけではなく、今後に向けて収穫十分のレース内容。マダマダ良くなる馬です。

5着 フルーツサンデー
 社台ファーム生産の良血馬。新馬、2戦目と人気を裏切りましたが、以降1、1、2、1着と急上昇、確かにデビュー当初は体重の割に華奢な感じを受けたのが、最近は全体的にシッカリしてきました。この日はマイナス2キロの492キロ。いい感じの落ち着き具合で、いかにもデキが良さそうでした。レースは戸崎騎手が気合をつけて2番手からと積極策。終始そのポジションを守り、最後の直線で差し馬勢に交わされた後も、大バテはせず掲示板を確保しました。現状ではこれが目イチの走りでしょう。