【予想】
◎ノットオーソリティ
〇トロワボヌール
▲フォローハート
△パワースポット
△ディアマイダーリン

　普通はトロワボヌールですが、4.5キロ差があればノットオーソリティで逆転可能とみました。他の中央勢も斤量有利で有力。ノット以外の地方勢は出番なし。

【レース】
　赤岡騎手が気合をつけてノットオーソリティが先手を主張。２コーナー過ぎにディアマイダーリンが２番手に上がり、一歩引いたトロワボヌールが内３番手。出遅れたフォローハート、パワースポットは中団後方から。ペースは平均。快調に飛ばすノットオーソリティが１馬身リードして直線へ。これに外からディアマイダーリン、内からトロワボヌールが接近。激しいデッドヒートは、ディアマイダーリンがトロワボヌールに首差競り勝ちました。

【各馬の寸評】
１着　ディアマイダーリン
　デビューから芝路線で牝馬クラシック戦線に乗った実力派３歳。課題は初ダートですが、母方の血統からは十分にこなせそうな感じで注目していました。この日はプラス２キロの４９０キロ。キリッと引き締まった好馬体。適度な気合乗りで万全。レースは出たなりで流れに乗り、２コーナーを回った時点では２番手。ノットオーソリティにジカ付けの形。３コーナー過ぎに一旦水を開けられましたが、４コーナーでは再び１馬身差に接近。最後の直線は内から脚を伸ばすトロワボヌールを加えた３頭の叩き合い。首差競り勝って嬉しい重賞レース初制覇を果たしました。力の要る船橋の馬場を克服なら大威張りでダート路線へ。キャリア的にも伸びソロが大きく今後が楽しみです。

２着　トロワボヌール
　サンビスタに土をつけたスパーキングレディーＣなど、牝馬交流路線で抜群の安定感。前走のＪＢＣは大外枠で出遅れが敗因。トップハンデは実力の証。当然勝ち負けの期待。この日はマイナス１キロの４７７キロ。ほとんど馬体重に変動がなく、体調は安定しています。レースは出たなりで内３番手から。３コーナーあたりではルメール騎手が気合をつけて追走。最後の直線はインに潜り込んでジリジリ迫りましたが、惜しくも首差及びませんでした。スパーキングレディーＣでは同じパターンでサンビスタを破っていますが、今回の船橋の馬場を考えると、１コーナーまでに外に切り替えたかった。２コーナーでディアマイダーリンに被されて、内に押し込まれたのが響いた感じも齢的な衰えは全く感じません。これもハッピースプリントと同様に、東京大賞典である程度やれる手応え。

３着　ノットオーソリティ
　２歳道営時から重賞レース６勝。南関牝馬を代表する実力馬。叩き二度目のＪＢＣでは、ひと脚使って見せ場。斤量差はもちろんのこと、この馬自身も軽量52キロでキレのいい走りに拍車が掛かるとみて期待しました。この日はプラス２キロの４８１キロ。入念に調整を積まれて馬体もキープ。力を出せる仕上げ。レースはほぼ予想された内枠からの逃げ戦法。赤岡騎手が計ったように12秒平均のラップを刻み、３コーナーからやや後続を離し気味に。４コーナーでは１馬身リード。逃げ切りの十分とみていましたが、最後は外内から挟撃されて３着。相手の実力が一枚上だったということでしょうか。この馬は千四、千六あたりが一番合っているかも。

４着　パワースポット
　近走は芝路線ですが、デビューから12戦連続してダートを使って４勝ゲット。オープン２着も。駆け頃の叩き３戦目で不気味な存在でした。この日はプラス１キロの４７７キロ。ややテンションが上がり気味でしたが、馬体をフックラ映して悪くありません。レースは出遅れて序盤は最後方。向流しの中間地点あたりから徐々に進出。コーナーリングで加速をつけて直線の入口では一気に４番手まで進出。最後の直線もジリジリ脚を伸ばして差のない４着。ややロスのある運びながら地力を見せました。

５着　フォローハート
　千六百万条件を勝ち上がったばかりで格下のイメージもありますが、結構ハイレベルな走りを見せているので、鞍上的にも注目していました。この日はマイナス８キロの４６６キロ。程良く気合は乗っていますが、ややスッキリし過ぎた感じ。体つきからは４７０キロ台は欲しい。レースは出遅れて後方から。向流しでは中団まで挽回。徐々にポジションを上げましたが、前々をスンナリ運んでいる他の有力処に比べるとポジションの悪さは歴然。離された５着が精一杯でした。