第52回 しらさぎ賞(S3)

【予想】
◎ケンブリッジナイス
〇マイネエレーナ
▲レッドクラウディア
△キモンレッド
△ショコラヴェリーヌ
△ビタースウィート

 浦和千四で3戦連続2着のケンブリッジナイスですが、前走は休み明けに加えてスタートで躓いたのが敗因。叩いての体調アップとレース巧者ぶりに注目して連軸に。軽量魅力マイネエレーナ、58キロでも実績上位レッドクラウディアなど接戦。

【レース】
 注目の逃げ争いは、アッサリ決着がついてショコラヴェリーヌの逃げ。追いかけたのがミヤサンキューティ。キモンレッド、レッドクラウディアと続いてケンブリッジナイスは中団。マイネエレーナは後方から。馬場を考えると平均からやや速目の流れ。快調に逃げ脚を伸ばすショコラヴェリーヌ。4コーナーでは逃げ切り態勢でしたが、2番手に上がってきたレッドクラウディアが底力を発揮。ゴール前でこれを交わして1着ゴール。ケンブリッジナイスは3着まで。

【各馬の寸評】
1着 レッドクラウディア
 12年のクイーン賞では、当時全盛のクラーベセクレタを一蹴。交流Vはこれのみですが、一連の実績から牝馬では当代屈指の実力馬。問題は放牧休養明けで仕上がり度合いと、58キロの斤量でした。この日はプラス17キロの510キロ。元々体重の割にスッキリした体つきの馬。全く太目感はないし適度な気合乗り。この時季になり毛ヅヤも大分改善されてきました。レースは森騎手が多少気合をつけて内4番手から。ほぼ理想的なポジション。流れに乗って4コーナーでは離れた2番手。前とはまだ差がありましたが、底力を発揮してゴール50b手前で先頭。クイーン賞以来の勝利を収めました。馬場状態、距離など好走の要因は色々ありますが、何と言っても体調が整ってきたのが大きい。価値ある58キロでの勝利。ワイルドフラッパーとの対戦が楽しみになってきました。

2着 ショコラヴェリーヌ
 前哨戦のプリムラ賞で、2着ケンブリッジナイスに0秒8差をつける逃げ切り勝ち。持ち前のスピードに一段と磨きがかかってきた感じ。元より左回り巧者だし、今回も適距離千四。あとは同型馬との兼ね合いですが、行き切れれば勝ち負けになるとみていました。この日は増減なしの510キロ。以前より馬体がボリュームアップして成長顕著。レースは的場文騎手が多少気合をつけた程度で素晴らしいダッシュ、加速力。労せずしてハナへ。快調に逃げ脚を伸ばし、勝負処で2番手ミヤサンキューティを振り切ると逃げ切り態勢。4コーナーではまだ4馬身ほどのリードを保っていましたが、相手悪し。ゴール前50bで交わされて2着に終わりました。52キロの軽量、馬場状態に恵まれた面もありますが、自分の形に持ち込むと強い。

3着 ケンブリッジナイス
 2歳時から牝馬重賞の常連。決定力今イチで2勝止まりですが、距離二一のロジータ記念でも2着と、サウスヴィグラス産駒らしい粘着力を兼備したマイラータイプ。このレースを照準のローテーションで、近走浦和千四を続けて使い3戦連続2着。一番計算できるのはこの馬とみていました。この日はプラス3キロの468キロ。馬体をフックラ映して気合も乗り好気配。レースは張田京騎手が多少気合をつけて中団6番手から。積極的に動いて4コーナー3番手まで押し上げましたが、前2頭には及ばず離された3着。馬場状態もあり完全にスピード負けの形。自分の走りはできたと思います。

4着 ビタースウィート
 重賞初挑戦のシンデレラマイルでは、最内強襲してレッドクラウディアを撃破。交流重賞の壁に当たりましたが、南関同士なら反撃可能とみていました。この日はプラス11キロの460キロ。転入緒戦を勝った際が461キロだけに好走の範囲内ですが、多少余裕のある造り。レースは出たなりで内7番手から。向流しでは内々ポジションを上げて4コーナー5番手。最後の直線も内を狙って目イチの4着。完全に上位馬3頭の土俵でした。57キロを背負ってこの条件でこの結果なら悪くありません。その内出番も回ってきそうです。

5着 ブライティアグラス
 しらさぎ賞は過去2回挑戦して5、10着。元々千四あたりを得意にしていた馬ですが、加齢とともにズブさが出て若干忙しいきらいも。反面安定感は出てきましたが、勝ち負けまでは難しいとみていました。この日はプラス2キロの444キロ。ほぼここ一連と同等の仕上がり。レースはスタートひと息。笹川騎手が気合をつけても後方11番手から。4コーナー手前からマクって出ましたが、いかにも置かれ過ぎ。上がり3ハロンではメンバー最速の脚を使ったものの、5着まででした。実力は維持できており自己条件に戻れば好走も。

6着 マイネエレーナ
 JRAでは五百万条件。浦和B2・B3交流1着後に浦和へ移籍して1、1着。前走はA2下で2着の躍進ぶり。軽量52キロで持ち味とする瞬発力が倍加されれば、一発の魅力がありました。この日はプラス3キロの440キロ。数字以上に大きく見せて相変わらずの好気配。レースはヤンワリ出て8番手から。ただしいつもはスッとポジションを上げるのに、今回は速い流れに翻弄されて中団のまま見せ場なく6着。完全にスピード負け。今回の馬場では仕方ないか。