第24回 ロジータ記念(S1)

【予想】
◎カイカヨソウ
〇イチリュウ
▲ケンブリッジナイス
△ローズベビークリス
△ハクシュウベリー
△リアハッピー
△エイシンルンディー
△オキナワレッド

 東京ダービーでも一旦先頭に立つ見せ場を作ったカイカヨソウの実力は、男馬も含めて世代屈指は明らか。ここをほくひょうに仕上げ万全なら譲れない一戦でした。相手も実績重視でイチリュウ、ケンブリッジナイス。

【レース】
 好スタートを決めたオキナワレッドがハナを主張。コーナーで息を入れつつ平均ペースの逃げ。向流しで離れた2番手に上がったのがカイカヨソウ。すぐ直後にイチリュウ。その後ろにケンブリッジナイス。快調に逃げるオキナワレッドをゴール前100で捕えたカイカヨソウが、後続の追撃を許さず貫録を示しました。外伸びたケンブリッジナイスが、オキナワレッドを交わして2着。

【各馬の寸評】
1着 カイカヨソウ
 北海道2歳優駿で地方馬最先着。南関移籍後も王道を歩み、自他ともに認める世代最強馬の一頭。前走の戸塚記念3着は少々不満ですが、多少なりとも馬体を戻したのは好材料。牝馬同士のここは負けられない一戦でした。この日はマイナス7キロの459キロ。決して細目感はありませんし、大体このあたりの体重に落ち着いた感じ。春一連のデキと同等。レースは出たなりで進めて、2周目向流しで自然に離れた2番手へ。徐々に前との差を縮めて4コーナーでは1馬身差。ゴール前100でオキナワレッドを交わし、危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。今野騎手も自信満々の騎乗ぶり。やはり同世代の牝馬では図抜けています。

2着 ケンブリッジナイス
 春のクラシック路線では4、6、6着と入着ラインの攻防。格付け後は短距離路線で3、1、4着。今回は距離対応がカギになりますが、短期放牧明けを一度叩いて調子を上げているだけに、実績からも注目の一頭でした。この日はマイナス5キロの470キロ。フックラとした体つき。この馬にしては気合を表に出して良化の手応え。レースは森騎手が慎重に構えて内6番手。折り合いスムーズ。追い出しを極力遅らせて、4コーナー最終4コーナー手前からスパート。直線は外からジリジリ脚を伸ばして2着に浮上しました。長目の距離もこなすことを証明。今後の牝馬重賞路線でも注目すべき存在。

3着 オキナワレッド
 春シーズンに浦和で好タイム2連勝とブレイク。続いて大井に矛先を向けて優駿スプリント2着など短距離でハイレベルの走り。このレースも逃げるのは確実。問題は距離の克服でした。この日はマイナス5キロの444キロ。馬体は維持できているし、集中してパドックを周回する姿に好調キープを確認。レースは好スタートを決めて、見沢騎手がハナは絶対に譲らない構え。コーナーで息を入れつつ、終始2番手以下を3〜5馬身離す逃げ。後続のスパートを察知して自身も残り800からペースアップ。セイフティリードをキープ。最終4コーナーでカイカヨソウに1馬身圏内に詰められ、残り100で交わされたのは、完全に力負け。最後は力尽きてケンブリッジナイスにも交わされ3着に落ちましたが、スピード馬としての意地は十分に見せました。前日ローレル賞2着のヴァカンス、そしてこのレース2着のケンブリッジナイスもそうですが、サウスヴィグラス産駒は意外に耐久力があり、距離が延びても辛抱する馬が多い。

4着 エイシンルンディー
 グランダムジャパン3歳シリーズのチャンプ。南関でも桜花賞5着、関東オークス5着。JBC出走から間隔がないのは気になりますが、距離も含めての経験値を考えると、連下の穴目で注目したい馬でした。この日はマイナス1キロの424キロ。さすがに上積みは?ですが、馬体は何とかキープできているし、気合も乗っておりマズマズ。レースは好スタートを決めて、出たなりの競馬。内9番手を進み、終始ラチ沿い。4コーナーでは5番手に上がり、最後の直線も内を突いて目イチの4着。この馬らしい競馬と言っていいでしょう。

5着 イチリュウ
 桜花賞でカイカヨソウを破る大金星。続く東京プリンセス賞で反撃を食いましたが、15番枠を考えれば2着は大健闘。関東オークスは7着に敗れましたが、実力的には文句なく世代牝馬トップクラス。楽に逃げながらバテた前走が不満ですが、叩き二度目、主戦的場文騎手への手替わりで見直し。この日はプラス8キロの507キロ。多少立派に映りますが、馬っぷり上々で適度な気合乗り。叩いて良化と判断。レースは的場文騎手が内の動向を窺いつつ自然な形で内に馬を寄せて内8番手。手応え良く進出して勝負処で4番手から3番手。前を追う体勢でしたが、直線の伸びひと息で、後ろから来た2頭に交わされて5着。まだ体調が伴っていないのか…。もう少し長い目で見たい。