第51回 東京記念(S2)

【予想】
◎サミットストーン
〇ユーロビート
▲スマイルピース
△フォーティファイド
△ツルオカオウジ

 マーキュリーCはレコード決着のシビアな流れ。それを4コーナー先頭に並びかける積極策で4着に粘ったサミットストーンは、中長距離では南関屈指の実力馬に成長。このメンバーでは負けられないとみました。相手も転入緒戦を快勝して意気揚がるユーロビートで順当な一戦。

【レース】
 1番枠から川島騎手がステッキを振るってナイキマドリードがハナを主張。エーシンビートロンが抑えて2番手。セイントメモリーは、ネオザウイナーに押し込められるようにして内4番手。息つく暇もなく向流しに入るとアドマイヤサガスが一気にスパートして先頭。続いてキョウエイアシュラとマクり合戦。最後の直線は早目に先頭に立ったキョイエイアシュラが危なげなく押し切りました。一旦3番手にひいたエーシンビートロンが、盛り返して2着。

【各馬の寸評】
1着 ユーロビート
 JRAでは一貫したダート路線で4勝。その内訳は二一2勝、二四1勝、二五1勝と典型的なステイヤー。叩き台のオーガスト賞で楽勝を決めて青写真通りに当レースへ参戦。人気のサミットストーンにどう挑むか注目の一戦でした。この日はマイナス5キロの535キロ。まだいくらか余裕のある体つきですが、馬っぷりは抜群。踏み込みの力強さも目につき明らかにデキアップ。レースは真島騎手が多少気合をつけて自然にラチ沿いに。内3番手の好位をゲットして折り合いもバッチリ。終始前を射程圏内に入れて進み、最後の直線は外へ。サミットストーンとのデッドヒートに競り勝ち、見事に重賞レース初制覇を果たしました。既に交流レベルの実力を証明しているサミットストーンを撃破なら、当然夢は大きく膨らみます。

2着 サミットストーン
 前走のマーキュリーCは人気のJRA勢と真っ向勝負を演じてレコード決着の4着。大井記念の楽勝ぶりからも南関同士なら1頭抜けた存在。問題はユーロビートとの比較ですが、先手の利がある同馬に分があるとみました。この日はプラス2キロの560キロ。巨漢馬の割に均整の取れた好馬体。活気もあり好調そのもの。レースは紛れを避けてハナを主張。ほどよいペースで引っ張り完全な勝ちパターでしたが、最後はユーロビートに競り負けて2着。結果的にみるともう少し速目のピッチでリードを広げていればの気もしますが。2分33秒4の決着なら相手を褒めるべきか。

3着 ツルオカオウジ
 大井生え抜きとして長く重賞路線の常連メンバー。乗り難しい面があるとはいえ、過去二六の大井記念2着など長距離もOK。順調に使い込めるようになり体調も安定しているので、この組み合わせなら当然上位にマークすべき存在でした。この日はプラス1キロの548キロ。若干太目に映るのはこの馬の体型。ドッシリ構えて風格があります。レースは好スタートから出たなりで外2番手、折り合いに専念。スムーズに運びましたが、最後は前2頭に完全に置いて行かれる形で離された3着。これが現状の実力差でしょう。力は出し切りました。

4着 カキツバタロイヤル
 既に一定の実績を残した古豪ですが、8歳を迎えた今年は2戦して7、13着と衰えは否めず。まして休み明けでは苦戦が予想されました。この日はプラス5キロの437キロ。元々パドックでは大人しい馬で目立ちませんが、ほぼいつも通りの気配。レースは高橋利騎手が気合をつけて外5番手から。積極的に運んで最終コーナーでは4番手。流れ込んでの4着。古豪の意地は見せました。

5着 スマイルピース
 東京ダービー2着、黒潮盃1着の世代有数の実力馬が注目の古馬初対戦。長距離の経験値も含めてキャリアが違うので、この程度の斤量差では微妙なところですが、上位2頭を別格とすれば、3番手候補の筆頭の評価に落ち着きました。この日はプラス2キロの512キロ。以前よりも体つきがシッカリして成長が窺えます。レースはヤンワリ出て後方9番手から。2周目3コーナー過ぎから徐々にスパートして4コーナーでは大外5番手。その惰性で流れ込みました。いい経験になったとみるべきか。