第37回 東京2歳優駿牝馬(S1)

【予想】
◎ラブミーブルー
〇ノットオーソリティ
▲タントタント
△クライリング
△ストロベリーラン
△ブルーセレブ
△イグレシアス

 経済コースをロスなく回れたとはいえ、エーデルワイス賞2着が光るラブミーブルー。前走のブロッサムCの時計も優秀。距離の千六が課題ですが、このメンバーなら押し切れるとみました。当然ノットオーソリティが本線。

【レース】
 ノットオーソリティがまさかのスタートミス。好スタートを決めた逃げ馬タントタントがハナ。ラブミーブルー、ワンダフルタイムと続いてクライリングは先行グループの直後。ブルーセレブは中団の一角。ストロベリーランは後方から。ペースはスロー。ノットオーソリティが一気に挽回して4コーナー3番手。最後の直線は一旦先頭に並びかけるシーンもありましたが、さすがに無理がたたって伸びひと息。ワンテンポ仕掛けを遅らせたブルーセレブが、外伸びて快勝。大外一気のストロベリーランが2着。中割ったクライリングが3着。川崎勢が上位を独占しました。

【各馬の寸評】
1着 ブルーセレブ
 デビューから3戦目の若武者賞が、千五1分34秒8の時計も含めて優秀な内容。ただし、休養を挟んだ前走が不甲斐ない走り。初コースでもありどうかなとみていました。この日はマイナス4キロの448キロ。勝った当時に比べるとスッキリし過ぎた感じ。うるさい面も。レースは出たなりで外9番手を馬なり。向流しに入ると、ノットオーソリティをお先にどうぞで行かせ、ワンテンポ遅らせてスパート。手応え良く進出して、最後の直線は残り100で先頭。鮮やかな差し切り勝ちを収めました、森騎手の巧技が光る競馬。ハマった感じもありますが、非凡な資質を再確認。

2着 ストロベリーラン
 新馬の千四1分33秒2は平凡。2戦目に重賞ローレル賞に挑戦では人気薄も当然ですが、末脚勝負で3着に健闘。他力本願の追い込みタイプですが、要マークの存在でした。この日はプラス2キロの410キロ。仕上がり切った馬体でテンションも上がり気味。前走並みの仕上がり。レースはテン乗りの楢崎騎手が抑えて出て後方13番手から。腹を括った待機策。最後の直線で大外一気に伸びて2着に押し上げました、上がりのかかる競馬に乗じた感は拭えませんが、見た目より走る馬です。

3着 クライリング
 道営所属として参戦したローレル賞を1着。そして今回が移籍緒戦。当然ここに入ると実績上位。状態も安定しているので、主力候補の一角は間違いなし。この日はプラス2キロの476キロ。少しテンションが上がり気味でしたが、むしろ活気があると判断、体つきもフックラ。レースは出たなりで6番手から。道中の手応えはひと息。ポジションを上げられずに直線に向きましたが、ジリジリ差を詰めて3着。力通りの結果でしょうか。父ハーツクライの注目馬ですが、それほどのスケールは感じません。

4着 タントタント
 転入緒戦の圧勝がインパクト大。レースぶりや体型からは明らかにスプリンタータイプですが、ここ2戦は千六でソコソコ頑張っているし、距離慣れを見込めば、楽に逃げられる可能性もあるだけに▲を打ちました。この日はプラス1キロの495キロ。馬っぷりという点ではメンバー一番です。レースは好スタートを決めてハナ。注文通りにスローの溜め逃げ。残り100までリードを保っていましたが、最後の最後で殺到されて4着。持ち味は十分に発揮しました。千二を使ってくれば迷わず買い。

5着 ノットオーソリティ
 エーデルワイス賞で土が付いたものの、4戦3勝の成績を引っ提げて南関転入。その緒戦でハイレベルの争いを凌ぎ実力をアピール。好追い切りを消化して仕上がりも万全なら、一番計算できるのは間違いなくコレでした。この日はマイナス1キロの473キロ。キリッと引き締まった馬体に適度な気合乗り。申し分のない仕上がり。ところがスタート躓いて後方からと最悪の滑り出し。向流しに入ると一気に動いて先団に接近。4コーナーで3番手に上がり、最後の直線でも一旦は先頭を窺う体勢でしたが、さすがに無理がたたって4着止まり。人気馬の宿命で動かざるをえなかったのでしょうが、あれだけ外を回って脚を使っては厳しい。牝馬の実力bPは間違いなくこの馬。

6着 イグレシアス
 金沢4戦4勝。時計的には並みですが、底を見せていないのは確か。勝ち負けはともかく、一応△を打ちました。この日はマイナス2キロの452キロ。結構馬っぷりが良く、パドック診断ではタントタントに次ぐ2番手の評価。レースは10番手から。4コーナー手前からマクって出て大外へ。ソコソコ詰めて6着なら悪くありません。血統的に距離が延びて良さそうだし、注目しておきたい馬です。

9着 コマンドゥールキイ
 この馬の単勝2番人気は意外。休み明けで大外16番枠、初距離でもあり…。この日はマイナス5キロの447キロ。やや細身の馬が、休ませて更に減っていたのは誤算。益々厳しい状況。レースは外7番手から動いて一旦は3番手まで上がる見せ場。結果は9着でも収穫はありました。パンとすればかなり走ってきそうです。

16着 ラブミーブルー
 成績からもう少し走ってくれると思いましたが…。この日はマイナス6キロの442キロ。決して細目感はなく、気配的には悪くありませんでした。レースは好スタートから馬なりで2番手に行きながら、勝負処で早くも一杯。中身が伴っていなかったということか。それとやはりスプリンタータイプなのかも。