【予想】
◎セイントメモリー
〇エーシンビートロン
▲アドマイヤサガス
△トーセンアレス
△キョウエイアシュラ
△ジェネラルグラント
△ジョーメテオ

　昨年の当レースでは、２番手抜け出しでＧ１馬タイセイレジェンドや直前のサマーチャンピオン１、２着馬を退けたセイントメモリー。気配アップの前走サンタアニタトロフィーで復活なら、素直に勢い支持。サマーチャンピオンで楽勝を決めたエーシンビートロン、実績上位アドマイヤサガスが相手。

【レース】
　１番枠から川島騎手がステッキを振るってナイキマドリードがハナを主張。エーシンビートロンが抑えて２番手。セイントメモリーは、ネオザウイナーに押し込められるようにして内４番手。息つく暇もなく向流しに入るとアドマイヤサガスが一気にスパートして先頭。続いてキョウエイアシュラとマクり合戦。最後の直線は早目に先頭に立ったキョイエイアシュラが危なげなく押し切りました。一旦３番手にひいたエーシンビートロンが、盛り返して２着。

【各馬の寸評】
１着　キョウエイアシュラ
　デビュー以来芝千六以下の路線。４走前からダートに転向して準オープンをクリア。続くオープン２戦も２馬身圏内の競馬。７歳という年齢の割に伸びシロはありそうですが、正直交流戦で即勝ち負けは？とみていました。この日はプラス２キロの４７２キロ。数字以上に大きく見せる馬体、気合も乗って好気配。レースはやや躓き気味のスタート。戸崎騎手が気合をつけて追走。向流しに入ると、先に動いたアドマイヤサガスを追い駆けて一気に進出。２番手に上がり４コーナーでは外併走。残り２００で先頭に立つと、危なげなく押し切りました。戸崎騎手の好騎乗とハマった感じもありますが、短距離の差し馬らしいキレのいい走り。今後もこの路線で注目の存在。

２着　エーシンビートロン
　ダート路線で地道にキャリアアップ、初重賞のサマーチャンピオンで激しくブレイク。得意の道悪も手伝い５馬身差の圧勝。脚質自在が強味だし、今回も道悪。上位が計算できる馬でした。この日はプラス５キロの４９０キロ。ブライアンズタイム産駒らしいややコロンとした造りですが、なかなかパワフルな好馬体。レースは好スタートから出たなりで２番手へ。向流しで後続が殺到してきた際は、自分のペースを守り脚を温存。４コーナーでは前２頭から離れた３番手。直線は外から脚を伸ばし、アドマイヤサガスを交わして２着に浮上しました。それほどの底力は感じませんが、とにかくレースぶりが安定しています。

３着　アドマイヤサガス
　昨年の東京盃３着、今年に入り北海道スプリントＣ１着、クラスターＣ４着と、交流戦で好走。このメンバーでは実績上位だし、距離の千四も合っているので勝ち負け確実とみていました。この日はプラス３キロの５２４キロ。ややテンションが上がり気味でしたが、馬っぷりは上々。レースは岩田騎手が気合をつけて外５番手から。向流しで一気に動いて先頭と、小回りコースを意識した早仕掛け。ただしキョウエイアシュラに標的にされて４コーナーで並ばれ劣勢。最後は力尽き、エーシンビートロンにも交わされて３着に終わりました。スパートのタイミングひとつで、この着差はひっくり返っていた範囲内。

４着　トーセンアレス
　２年前の当レースはハナ差の２着。その後浦和記念４着の実績も。２歳歳を重ねて７歳になりましたが、前走のスパーキングサマーＣで見事に復活。問題は道悪千四のスピード決着になった際の対応でした。この日はプラス９キロの４８４キロ。全く太目感はなく、キリッと引き締まった体つきで好仕上がり。レースは速い流れの追走に手こずり後方９番手から。３、４コーナーからようやく追い上げ体勢に入りましたが、４着まで押し上げるのが精一杯。完全にスピード負けでした。調子は完全に戻っているので、千六以上の距離なら見直す手。

５着　ジェネラルグラント
　東京ダービー２着など世代を代表する実力馬ですが、年明けて千四のフジノウェーブ記念１着。千二の東京スプリントでは、超ハイペースの逃げ争いに加わるなど、意外なスプリント能力を発揮。浦和の千四はイメージに合うので、休み明けを二度叩いて体調も整ってきたなら注目の存在でした。この日はマイナス２キロの５２９キロ。気合乗り十分の好馬体は相変わらず。レースはスタートひと息。向流しでは６番手、４コーナーでは４番手と、レースの流れに沿ってポジションを上げましたが、最後は完全に力負けの５着。まだ距離適性に関しては判然としません。

６着　セイントメモリー
　昨年は５連勝目がこのレース。Ｇ１馬タイセイレジェンドを完封した走りは文句なし。気配一変した前走のサンタアニタトロフィーで見事に復活。弾みがついたなら、連覇の期待が高まりました。この日はプラス６キロの４９８キロ。前走時と同様の好気配。レースは好スタートから本橋騎手が気合をつけて先行。逃げるナイキマドリードの外２番手に行きたかったところですが、間にいたエーシンビートロンの行きっぷりの方が断然良く３番手。しかも外からネオザウイナーに並ばれ内に押し込められる形。更に向流しでは外から次々に殺到される最悪のパターン。気が動転したまま終了というレース。乱戦向きではないということか。南関同士で自分の形なら即反撃。