第12回 スパーキングサマーカップ(S3)

【予想】
◎ケイアイレオーネ
〇トーセンアレス
▲ブルーチッパー
△ガンマーバースト
△フリートストリート
△トーセンアドミラル
△ポイントプラス

 転入緒戦のサンアアニタトロフィーは、勝ったソルテを負かしに行く競馬で2着に粘ったケイアイレオーネ。2、3歳時に交流を含めて一連の重賞レースで連続好走した実力は本物。ここは負けられない一戦とみました。当レース連覇の懸かるトーセンアレス本線ですが、怖いのはやはりブルーチッパー。

【レース】
 内から好スタートを決めたのはトーセンアドミラルですが、これを抑えて楽にハナに行ったのがブルーチッパー。前走同様の積極策でこれにジカ付けしたのがケイアイレオーネ。トーセンアドミラルは一旦引いて内4番手。トーセンアレス、ガンマーバーストは中団。後方は縦長バラバラ。今の川崎の馬場を考えるとハイペース。3コーナーで先頭に並びかけるケイアイレオーネ、内で抵抗するブルーチッパー。2頭が後続を3馬身離して直線へ。このデッドヒートはゴール前まで続きましたが、首の上げ下げでブルーチッパーがハナ差残しました。

【各馬の寸評】
1着 ブルーチッパー
 過去5勝、2着3回、都合8連対すべてが逃げ戦法という快速馬ですが、昨年のJBCレディスでは2番手からの競馬で0秒9差の5着と、底力も兼備した実力派。仕上がり上々だし、先行有利の今の川崎の馬場を考えると、ケイアイレオーネにとっても脅威となる存在でした。この日はプラス9キロの495キロ。JBCが477キロ、クイーン賞が481キロ。もう少しあった方がいい感じもしたので、この馬体増は大歓迎。適度に気合も乗って申し分のない気配。レースは多少気合をつけた程度で楽にハナ。3コーナーあたりでケイアイレオーネに並ばれて手応え的にはやや劣勢でしたが、必死に抵抗して直線へ。デッドヒートはゴール前まで続きましたが、むしろ差し返すくらいの気配でハナ差凌ぎました。一介の逃げ馬とは思えぬ気骨のある走り。基本千八路線ですが、千六ベターの可能性。ケイアイレオーネに続き、楽しみな馬が重賞路線に加わってきました。

2着 ケイアイレオーネ
 長期の休養を挟んだ転入緒戦、サンタアニタトロフィーは、破竹の快進撃を続けるソルテを負かしに行く競馬で2着死守。一連の重賞路線で発揮した実力に陰りなし。それと地方競馬仕様というか、的場文騎手が半ば強引に先行させた走りに新たな可能性。ソルテ抜きなら負けられないとみていましたが…。この日は増減なしの576キロ。巨漢馬ながら均整の取れた好馬体は健在。更に信頼度アップ。レースは前走と同様に的場文騎手がかなり気合をつけてブルーチッパーにジカ付けの形。3コーナーでこれに並びかけ、手応え的には明らかに優勢。直線楽に抜け出すとみていたところ、相手の頑強な抵抗に遭い終始併走。自身も脚を使って先行した分、余力は残っておらず、首の上げ下げで遅くもハナ差競り負けました。これは相手の頑張りを称えるべきでしょう。以前の差し、マクり戦法でどういう競馬をするか見てみたい。

3着 トーセンアドミラル
 2走前の京成盃は、内でモマれる形になりながら渋太く脚を伸ばして2着と古豪健在をアピール。ただし、前走は1番枠から逃げを強いられ、ソルテにジカ付けされて10着。ここはブルーチッパーとの兼ね合い。これに行かせて外2番手に切り替えれば脈ありとみていました。この日はマイナス4キロの546キロ。以前より大人しくなった感じもしますが、抜群の馬っぷりは健在。レースは好スタートを決めたものの、ブルーチッパーは別格の行き脚だし、ケイアイレオーネ、ポイントプラスにも被されて内4番手からの競馬。ただし意外にスムーズに流れに乗って、4コーナーでは前2頭から3馬身差の3番手。結局その差は詰まりませんでしたが、渋太く3着を確保しました。持てる能力を出し切った競馬。年齢的にこれ以上の上積みは?

4着 ガンマーバースト
 南関では川崎を除いた3場で重賞、オープン特別勝ち。川崎は未勝利といっても、一昨年の当レースでは0秒2差の3着。昨年も4着に食い込んでおり、鞍上吉原なら気になる存在でした。この日はマイナス2キロの483キロ。あまり気合を表に出す馬ではなく、特に見映えしませんが、大体いつも通りの気配。レースは吉原騎手が気合をつけて内7番手から。勝負処からマクって出て4コーナー4番手まで進出しましたが、3着争いに加わるのが精一杯でした、3船橋では手薄なオープン特別を勝っていますが、現状千六はやや忙しいか。

5着 トーセンアレス
 昨年は僚友の1番人気、ジョーメテオに3馬身差をつける圧勝劇。この1年は交流重賞でも見せ場があり、現在の南関では有数の実力馬。この組み合わせなら当然有力とみていました。この日はプラス5キロの472キロ。理想の470キロ台に戻して活気もあり好気配。レースは出脚が鈍く、今野騎手が気合をつけて前を追う形。向流しで6番手まで取り付きましたが、終始追い通しで余裕のない追走。最後の直線は内を突いて目イチの競馬でした。この馬も年齢的にもう少し距離が欲しい感じ。