第59回 平和賞(S3)

【予想】
◎ウィーゴー
〇ファイト
▲シオサイ
△ナイトバロン
△エスティドーラ
△リュウノワン

 鎌倉記念は勝ち馬の執拗なマークに遭い根負けしたウィーゴー。流れを考えれば頑張った方。距離の融通が利きそうなスピード馬。前走が糧になるとみて、逃げ切りに期待しました。ファイト、シオサイの船橋勢、転入馬ナイトバロン、道営リュウノワンも不気味。

【レース】
 逃げ候補ウィーゴーがスタート悪く、自然にハナに行ったのがファイト。エスティドゥーラ、シオサイ、ソードオブホロウと続いて、その直後にナイトバロン。ウィーゴーは中団の馬込み。リュウノワンは後方。ペースは平均。最後の直線、一旦はファイトが3馬身ほどリードしましたが、手応え良くマクって出たナイトバロンの末脚が炸裂。一気に突き抜けて実力のほどを示しました。ファイトが2着に粘り、3着は道営のリュウノワン。

【各馬の寸評】
1着 ナイトバロン
 前走は枠内で暴れるアクシデント。レースではテンに大きく置かれたものの、半馬身差の2着まで肉薄。1勝馬ですが、このレベルの重賞なら足りるとみていました。この日はマイナス7キロの475キロ。ややイレ込み気味でしたが、7キロ減は気にならず、フックラとした体つき。レースはスタート五分に出て外6番手から。先行勢を睨んで、勝負処での手応えは抜群。余裕を持って外に切り替えて直線へ。一旦はセイフティリードかと思われたファイトを楽に抜き去って1着ゴール。完全に力が違うという競馬。同日C1が1分42秒7の比較から、時計もマズマズ及第点。2歳戦線にまた楽しみな馬が加わってきました。

2着 ファイト
 初千六の前走、馬なりでハナに行き、二の脚を繰り出す味な競馬で1着。時計の1分42秒8も優秀。昨年の当レースを2着したアメイジアの弟という血統背景からも注目していました。この日はマイナス2キロの531キロ。気合十分の好馬体で踏み込みも力強い。兄アメイジアに劣らぬ馬っぷり。レースは好スタートを決めて馬なりでハナに。快調に平均ラップを刻んで直線へ。一旦は2番手以下を離しましたが、最後の1ハロンで甘くなり、ナイトバロンの追い込みに屈しました。血統、レースぶりから距離が延びると若干不安も。ただし、マイル以下ならかなりの力を発揮しそうな馬です。

3着 リュウノワン
 道営では新馬を勝っていますが、2戦目以降はやや地味な成績。ナイトバロンとの比較ではやや落ちる感じですが、『デビュー以来最高の追い切り』を消化ということで、少々気になる存在でした。この日はプラス6キロの474キロ。ややテンションが上がり気味でしたが、活気があり体つきもいい。好仕上がりと判断。レースは五十嵐騎手が多少気合をつけて後方11番手から。徐々にポジションを上げて先行集団に取り付いてきましたが、4コーナーで外に膨れるロス。立て直して再び差を詰めてきたものの、惜しくも3着まで。まともなら2着はあった競馬でしょう。結構成長力を秘めていそうな馬です。

4着 ソードオブホロウ
 地元は2戦2勝。千六も勝っていますが、鎌倉記念のレースぶりから重賞ではどうかなとみていました。この日はプラス10キロの494キロ。輸送がない分、増えた感じで、太目感はありません。割とオットリしたタイプ。レースはスタートひと息。左海騎手が気合をつけて3番手の外併走。結局伸びるでもなくバテるでもなくそのポジションで流れ込む形。あまり切れる脚を使うタイプではありません。それと現状地元でこそ力発揮。

5着 エスティロックオン
 小久保厩舎からは2頭出し。こちらはデビューから2連勝ですが、以降2戦が見せ場なく、エスティドゥーラの方が上の評価。この日はプラス2キロの481キロ。やや気負い込んでいましたが、馬体をフックラ映して悪くない。なおブリンカー装着。レースはスタートは良かったものの、全くついて行けず後方13番手から。差を詰めて5着とはいっても、4着から7馬身差では威張れません。重賞で通用の力はない。

8着 ウィーゴー
 1番人気の鎌倉記念は、道営ニシノデンジャラスのジカ付けを食い、競り負け3着。流れを考えれば仕方ない結果。千六は既に勝利を挙げており、距離はこなすタイプ。逃げ切りに期待しましたが…。ところがレースではスタートが悪く中団の馬込みでモマれ通し。陣営は抑える作戦をほのめかしていましたが、それが中途半端な形、最悪の形になってしまいました。将来はともかく、現状は逃げてこそ。馬は相変わらず良く見せているので、次走での巻き返しに期待。

13着 シオサイ
 千→千五を2連勝。その前走は、決していいリズムではなかったのに、デッドヒートに競り勝つ好内容。重賞でも案外やれそうな気はしましたが…。この日はプラス1キロの453キロ。少しテンションが上がり気味で、体つきがホッソリした感じ。レースは果敢に3番手を追走したものの、勝負処を前に早々とギブアップ。今日の雰囲気だと、次は人気になっても嫌な感じ。