第17回 さきたま杯(Jpn2)

【予想】
◎テスタマッタ
〇ティアップワイルド
▲セイクリムズン
△サイモンロード
△ダイショウジェット
△ナイキマドリード
△スーニ

 乗り難しい面はあっても、先行ペースのかしわ記念でもソコソコ駆けたテスタマッタの能力は現役最強レベル。ペースが上がる千四はむしろ歓迎。戸崎騎手も二度目の騎乗なら勝てるとみました。相手も順当にティアップワイルド、セイクリムズン。

【レース】
 予想通り内枠からサイモンロードがハナ。コアレスピューマ、ナイキマドリードと続いてテイアップワイルド、セイクリムズンも先行グループ。中団にダイショウジェットでテスタマッタは序盤は最後方。ペースは平均。3コーナー手前でナイキマドリードが先頭。向流しで一気に動いたテスタマッタが4コーナーでは2番手に進出。息の長い末脚を駆使したテスタマッタが、ゴール前100で先頭。懸命に差を詰めるセイクリムズンを半馬身抑えて久々の勝利を飾りました。

【各馬の寸評】
1着 テスタマッタ
 過去ジャパンDD、フェブラリーSとGT2勝。距離は二千までこなしていますが、折り合い難がネック。本質的には千六くらいの距離で差しに構えて本領発揮。今回は千四ですが、ペースが上がる分、むしろ歓迎すべき。休み明けのかしわ記念を4着と衰えはなく、叩き二度目、鞍上二度目でチャンスとみました。この日はプラス6キロの510キロ。パドックでは珍しく落ち着いており、馬っぷりの良さは相変わらず。レースはヤンワリ出て序盤は折り合いに専念。向流しに入ると早々に戸崎騎手がゴーサインを出して一気に進出。抜群の行きっぷりで次々と交わして4コーナーでは2番手。ゴール前100でナイキマドリードを交わし、測ったように半馬身残しました。恐らく小回りの浦和千四なら、早マクリを敢行しても押し切れると戸崎騎手が判断したのでしょう。やはりここでは格上の実力を発揮。次は帝王賞に出走を予定していますが、二千では信頼度低い。

2着 セイクリムズン
 昨年のさきたま杯は2着ナイキマドリードを8馬身も千切る圧勝。千二〜千四の重賞は8勝のスペシャリスト。前走のかしわ記念は、スタートミスが祟り、あのメンバーの千六で仕掛けて追走する形では5着も納得。条件好転の今回は、勝ち負け確実とみていました。この日はプラス1キロの514キロ。黒光りする迫力満点の馬体は健在です。レースはスタートひと息。岩田騎手が多少気合をつけて内5番手から。勝負処ではテスタマッタの勢いに押されて少し置かれる格好。最後の直線は外から盛り返して猛然と迫りましたが、惜しくも半馬身及びませんでした。相手に巧く捌かれた感じで、千四ではどっこいの実力とみるべきか。年齢的な衰えは全く感じさせません。

3着 ナイキマドリード
 さきたま杯は一昨年1着、昨年2着。浦和コースへの適性は抜群で、距離もこの千四がベスト。勝ち負けはともかく、流れ次第ではある程度頑張れるとみていました。この日はマイナス3キロの481キロ。最近は馬が枯れてきたというか、スッカリ落ち着いてきました。体つきはフックラして好気配。レースは川島騎手が気合をつけて外3番手から。向正面の中間地点では外併走、3コーナー手前では単騎先頭に。最後の直線も懸命に抵抗しましたが、ゴール前100でテスタマッタに交わされ、3着に終わりました。無理のないペースで先行して、ぼぼ能力通りの走りはできたと思います。

4着 ダイショウジェット
 さきたま杯は一昨年が4着で、昨年は無念の除外。11年の浦和オーバルスプリント1着以降、勝ち星に恵まれていませんが、交流重賞で毎回好戦と衰え知らず。このメンバーで突き抜けるまでは?でも、連下には是非とも欲しい一頭でした。この日はマイナス11キロの559キロ。これは理想体重に絞れたと判断。この馬にしては気合も前面に出ており、いい雰囲気でした。レースは柴山騎手が気合をつけて外6番手から。終始先行勢を射程圏内に入れて積極的な運び。ただし勝負処でテスタマッタに抜き去られ、両馬の瞬発力、反応の違いは歴然。ジリジリ詰めての4着は、ほぼ力通りの走りとみていいでしょう。今後も勝つのは骨。

5着 ティアップワイルド
 短距離交流路線の常連メンバーになり、兵庫GT、かきつばた記念を優勝。2走前の東京スプリントは、インコースで抑え込む競馬が裏目。強気の攻めでスピードを生かし切れば、勝つチャンスも十分とみていました。この日はプラス4キロの534キロ。パドックではもうひと気合という感じですが、割とオットリしたタイプ。いつも通りの気配で順調な仕上がり。レースは石橋脩騎手がかなり気合をつけて外4番手から。終始2番手グループの一角を形成していましたが、勝負処でのテスタマッタとの手応えの違いは歴然。最後の直線は全く伸びる気配がなく、ほぼ圏外といった感じの5着に終わりました。ちょっと解せぬ敗戦。左回りはあまり巧くないのでしょうか。