第37回 帝王賞(Jpn1)

【予想】
◎コパノリッキー
〇ワンダーアキュート
▲シビルウォー
△ニホンピロアワーズ
△ソリタリーキング
△ムスカテール

 最低人気VのフェブラリーSがフロックではなかったことを証明したかしわ記念のコパノリッキー。歴戦の古豪が相手ですが、ここは伸び盛りの4歳の勢いに賭けました。得意の二千でワンダーアキュートが反撃。

【レース】
 各馬が牽制し合う形で内からニホンピロアワーズがハナ。コパノリッキー、ワンダーアキュートと続いてその外にソリタリーキング。シビルウォー、ムスカテールは後方から。残り1000で先頭、2番手が入れ替わりコパノリッキーが先頭。満を持してスパートをかけたワンダーアキュートが4コーナー2番手、最後の直線では残り200でコパノリッキーを交わして先頭。2馬身差をつける完勝劇で大井での初勝利をゲットしました。

【各馬の寸評】
1着 ワンダーアキュート
 スマートファルコンと首の上げ下げで2分1秒8の東京大賞典。2着シビルウォーを1秒千切った川崎JBC。歴戦のキャリアを誇るダート界の重鎮。近2戦はあくまでも距離適性の差。叩いて気配一変、得意の二千で勝ち負け確実とみていました。この日はプラス4キロの513キロ。少しテンションが上がり気味でしたが、以前に比べればマシだし、むしろ活気があっていい方に解釈。レースは好スタートから出たなりで3番手は想定通り。向流しで前2頭が小競り合いするのを睨み、マイペースを堅持。勝負処から満を持してスパート。4コーナーでは2番手。最後の直線は残り200でコパノリッキーを交わして先頭。危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。正攻法の堂々たるレース運び。上がり3ハロン35秒8も優秀。秋以降の交流路線でも当然主役候補。

2着 コパノリッキー
 絶好のポジションをゲットしたとはいえ、ホッコータルマエを抑えたフェブラリーSがインパクト大。かしわ記念は、出遅れながら歴戦の猛者連をひと呑みと、フロックでなかったことを証明。今後のダート路線を牽引する器。距離二千でもイケるとみました。この日はマイナス3キロの534キロ。腹目のタップリした雄大な馬格。落ち着いた振る舞い。毛ヅヤも上々。器の大きさを感じさせます。レースは極力抑えて2番手から。ただし、ペースが遅くやや掛かり気味。向流しでは無理に抑えずハナに。レースをリードしましたが、最後の直線では残り200でワンダーアキュートに交わされ2着。折り合いを欠いたのと、距離の経験値の差が出たか…。もう一度二千で走れば結果は違うと思います。

3着 ソリタリーキング
 昨年はマーキュリーCでシビルウォーを抑え1着。日本テレビ盃、JBCでワンダーアキュートと大接戦。GTを勝ち切るパンチ力は?でも、マークが必要な一頭でした。この日はマイナス3キロの463キロ。間隔はあいていますが、太目感なく好仕上がり。レースは出たなりで外4番手から。人気3頭をマークする形。勝負処から仕掛けて出て前を追う姿勢。それなりの脚は使いましたが、上がりの速い競馬で3着にとどまりました。ほぼ実力通りの走りで、やはりG1ではここまでか。

4着 ニホンピロアワーズ
 昨年は帝王賞2着、東京大賞典3着。7歳を迎えた今年、フェブラリーSで着順を落としたものの、ダイオライト記念では人気を譲ったムスカテールなどを問題とせず健在をアピール。ただし、勝ちパターンの前走アンタレスS3着が若干不満。△に落としました。この日はマイナス4キロの530キロ。気合乗り十分の好馬体。毛ヅヤも上々。申し分のない気配。レースは自然な流れでハナへ。向流しでコパノリッキーが突っかかってきた際は、これに行かせて外2番手への切り替えし。折り合いはスムーズ。ただし4コーナーでワンダーアキュートに並びかけられた際の手応えの差は歴然。直線の追い比べで後れを取り4着に終わりました。向流しでの小競り合いでやや消耗したのかもしれませんが、前走に続いて不満が残る内容です。

5着 シビルウォー
 過去二千以上のダートグレード競走5勝。南関では未勝利ですが、川崎のJBC2着など存在感は示しています。太目残りで初斤量58.5キロの前走を叩き台と割切れば怖い存在でした。この日はマイナス11キロの467キロ。過去の連対体重の枠に収まりいい体つき。レースはいつも通りにテンの反応が今イチで後方9番手から。道中ポジションを上げられず、4コーナー7番手では、上がりの速い競馬で出番なし。9歳という年齢を考えると上積みは期待薄ですが、長距離のサバイバル戦になれば、まだ捨て難い。

6着 ムスカテール
 ダートは超久々の川崎記念でホッコータルマエに肉薄。人気沸騰のダイオライト記念は折り合いを欠いて5着。芝1戦を挟んで再び交流に矛先。最近の大井の馬場は脚抜きがいいので、この馬向き。人気落ちなら狙う手もあるかなとみていました。今回はプラス2キロの484キロ。ダイオライト記念当時と同様の気配で悪くありませんが、タイプ的にはやはり芝向きか。レースは出遅れて8番手から。道中マクり気味に5番手までポジションを上げましたが、最後の直線はサッパリ伸びず6着。ダート適性云々より、こういったスローの流れは合わない。