第4回 習志野きらっとスプリント(S3)

【予想】
◎アウヤンテプイ
〇ユーリカ
▲ワールドエンド
△ショコラヴェリーヌ
△ナイキマドリード
△ハードデイズナイト
△エスワンプリンス

 過去3連覇のラブミーチャン引退後とはいえ、それに取って代わる快速馬が他地区から参戦して見処満載の一戦。その中でも注目は北海道のアウヤンテプイで、北海道スプリントCを2年連続して4着。スタートセンス抜群、自在性もあり最有力とみました。南関勢ではもちろんユーリカですが、名古屋のワールドエンドも不気味。

【レース】
 予想通りユーリカ、ワールドエンドの逃げ争い。2頭で後続を離して22秒3〜33秒6の猛ラップ。3番手併走がショコラヴェリーヌとアウヤンテプイ。その後ろにナイキマドリード。直線に向いてワールドナイトを振り切ったユーリカが逃げ切り態勢でしたが、最後の最後に甘くなり後続勢が殺到。外伸びたナイキマドリードの末脚が上回り、南関の短距離王の面目を施しました。渋太く脚を伸ばしたショコラヴェリーヌが2着。

【各馬の寸評】
1着 ナイキマドリード
 南関の短距離王も今年8歳。1月の船橋記念を勝ったとはいえ、道中の行きっぷりひと息でようやく間に合ったという競馬。新興勢力に強力な他地区馬も加わり、正直過信は禁物とみていました。この日はプラス7キロの485キロ。馬体増は戻した分で、ここ一連と変わらぬ気配。レースは川島騎手が気合をつけて外5番手から。3コーナーから内に潜り込んで極力ロスを避け、最後の直線は外へ。ゴール前測ったように差し切りました。道中はステッキ連打で、力づくでもぎ取った勝利。重発表とはいえそれほど速い馬場ではなく59秒台の決着。前2頭が激しくやり合って上がりのかかる競馬になったのが好走の要因ですが、健在ぶりをアピールしました。

2着 ショコラヴェリーヌ
 ここ1年は千四以下の短距離路線で新味発揮。特に出脚の速さが特筆モノ。前走はユーリカにスピード負けですが、当時53キロ対51キロで2キロ背負っていたのが、今回は同斤54キロ。その比較と人気面を考えると、狙い目十分とみていました。この日はプラス1キロの506キロ。体つきに重量感が出てきたし、落ち着きもあり好気配。レースは真島騎手が気合をつけて内3番手から。途中から前2頭には大きく水を開けられましたが、ポジションを堅持。最後の直線はジリジリ脚を伸ばして、ナイキマドリードには屈したものの、この馬らしい渋い走りで2着に食い込みました。好枠を生かして目イチの競馬ですが、今後も千四以下の路線なら計算できる。

3着 ユーリカ
 天性のスタートセンスと加速力に磨きがかかり、前走は川崎九百をレコードV。今回は名古屋のワールドエンドとの兼ね合いがカギですが、脚抜きのいい馬場を考えると、58秒台での押し切りも可能とみていました。この日はマイナス1キロの461キロ。多少テンションは上がり気味でしたが、最近は使い減りしなくなり体調安定。レースはいつもながらの好スタートから脇田騎手がハナを主張。ただし予想通りにワールドエンドが絡んできて22秒3〜33秒6と、これまでの自身の船橋千b戦では一番のハイラップ。4コーナーで相手を振り切り、残り200ではまだ4馬身のリードがありましたが、前半の競りが響いて上がり1ハロン13秒4。ゴール前で一気に殺到されて3着に終わりました。展開が厳しかったのは事実ですが、もう少し脚抜きのいい馬場だったら、逃げ切っていたでしょう。そのスプリント能力はピカイチ。

4着 アウヤンテプイ
 笠松在籍時は駿蹄賞1着などクラシック路線で活躍しましたが、道営移籍後はスプリント路線に特化。2年連続北海道スプリントC4着。それを除けばオール連対。スタートセンス抜群だし、馬込みを苦にせず差しても脚を使う機動力。船橋平和賞6着、盛岡芝9着。左回りの経験が浅いのがネックですが、素直に地力を信頼しました。この日はマイナス10キロの484キロ。イレ込み気味で、見た目にも減った感じ。レースは好スタートから宮崎騎手が気合をつけて外4番手から。勝負処ではショコラヴェリーヌと並んで離れた外3番手。最後の直線は外からジリジリ差を詰めてきましたが、決め手負けの形で4着。コーナーリングが今イチだったし、この日の気配からも、このレース内容なら悪くない。

5着 ハードデイズナイト
 昨年は優駿スプリント1着、50キロの軽量に恵まれたとはいえ、古馬初対戦のアフター5スター賞1着。新鋭スプリンターとして台頭。以降が今イチですが、ひと息入れて立て直してきたので、レースぶりに注目していました。この日はプラス10キロの472キロ。太目感なく馬体フックラ。活気もあり好気配。レースは山崎誠騎手が気合をつけて外8番手から。超ハイラップにポジションを上げられず、正味直線勝負。ソコソコ詰めて5着に食い込みました。バテた馬を交わした程度で内容は平凡ですが、この馬に千bは少々忙しい。復調は間違いないので、今年もアフター5スター賞あたりが狙い時か。

9着 ワールドエンド
 当レース3連覇のラブミーチャンは名古屋でら馬スプリントも3連覇していますが、その時計は46秒4、47秒7、46秒8。この馬の前走でら馬は46秒9だから、ほとんど遜色なし。JRAでは千、千二のダートを4勝、そのすべてが逃げ切り。あとはユーリカとの兼ね合いですが、先手を取り切ればアッサリの可能性もあるとみていました。この日はマイナス7キロの519キロ。これは絞れた分で馬っぷり上々。適度に気合が乗り申し分のない気配。レースは岡部誠騎手がかなり気合をつけて行ったものの、内のユーリカに行かれて外2番手。途中から2頭で後続を離して競り合いましたが、4コーナーで振り切られてギブアップ。やはり典型的な逃げ馬のようです。枠が逆だったら、また違った結果がでていたかも。