第58回 ニューイヤーカップ(S3)

【予想】
◎ラッキープリンス
〇コンドルダンス
▲オウマタイム
△パーティメーカー

 重賞路線で人気を裏切り続けたラッキープリンスですが、鎌倉記念は勝負処で不利があったし、近2戦もリズムが悪く評価を下げるのは早計。地元S3で好枠逃げが予想される今回は、人気を下げて狙い目とみました。ほぼ印4頭の争い。

【レース】
 予想通り1番枠を引いたラッキープリンスの逃げ。枠なりにノースノース、コスモグリズリーと続いて、オウマタイムも向流しで好位の一角に。パーティメーカー、コンドルダンスは中団。ペースは平均。3、4コーナーで後続を離しにかかったラッキープリンスが、そのリードを保って見事な逃げ切り勝ちを収めました。ノースノースが辛抱して行ったまま。

【各馬の寸評】
1着 ラッキープリンス
 デビューから4連勝後、重賞路線で3連敗。期待していただけに残念な結果ですが、それなりに敗因があり、決して底を見せたわけではありません。地元でこの組み合わせ。絶好の1番枠から吉原騎手がハナを主張するとみれば、人気的にも狙い目と判断。この日はプラス7キロの465キロ。馬体をフックラ映して活気もあり、なかなかの好気配。レースは好スタートを決めて吉原騎手がハナを主張。向流しに入ると一旦息を入れ、3コーナー過ぎに追って後続を離しにかかり2馬身リードして直線へ。そのリードを保って危なげなく逃げ切りました。ただし時計的には平凡で、今回に関しては全てにうまく事が運んだ印象も。今後も展開次第ということになりそうです。

2着 ノースノース
 距離延長をクリアしてデビューから3連勝。未知数の魅力はありますが、休み明けで重賞というのは荷が重いとみて評価を下げてしまいました。この日はプラス5キロの450キロ。太目感なくスッキリ仕上がり、適度な気合乗り。レースは好スタートから繁田騎手が気合をつけて2番手へ。逃げるラッキープリンスにジカ付けの形。3コーナー過ぎにやや置かれ気味になり、後続に吸収されそうな気配もありましたが、最後の直線も渋太く辛抱して2着を死守しました。それほどの大物感はありませんが、相手なりに走れるタイプ。

3着 オウマタイム
 鎌倉記念1着。続くハイセイコー記念は2着に敗れましたが、シビアな流れを追走して際どく粘った走りは勝ち馬以上。普通は◎ですが、ひと息入り仕上がり?ということで、やや評価を落としました。この日はプラス5キロの456キロ。ここ一連と同様に活気があり、見た目は全く問題なし。レースは一つ内枠のコールサインゼロが気難しい面を見せたのを気にしたのか、やや逡巡して置かれる形。1周スタンド前で徐々にポジションを上げ、向流しではイン4番手へ。いつもの軽快な行きっぷりがなく勝負処ではかなり水を開けられましたが、最後の直線はソコソコ詰めて2着争いには加わってきました。この流れでは仕方ない結果。これを糧に更に成長を期待。

4着 パーティメーカー
 南関での緒戦をV発進。強気にぶつけた全日本2歳優駿は地方最先着の5着。実績的には互角ですが、かなりズブいタイプで、小回り地元コースの克服が課題でした。この日はプラス3キロの477キロ。丸みを帯びた体つき、程良く気合も乗りいい感じ。チークピーシズ着用。レースは御神本騎手が気合をつけて5番手からの競馬。道中はかなり追っ付けての追走。最後は2着争いに加わってきましたが、今ひとつメリハリを欠くレースぶり。ややジリっぽいきらい。今後も重賞での勝ち負けは難しいかも。

5着 ビービーキャリバー
 転入後は3戦2勝。ただし、ハイセイコー記念では2秒差の10着。重賞の壁と外枠でもあり印は付けませんでした。この日はマイナス5キロの467キロ。スッキリした体つきの馬でインパクトはありませんが、落ち着きがあり好調キープ。レースは外枠もあり出たなりの競馬。1周スタンド前で徐々に内に寄せて7番手から。勝負処からはマクって出て2着争いには加わってきました。ほぼ力通りの競馬でしょうか。

6着 コンドルダンス
 平和賞2着が渋い競馬。前走も出遅れを挽回して圧勝。かなり追わせるタイプで道中の追走がカギですが、差しの利く馬場でもあり、有力な一頭とみていました。この日はプラス9キロの474キロ。太目感なく体重増は成長分。気合乗りも上々。レースは的場文騎手が気合をつけて出たものの、行き脚今イチ。1周スタンド前で内に潜り込み6番手から。終始内々を進んで最後の直線もラチ沿い。伸び悩んだのは、砂の深いインを回ったのが響いたのか、自分の形ではなかったのか…。次走で改めて真価を問いたい。