第28回 東京湾カップ(S3)

【予想】
◎サーモピレー
〇ノーキディング
▲ナイトバロン
△ツルマルブルース
△パンパカパーティ
△ドミヌス

 クラウンCは追い比べで競り負けたサーモピレー。少々不満は残るものの、前々で自在に立ち回れるレース巧者で大崩れしない点を評価。メンバー的にもチャンスとみました。上がり馬ノーキディング、休み明けでも能力秘めるナイトバロンが相手に有力。

【レース】
 外枠各馬が内に切れ込むようにして先行。自然な流れでサーモピレーがハナ。ノーキディング、パンパカパーテイと続いて緩みない流れ。ツルマルブルース、ナイトバロンは後方から。3コーナー過ぎに2番手以下を突き放したサーモピレーが、ほぼセイフティリードを保って直線へ。懸命に盛り返さんとするノーキディングを楽に抑え込んで、貫録を示しました。離れた3着にパンパカパーティで、完全に行った行ったの競馬。

【各馬の寸評】
1着 サーモピレー
 大いに期待したクラウンCが競り負け2着。正直不満が残りますが、気性的には輸送のない地元戦の方が力を発揮できそうなタイプ。外目の枠も歓迎。モマれずに先行が有力なら、チャンスとみました。この日はプラス1キロの510キロ。落ち着いていい雰囲気。体の造りもいい。ブリンカー装着。レースはテン乗りの吉原騎手が出たなりで馬に逆らわず、自然な形でハナへ。道中は緩みないラップを刻んで快調な逃げ。3コーナー過ぎから2番手以下を突き放し、4コーナーでは5馬身ほどリード。上がり1ハロン14秒5を要したものの、積み重ねた貯金で楽にお釣りがきました。やはり地元ベター、ブリンカーも効いた感じ。ただし、東京ダービー、大井の二千ではどうか。

2着 ノーキディング
 3戦目の初勝利は、後に東京プリンセス賞を勝ったスマートバベルを競り負かしたモノ。休み明け二度目の前走は1秒2差の圧勝。馬っぷりの良さからもかなりのスケールを感じさせる馬で、このメンバーでもいい勝負になるとみていました。この日はマイナス2キロの496キロ。相変わらずの好馬体で適度な気合乗り。レースは的場文騎手が気合をつけて外2番手。積極果敢にサーモピレーを追いかけましたが、勝負処から突き放されて、3番手のパンパカパーティにも接近され黄信号。ただしここから気力を振り絞って再び前を追い、僅かでも詰め寄る姿勢を見せて4馬身差の2着。実に見処のある走りでした。今後の成長株。

3着 パンパカパーティ
 年明けて重賞路線で2、5、5着。完成度の高いレース巧者ですが、今イチ決定力不足。S3レベルの重賞なら当然問題になる馬ですが、あくまでも連下級の評価。この日はプラス3キロの451キロ。馬体をキープしてここ一連のデキ。レースは左海騎手が気合をつけて出ましたが、両隣2頭にスタート負けして3番手から。やや余裕のない追走。3、4コーナーでは2番手に接近。2着はありそうな感じでしたが、最後の直線では逆に突き放されて3着死守が一杯。脚質的に1、2着馬より後ろのポジションになっては厳しいのは確かですが、成長力という点で物足りなさが残る。

4着 ナイトバロン
 荒削りな面を露呈しながらも楽勝を決めた転入緒戦の平和賞が鮮やか。以降は連続して競走除外で久々の実戦。計算しづらいのは確かですが、素材の良さに注目なら、やはり侮れない存在でした。この日はプラス15キロの490キロ。やや太目に映りますが、懸念したイレ込みはなく、それなりの仕上がり。レースはスタート五分に出て慎重な滑り出し。ただし道中の反応が悪く、なかなかポジションを上げられず直線勝負。5着が精一杯でした。まだレース勘が伴っていなかった様子。次は変わってくるはずです。

5着 ツルマルブルース
 初コースなど諸々ハンデを抱えていたクラウンCで外伸び惜しい3着。船橋千七替わりは歓迎。上がり次第でこの馬の追い込み一発は不気味でした。この日はプラス5キロの457キロ。レース間隔がない割に増えていたのは好材料。落ち着きもあり好調キープ。レースはスタート今イチ。序盤は折り合いに専念。ただし道中はナイトバロンとほぼ同じポジションで行きっぷり今イチ。直線のみの競馬で差のある5着。必ずしも距離が延びていいタイプとは言えないようです。