第23回 埼玉新聞栄冠賞(S3)

【予想】
◎ジョーメテオ
〇スターシップ
▲ガンマーバースト
△カキツバタロイヤル
△サイオン
△アドマイヤシャトル
△フォーティファイド

 やや距離不足と思えたオーバルスプリントで、人気馬の一角を崩して3着まで押し上げたジョーメテオ。長く脚を使えるタイプで距離の千九は歓迎だし、体調も万全なので連軸に。復調スターシップ、距離こなせばガンマーバーストが逆転候補。

【レース】
 予想通りマグニフィカがハナ。積極策でサイオンが2番手に行き、ガンマーバーストが3番手。スターシップ、カキツバタロイヤルが中団で、ジョーメテオはリズム悪く後方から。ペースはスロー。勝負処からスパートしたガンマーバーストが3、4コーナーで先頭に並びかけ、直線の入口では先頭。全く後続を寄せつけず、ワンサイド勝利を収めました。2着争いに競り勝ったのはスターシップ。

【各馬の寸評】
1着 ガンマーバースト
 JRAでの5勝中、3勝が千八ですが、こちらに来てからのレースを見ると、スピードの勝ったタイプで短目の距離の方が合っている感じ。距離千九で折り合いがポイントでした。この日はプラス2キロの492キロ。ひと頃に比べると馬体は減っていますが、細目感はありません。パドックを集中して周回する姿はいつも通り。レースは森騎手が気合をつけて外3番手はほぼ青写真通りか。道中の折り合いはスムーズ。3コーナー手前から徐々にスパートして、馬なり4コーナー先頭。後続馬に全く付け入る隙を与えず完封勝利を飾りました。折り合いさえつけば距離をこなすことを証明。とにかくその素軽い先行力は魅力。

2着 スターシップ
 転入後は重賞2勝。二四の東京記念を2年連続2着と、長目の距離で渋い走りを見せる馬。叩き二度目、この距離、メンバーなら、間違いなく勝ち負けが計算できる一頭でした。この日はマイナス3キロの477キロ。年齢的に大きな上積みは感じられませんが、馬体をキープして順調。レースは石崎駿騎手が多少気合をつけて外6番手から。向流しでは離れた5番手。4コーナーでは4番手。結局勝ち馬の独走を許しましたが、渋太く2着争いに競り勝ちました。ほぼ力通りの競馬でしょうか。

3着 カキツバタロイヤル
 過去2年、このレースは頭、首差2着と連続惜敗。距離はオールマイティにこなす馬ですが、加齢とともにズブさが出て、現状は二千前後が合っている感じ。休み明けでも走れるタイプだし、実績的にも注目の存在でした。この日はマイナス1キロの434キロ。いつも通りで気合は表に出てきませんが、キッチリ仕上げてきた感じ。レースは石崎隆騎手が気合をつけて5番手から、昨年のこのレースは高橋利騎手で逃げましたが、これが本来の運び。ただし道中ポジションを上げられず直線勝負。外詰めて3着が精一杯。重賞で勝ち切るのは難しくなりました。

4着 サイオン
 近2戦は千二を使ってアフター5スター賞3着、東京盃7着とマズマズの成績。JRAでは千四〜千八を5勝と距離はこなすタイプ。序盤に巧く溜めが利けば食い込むチャンスありとみていました。この日はプラス1キロの511キロ。気合乗り十分の好馬体はピカイチ。レースは川島騎手がかなり気合をつけて2番手へ。ポジションをキープして行きましたが、勝負処で機敏に動いたガンマーバーストに対して、こちらは反応ひと息で置かれる形。決してバテてはおらず2着争いには加わりましたが、結局4着止まり。やはり基本的には短目の距離が合っているようです。

5着 マグニフィカ
 昨年は京成盃GMで、ジャパンDD以来2年ぶりの勝利。日本テレビ盃ではJRA勢と接戦を演じて3着と復活。ただし、以降再び低迷。強気には推しづらいところですが、メンバー的に逃げは確定なので、多少気になりました。この日はプラス2キロの524キロ。全盛期の活気は感じませんが、馬っぷりは相変わらず冴えています。レースは好スタートを決めてハナへ。単騎マイペースに持ち込みましたが、3コーナーでガンマーバーストに並ばれ、4コーナー付近で交わされてアウト。長短様々な距離を使って試行錯誤の状況ですが、前途は険しい。

6着 ジョーメテオ
 転入後はマイルの重賞を連続2着。前走は交流の千四で、人気のJRA勢の一角を崩して3着。追わせるタイプで距離の千九は歓迎。メンバー的にもチャンスとみました。この日はマイナス5キロの510キロ。馬体が引き締まり適度な気合乗り。好調を確信。レースはヤンワリ出て後方からは想定内ですが、馬と騎手が喧嘩して全くチグハグ。向流しで進出を図りましたが、時既に遅し。僅かに詰めた程度の6着に終わりました。今回は全く基準外のレースですが、案外この馬は千六くらいが合うのか…。次走で改めて真価を問いたい。