第24回 埼玉新聞栄冠賞(S3)

【予想】
◎ユーロビート
〇ガンマーバースト
▲カキツバタロイヤル
△トラバージョ
△ナイキマドリード
△マイネエレーナ

 東京記念では実力交流レベルのサミットストーンをデッドヒートの末に打ち破ったユーロビート。小回り浦和コースで取りこぼしの懸念はありますが、連軸は安泰とみました。昨年の覇者ガンマーバースト、実績上位カキツバタロイヤルが本線。

【レース】
 好スタートからマイネエレーナがハナ。ナイキマドリードは抑えて2番手。ガンマーバースト、トラバージョと続いてその内にカキツバタロイヤル、外にユーロビート。一旦ペースダウンしたマイネエレーナが、残り800からピッチを上げて後続を離し気味に。4コーナーではほぼセイフティリード。危なげなく逃げ切りました。内を突いたカキツバタロイヤルが2着。ユーロビートは一旦3番手まで上がったものの、意外に伸びを欠いて4着。

【各馬の寸評】
1着 マイネエレーナ
 JRA五百万格の馬ですが、コース適性を見込まれて浦和移籍。交流スパーキングレディーCを3着するまでに出世。過去当距離1着の実績。巧く一瞬のキレを生かせば食い込み可能とみていました。この日はマイナス2キロの455キロ。相変わらず馬体をフックラと映し、うるさい面も見せず好仕上がり。レースはナイキマドリードが抑えたこともあり自然にハナに行く形。道中ペースダウンして後続を引き付け、残り800からペースアップ。2馬身3馬身とリードを広げ、4コーナーではほぼセイフティリード。終わってみれば9馬身差の圧勝でした。正に御神本マジックですが、それに応えた馬もさすが。脚抜きのいい馬場になったのも幸いしました。

2着 カキツバタロイヤル
 距離万能の実力派として長らく南関を牽引してきた同馬。当レースも意表を突く逃げの手に出た一昨年を含めて2、2、3着の実績。休み明けの東京記念4着を叩き台とみれば、ここは注目の存在でした。この日はプラス4キロの441キロ。年齢的にも大きく変わった感じはありません。普段通りの気配。レースは好スタートから高橋利騎手が気合をつけて内5番手から。道中は追走に骨を折りましたが、内々の経済コースを堅持。最後の直線は内から詰めて2着。長年のキャリアで培った渋い走りを見せました、現状は少し長目の距離の方がいい。

3着 ガンマーバースト
 スピードの勝ったタイプで距離に一抹の不安を抱えながら、5馬身差Vを決めた昨年の当レース。続く大井の勝島王冠も楽勝とブレイク。ただし、休養を挟み今季ひと息。外目好位の勝ちパターンの前走4着にも不満は残りますが、この中間の気配アップして、復活の可能性ありとみました。この日はプラス1キロの490キロ。ハードに攻めて体が減ってこなかったし、落ち着きもありマズマズ。レースは森騎手が内枠先行馬の動向を窺いつつ外3番手から。向流しで内に入り、3コーナーでは離れた2番手。2着はありそうな気配でしたが、カキツバタロイヤルに交わされて3着に終わりました。道中多少掛かる面もありましたが、現状これが精一杯か。

4着 ユーロビート
 東京記念では実力交流レベルのサミットストーンとのデッドヒート。これに競り勝ち、3着以下はブッチギリ。改めて長距離への高適性をアピール。器用に動けるタイプではないので小回り浦和コースで取りこぼしの懸念はありますが、真島騎手が力づくで持って来るとみました。この日はプラス4キロの539キロ。多少余裕の造りですが、どっしりと構えて風格があります。レースは真島騎手が多少気合をつけて外6番手から。向流しでスパートの体勢に入りましたが、ちょうどレースのピッチが上がったところで、かなり脚を使う破目に。3コーナーでは3番手まで進出しましたが、それが精一杯。最後の直線は完全に脚が上がり4着に終わりました。小回りコースの脚抜きのいい馬場、ペースの緩急のある競馬に乗り切れなかった感じです。

5着 トラバージョ
 黒潮盃、戸塚記念と世代重賞を2勝。ただし上の世代に交じっての重賞は全て二桁着順の大差負けと厚い壁。狙いづらい面もありますが、ひと息入れてのリフレッシュ効果がありそうなので、このレベルの重賞ならソコソコやれるかなとみていました。この日はマイナス3キロの497キロ。気配的には悪くありませんが、好調時に比べると体つきがややこじんまりした感じも。レースは石崎駿騎手が気合をつけてそと4番手から。やや行きたがる面も。ほぼそのポジションを守って進みましたが、勝負処での手応えは? ほとんど見せ場のない5着でした。成長力ひと息。