第25回 東京スプリント(Jpn3)

【予想】
◎ノーザンリバー
〇セイクリムズン
▲ジェネラルグラント
△セイントメモリー
△パドトロワ
△セレスハント
△ナイキマドリード

 着々と進化を遂げフェブラリーSでもアワヤの見せ場を作ったノーザンリバー。年齢の割にレース数を使っておらず伸びシロ十分。多少忙しい千二でも地力でカバーできるとみました。大御所セイクリムズン本線ですが、ジェネラルグラント、セイクリムズンの南関勢も虎視眈々。

【レース】
 追い通しで和田竜パドトロワがハナを主張。アーリーロブスト、ジェネラルグラントと続いて、先行グループの直後にノーザンリバー。これをマークするようにセイクリムズン。当然緩みない流れ。勝負処から手応え良くマクって出たのがジェネラルグラント。最後の直線一旦先頭に立ちましたが、満を持して追い出されたノーザンリバーの切れ味は桁違い。追いすがるセイクリムズンを突き放して正に完勝でした。3着に突っ込んだのが穴馬アルゴリズム。

【各馬の寸評】
1着 ノーザンリバー
 ダートの短距離路線で頭角を表わしてきた同馬が、前走はマイルのG1でも見せ場。昨年8月盛岡クラスターCを3着した当時より格段に成長した様子。既成の交流常連メンバーを撃破できるとみました。この日はプラス3キロの483キロ。数字以上に大きく見せる堂々たる馬っぷり。活気もあり、いかにも伸び盛りという雰囲気。レースは好スタートから蛯名騎手が多少気合をつけて外6番手から。スムーズな運びで終始前を射程圏内に。最後の直線は前が壁になり外に持ち出す形。残り100で先頭に立つと、食い下がるセイクリムズンを突き放して完勝と言える内容でした。終いの2ハロンは12秒0〜12秒0と別次元の瞬発力。一介のスプリンターという感じはしません。千六までなら毎回主役級の働きが期待できそうです。

2着 セイクリムズン
 黒船賞3連覇を達成して意気揚々と参戦。このレースも前2年1、2着。衰え見せぬ実力馬のレースぶりは興味津々でした。この日はマイナス3キロの511キロ。黒光りするパワフルな好馬体は健在。威圧感があります。レースは岩田騎手が気合をつけて外8番手から。勝負処からインに潜り込みノーザンリバーの直後でマークする形。直線はヨーイドンの追い比べ。一旦は迫るシーンもありましたが、最後は相手の瞬発力に脱帽。自分の力は出し切っての2着でした。今年も短距離交流路線の主力級の一角。

3着 アルゴリズム
 ダートの短距離路線でオープンまで出世しましたが、5勝は何れも千四。しかも障害を挟んでの移籍緒戦。稽古はソコソコ動いているものの、千二のスピード競馬にどこまで対応できるか甚だ疑問でした。この日はプラス19キロの495キロ。気合は乗っていますが、やや余裕の造り。レースはスタートひと息で追走にひと苦労、15番手から。直線の入口で何とか馬群に取り付き、最後は馬込みを縫うようにして追い上げ3着に食い込みました。道中は追い詰めで、直前手替わりした町田騎手の剛腕も手伝った様子。当然叩いての変わり身が見込めるし、これで千四あたりを使えれば迷わず買いでしょう。

4着 アイディンパワー
 アフター5スター賞2着、東京盃では南関最先着の5着。距離千二なら隅に置けない馬ですが、それでもこのメンバーで勝ち負けは難しいとみていました。この日はプラス3キロの499キロ。相変わらず馬っぷりは抜群で、毛ヅヤも上々。チーク着用。レースは1番枠だけに的場文騎手がかなり気合をつけて出ましたが、それでも内12番手から。自分の前のインにいたのがセイクリムズン、ノーザンリバーだけに、特に前が壁にはならずスムーズな捌き。終い詰めて4着は大健闘でしょう。南関限定の短距離戦なら勝機もありそうです。

5着 ジェネラルグラント
 京浜盃1着、東京ダービー2着などクラシック路線で活躍した馬。それが前走は千四のフジノウェーブ記念を使って好タイムV。抑え切れない行きっぷりで先行したレースぶりから、案外短距離に適性が高い感じ。基本的な能力の高さは言うまでもないので、強力なJRA勢を相手にソコソコ戦えそうな気がしました。この日はマイナス10キロの530キロ。前走が多分に重目に映ったので、絞れてちょうどいい感じ。気合乗り十分で毛ヅヤもピカピカ。レースは石崎駿騎手が気合をつけて外3番手から。勝負処から手応え良く進出して2番手。そして最後の直線、残り300で一旦先頭に立ってアワヤと思わせましたが、最後は殺到されて4着。やや流れが厳しかったか…。それでも非凡なスピード能力を改めてアピール。今後の路線はわかりませんが、やはり短距離向きのイメージ。

9着 セイントメモリー
 地元大井の生え抜きで、昨年は交流オーバルスプリントを制して4歳以上最優秀牡馬に選出。今回休み明けですが、鉄砲駆けの利く馬だけに注目していました。この日はマイナス5キロの490キロ。以前に比べると本当に体つきがキリッとしていい感じ。気合も乗って好仕上がり。レースは好スタートを決めたものの、外枠もあり外5番手から。本橋騎手が追って追って前を追いましたが、途中で手応えが怪しくなり後退。過去千二に実績があり持ちタイムもありますが、今のこの馬は千四〜千六がベスト。このメンバーで千二の外枠は厳しかった。次は必ず挽回できる。