第66回 全日本2歳優駿(Jpn1)

【予想】
◎レガーロ
〇トロヴァオ
▲エネスク
△アンサンブルライフ
△サウンドスカイ
△スティールキング
△ポッドガイ(出走取消)

 比較の難しいメンバーですが、2連勝の内容がいいミルコ・デムーロ騎乗のレガーロに期待。ただし、トロヴァオ以下の地方勢にもチャンスがありそうな混戦。

【レース】
 今回もスタート五分に出たアンサンブルライフの逃げ。オーマイガイ、スティールキングと続き、出遅れたエネスクも先行集団へ。トロヴァオ、サウンドスカイは中団で、レガーロは後方から。ペースは平均。快調に逃げ脚を伸ばしたアンサンブルライフですが、手応え良く進出したサウンドスカイがゴール前50で先頭。危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。大外伸びたレガーロが2着。

【各馬の寸評】
1着 サウンドスカイ
 ダート替わりで3連勝中。前走で出世コースの兵庫ジュニアグランプリ1着ですが、時計は並みでレベル的に? 少し軽くみてしまいました。この日はプラス6キロの496キロ。ややコロンとした体型ですが、落ち着きがあり好印象。レースは戸崎騎手が多少気合をつけた程度中団6番手から。勝負処では内3番手へ。あまりの手応えの良さに、内を狙わず余裕を持って外へ。逃げ切り体勢のアンサンブルライフを残り50で交わし、危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。時計の1分43秒1は、やや時計の速くなってきた馬場を考えるとマズマズ及第点。将来性云々は別にして、非常に完成度の高いマイル前後の差し馬という印象。

2着 レガーロ
 大きく時計を更新して京都ダート千八を2連勝。かなり追わせるタイプだけに、小回り川崎千六で持ち味を発揮できるかは微妙ですが、鞍上込みで連軸に期待しました。この日はマイナス1キロの503キロ。馬っぷりは上々。ややオットリしたタイプですが、キャリア3戦の2歳馬とは思えぬ風格を感じさせます。レースは出負け気味のスタート。最初のコーナーでは、やや膨れ加減のエネスクに外に振られる形。後方9番手からデムーロ騎手が追って追って進出。3、4コーナーにかけても大外を回る格好。並みの馬ではとてもとても…という運びですが、鞍上の腕と馬の底力で何とか2着に届きました。やはり川崎の千六は忙しい。まだ先の話ですが、このまま順調に成長していけば、ジャパンダートダービーあたりでは主役級になりうるかも。

3着 アンサンブルライフ
 2走前の鎌倉記念は、厳しい競馬を強いられての2着で、実質は勝っていた競馬。前走の平和賞は、珍しくポンと出て順当V。今回もスタートと展開がカギですが、同型馬ラクテ陣営が抑える競馬を仄めかしているので、案外楽に逃げられる可能性もあり注目していました。この日はマイナス7キロの467キロ。全く減った感じはなく、フックラと映して活気十分。レースは今回もスタートを無難に決めて無理なくハナ。一旦ペースダウンして残り800から徐々にペースアップ。ややオーマイガイに絡まれましたが、リードを保って直線へ。残り50で交わされ、惜しくも3着に敗れました。ほぼ完全燃焼の競馬。ハナさえ切れれば容易には止まらない。

4着 トロヴァオ
 転入緒戦のハイセイコー記念は、数々のハードルを一挙にクリアして着差以上に底力を感じさせる勝ちっぷり。JRA勢が相手でも互角以上に立ち回れるとみました。この日はプラス5キロの448キロ。プラス体重は好感ですが、やや華奢に映る造り。いくらかテンションが上がり気味。レースは本田正騎手が気合をつけて中団7番手から。徐々に進出して4コーナーでは5番手。ソコソコ詰めて2着争いには加わってきました。見た目以上に走る馬と再認識。距離延びて良さそうだし、もう10キロ、20キロ体が増えてくれば理想。当然クラシックレースの有力候補。

5着 エネスク
 断トツ人気の北海道2歳優駿でよもやの3着。先に行ったのが裏目に出た感じ。乗り難しそうな馬ですが、折り合って差しに構える競馬なら、プラタナス賞の再現も可能とみていました。この日はプラス4キロの508キロ。馬っぷりはマズマズだし、それほどうるさい面も見せず好調キープ。レースは出負け気味のスタート。1、2コーナーでやや膨れ加減。中団外目から徐々に進出して一旦3番手まで上がりましたが、メリハリのない競馬で流れ込んだ程度。人気になってまで買う馬ではなさそうです。