第11回 レディスプレリュード(Jpn2)

【予想】
◎ワイルドフラッパー
〇サンビスタ
▲カチューシャ
△サウンドガガ
△アクティビューティ
△ピッチシフター

 エンプレス杯、マリーンCの圧勝で、メーデイアに取って代わり新女王の座についたワイルドフラッパー。前走で敗れたサンビスタとの再戦ですが、まともなら負けられない一戦とみました。もちろんサンビスタが相手筆頭。

【レース】
 躓き気味に出たサウンドガガですが、立て直して馬なりでハナへ。序盤は後続を離しての逃げですが、ペースはスロー。カチューシャ、ワイルドフラパーと続いて、その内にサンビスタ、外にアクティビューティ。残り1000から後続が接近。4コーナーで先頭に並びかけるカチューシャ、マクって出たワイルドフラッパー、内を狙うサンビスタ。一旦は先頭に立ったカチューシャを残り200で交わしたワイルドフラッパーが、力強く伸び切って1着ゴール。女王の貫録を示しました。2着争いに競り勝ったのがサンビスタ。

【各馬の寸評】
1着 ワイルドフラッパー
 前走のブリーダーズGCは2着死守に汲々としましたが、今年の門別は良馬場の際はかなり力の要る馬場。それに休み明けでの太目残りと2キロ差が加われば、サンビスタに敗れたのも納得。今回は脚抜きのいいTCKの馬場で1キロ差。反撃は確実とみました。この日はマイナス1キロの525キロ。牝馬離れした馬っぷりの良さ。気合乗りもいいし、力強い踏み込み。体重はこれくらいでいいのかもしれません。レースは出たなりで外3番手から。残り600から仕掛けた際の反応はひと息でしたが、力づくでマクって出て直線へ。残り200でカチューシャを交わし、危なげなく勝ち切りました。盛岡の軽いダートならJBCもこれで仕方ない。

2着 サンビスタ
 前走のブリーダーズGCは、手応え良く内からワイルドフラッパーに並びかけ、突き放す快勝劇。エンプレス杯の借りを返す格好。条件替わりでどうかですが、当然注目の一頭でした。この日はプラス2キロの476キロ。フックラとした体つきで落ち着きもあり好気配。レースはスタートひと息。岩田騎手が気合をつけて内4番手から。ペースが遅かったこともあり追走は楽。ワイルドフラッパーを上回る手応えで直線はイン狙い。ただし結果は外伸びたワイルドフラッパーに決め手負け。上がりのかかるサバイバル戦になった前走とは対照的に、ヨーイドンの決め手勝負は勝手が違ったか…。それよりも2着争いに競り勝った渋い走りに価値を認めたい。

3着 カチューシャ
 JRAでは一貫したダート路線で千四2勝に千七3勝。重賞初挑戦の前走スパーキングレディーCで2着。器用に動けるレース巧者。距離は問題ないし、勝つまではともかく、2着争いの有力候補とみていました。この日はプラス10キロの488キロ。3ヶ月ぶりでの馬体増ですが、特に太目感はなく適度な気合乗り。レースは好スタートから逃げるサウンドガガの2番手。前には目もくれずマイペースを堅持。残り1000から差を詰めにかかり、4コーナーでは外併走。最後の直線では一旦先頭に立ちましたが、すぐさまワイルドフラッパーに交わされ、内を突いたサンビスタにも競り負けて3着に終わりました、持てる力は出し切ったと思います。

4着 アクティビューティ
 牝馬交流重賞の常連ですが、勝利は鬼の居ぬ間のクイーン賞のみ。メーデイア、ワイルドフラッパーには完敗続き。7歳だけに上がり目も期待薄で、正直単に「順番」としての△でした。この日はマイナス16キロの506キロ。数字的には近走好走のモノに絞れたというところですが、見た目にはもう少しあった方がいい感じも。レースは吉田隼人騎手が多少気合をつけて外5番手から。道中の追走は楽でしたが、勝負処で前4頭から置かれる格好。それでも気力が途切れず、最後の直線は外から脚を伸ばし4着。上がり3ハロンでメンバー最速の脚を使い、2着争いに加わってきた走りは見処十分。まだまだ侮れない存在です。

5着 ピッチシフター
 今年、地元名古屋のかきつばた記念で4着と大健闘。2走前のサマーチャンピオンでは2着。交流重賞でも上位に食い込むまで地力強化。展開次第で2、3着くらいはありそうな感じでした。この日はマイナス8キロの430キロ。サマーチャンピオンの時が424キロですからそれよりはありますが、見た目に非力な感じ。レースは出たなりで外7番手から。果敢にマクって出ましたが、上がりの速い競馬でもあり5着までが精一杯。ただし、見た目より地力のある馬です。

8着 サウンドガガ
 全6勝が千二のスプリンターが、前走のスパーキングレディーCは、千六の大外枠から軽快なピッチで飛ばして好タイム逃げ切り。新味発揮。更に1ハロン延びてどうかですが、好枠逃げは間違いないので、気になる存在でした。この日はプラス1キロの504キロ。いかにもスピードタイプらしい、パワフルな好馬体。レースは躓き気味のスタート。大過には至らず無理なくハナへ。溜め逃げを打って息を入れ、直線の入口まではリードを保ちましたが、カチューシャに交わされるとバッタリ。やはりこの馬は溜めて伸びる馬ではなく、ある程度のペースで飛ばした方がいい。千八は長いようです。