第6回 フジノウェーブ記念(S3)

【予想】
◎ソルテ
〇ジェネラルグラント
▲リアライズリンクス
△ジョーメテオ
△セイントメモリー
△サトノデートナ
△ナイキマドリード

 前走で1年ぶりの勝利をゲットしたソルテ。今回フルゲート千四の大外が課題ですが、今の勢いなら克服できるとみて期待。ただし連覇を狙うジェネラルグラント以下拮抗した力関係。

【レース】
 好スタートから先手主張のリアライズリンクスでしたが、ジェネラルグラントの行き脚が速くこれに行かれて2番手から。前2頭を見てセイントメモリーが3番手。直後にミラーコロ、ピエールタイガーの1枠2頭。中団にサトノデートナ、ナイキマドリード。外枠のソルテは置かれる形になり、ジョーメテオは例によって後方から。ハイペース。勝負処から手応え良くマクって出たセイントメモリーが4コーナー外併走。残り300で先頭に立つと突き放す一方のワンサイドV。もつれた2着争いはサトノデートナが競り勝ちました。

【各馬の寸評】
1着 セイントメモリー
 マイラータイプのイメージはありますが、浦和千四の交流オーバルスプリントで2番手抜け出しがある馬。相変わらず稽古も動いており当然注目の一頭ですが、少し休んでいるのが気懸りで、順調に来ている馬の方を重視してしまいました。この日はマイナス5キロの500キロ。この馬にしては活気を表に出しており、好調時と変わらぬ気配。レースは好スタートから無理なく外3番手。先を争う前2頭を見る形で理想的なポジション。スムーズに折り合い行きっぷり上々。勝負処から手応え良く進出して4コーナー外併走。残り300で先頭に立つと、後続との差を広げる一方の圧勝劇を演じました。流れが向いたとはいえ、非凡なスピード能力を再認識。ハナかモマれない外番手なら崩れない。8歳の本年もマイル近辺の距離なら当然主役。

2着 サトノデートナ
 昨年後半からは千二路線で再び存在感アップ。ただし、前哨戦のウインタースプリントではリアラズリンクス、ジェネラルグラントにスピード負け。距離が千四に延びたのが加点材料と言うわけでもなく、恵まれての3連ヒモ穴級の評価。この日は増減なしの512キロ。馬っぷりは冴えているし気合も乗って申し分のない仕上がり。レースは今野騎手がかなり気合をつけて出て中団9番手から。道中はインで脚を溜める形。直線に向いてから徐々にスパートして進路を外へ。ジリジリ伸びて2着争いに競り勝ちました。紺の騎手が巧く捌いたという感じの好走です。

3着 リアライズリンクス
 前哨戦のウインタースプリントは、大外枠から強引に先手を主張して凌ぎ切り連勝続行。今注目の上がり馬。距離延びて前走よりも楽にハナに行けそうなので、当然勝ち負けとみていました。この日はマイナス4キロの504キロ。以前よりも体つきがシッカリして本当に良くなった。レースは好スタートから左海騎手がかなり気合をつけて行きましたが、行き切れずに外2番手から。4コーナーではセイントメモリーに並びかけられ、怪しい手応え。それでもジェネラルグラントを競り落として必死の頑張り。最後はサトノデートナに交わされて3着に終わりましたが、展開を考えれば大健闘でしょう。今後への糧になる一戦。どこかで脚質転換を図る時が来るかも。それともう少し長目の距離の方がレースがしやすいのでは。

4着 ミラーコロ
 地道に叩き上げてきた7歳馬。重賞でも入着ラインに到達しましたが、それでもこのメンバーのスピード競馬では勝ち負けまでは難しいとみていました。この日はマイナス2キロの500キロ。少しうるさいくらいに活気を呈し、この時季にしては毛ヅヤも上々で文句なし。レースは矢野騎手が気合をつけて離れた4番手。極力脚を溜めたために道中ポジションを下げましたが、最後の直線はラチ沿いに詰めて4着。最短の経済コースを回って正味目イチの競馬ですが、年齢的な衰えがないことを証明しました。

5着 ピエールタイガー
 以前はマイラータイプのイメージもありましたが、前走は千bの船橋記念を使って3着。モマれる競馬になっても大崩れしなくなったのが成長。ただし、このメンバーで内枠だと、外から複数の馬に殺到される可能性が大。レース運びが難しいとみて無印にしました。この日はマイナス3キロの500キロ。比較的パドックでは大人しいタイプですが、ソコソコ気合も乗って好調間違いなし。レースは好スタートを決めて4番手から。勝負処から内に潜り込んでコースロスを避け、直線は的場文騎手がステッキを振るって目イチの競馬。ただし、根が逃げ先行タイプで、悲しいかな追っての味はなく、流れ込んでの4着が精一杯でした。

10着 ジョーメテオ
 積極的に遠征を試み、それなりの戦果を挙げて古豪健在をアピール。大井の外千四もイメージに合うので、注目していました。この日はプラス4キロの524キロ。馬っぷりはいいし、気合も乗って遠征疲れなど全く感じさせません。レースは例によって後方から。勝負処から外を回って追い上げる姿勢を見せましたが、前のペースが速く容易に差を詰められず、ほとんど見せ場のない10着に終わりました。大井の多頭数になると、いつも馬群の捌きにひと苦労。

12着 ソルテ
 前走で1年ぶりの勝利をゲット。特に近走は目を見張る序盤の行きっぷり。フルゲート千四の大外枠はかなり不利ですが、今のこの馬なら無理なく好位を取れるとみて期待しました。この日は増減なしの501キロ。ややコロンとした造りで太目に映りますが、こんな感じで固まったようです。好調キープと判断。レースは外枠ということで、吉原騎手が差しに構える作戦。一旦は追い上げる格好でしたが、最後の直線は全く脚がなくよもやの12着。やはり先行してこその馬ということか。それと左回りの方が合っているのか…。

13着 ジェネラルグラント
 前哨戦でリアライズリンクスとデッドヒート。当レース連覇へ向けて理想のローテーション。枠順を考えると、この馬から入る手も十分とみていました。この日は増減なしの541キロ。気合乗り十分の好馬体が目を引きます。レースはスタートの出はそうでもなかったものの、石崎駿騎手がかなり気合をつけてハナを主張。リアライズリンクスと競った上に、勝負処からセイントメモリーにプレッシャーをかけられて息の入らない流れ。大きくバテてしまいました。リアライズリンクスに自分の競馬をさせないようにとの作戦だったかもしれませんが、完全に裏目に出ました。