第20回 マリーンカップ(Jpn3)

【予想】
◎ブチコ(競走除外)
〇ディアマイダーリン
▲ブルーチッパー
△フォーエバーモア
△ヴィータアレグリア

 斤量差があったとはいえ、トロワボヌールを抑えたクイーン賞が高く評価できるディアマイダーリンが、コース替わりで一歩リード。逃げるブルーチッパー、決め手鋭いフォーエバーモア、千六対応ならヴィータアレグリアまで。

【レース】
 スタートひと息でも岩田騎手が気合をつけてブルーチッパーがハナを主張。ヴィータアレグリアが2番手に行き、発馬悪かったディアマイダーリン、フォーエバーモアは中団後方から。ペースはスロー。向流しでフォーエバーモアが進出を図りましたが、残り600からピッチを上げたブルーチッパーの逃げは快調。ヴィータアレグリアは戸崎騎手が大事に構えて4コーナーでは1馬身差に接近。最後は前2頭のマッチレースになり、残り100で先頭に立ったヴィータアレグリアが初タイトルを奪取しました。

【各馬の寸評】
1着 ヴィータアレグリア
 五百万、一千万を連勝して臨んだ前走のエンプレス杯でアムールブリエに1馬身差の2着。正に上がり馬ですが、超スローの瞬発力勝負に合致した感じも。千六であの競馬ができるかは半信半疑で、△に落としました。この日はプラス1キロの456キロ。馬体はキープできていたし、適度な気合乗りに毛ヅヤも上々。レースは馬なりで逃げるブルーチッパーの2番手から。深追いせずにむしろ後続を警戒する格好。3コーナーでは2馬身差、4コーナーでは1馬身差に詰めて直線へ。残り100で競り勝ち、重賞レース初制覇を果たしました。意外にペースが落ち着いて、好ポジションが取れたのも勝因ですが、牝馬交流路線の主役級に急成長。

2着 ブルーチッパー
 レディスプレリュード、JBCレディスは逃げて散りましたが、シンデレラマイルでは同厩の素質馬ララベルに競り勝ちS32勝目をゲット。前走のフジノウェーブ記念は外枠が全て。このレベルの交流戦なら、距離、展開を考えても有力な一頭でした。この日はマイナス1キロの489キロ。少し減ってきましたが許容範囲内。程良い気合乗り。レースはスタートひと息でも岩田騎手が気合をつけて先手を主張。折り合いスムーズに溜め逃げの形。残り600からピッチを上げて後続を離し気味に。逃げ切り態勢でしたが、2番手で追い駆けてきたヴィータアレグリアに残り100で交わされ、惜しくも2着に敗れました。それでも最後まで抵抗したし、3着は2秒2差。完全燃焼と言える競馬内容。

3着 ダブルファンタジー
 JRAではダート千四を2勝で一千万格。2走前の船橋・柏の葉オープンは3秒2差の8着。ちょっと手が出ませんでした。この日はマイナス8キロの508キロ。絞り込んだ感じでマズマズ。レースは好スタートから笹川騎手が気合をつけて離れた3番手。向流しでフォーエバーモアに交わされてポジションを下げましたが、経済コースでマイペースを守り、最後の直線は内を突いて3着。正味目イチですが、柏の葉の時計を大きく詰めて大健闘。

4着 タッチデュール
 お馴染みのタフネス牝馬。正直使うだけという評価。この日はマイナス5キロの424キロ。例によってテンションが上がり気味で変わりなし。レースは我が道を行くで最後方から。正味直線勝負で4着。JRAの人気処の凡走に助けられたとはいえ、これも大健闘。

5着 フォーエバーモア
 牝馬のクラシック路線に乗った素質馬。ダート転向後、イキナリ1、3着と意外な高適性を発揮。ひと味違う切れ味。芝とはいえ千六2勝の実績、デムーロ騎乗。南関のダートを苦にしなければ当然勝ち負けの評価。この日はマイナス4キロの464キロ。キッチリ仕上がって落ち着きもあり好調キープ。レースは出遅れ。デムーロ騎手が焦らず徐々に進出して向流しでは6番手へ。3コーナーでは3番手に上がりましたが、そこからのペースアップに対応できず最後は一杯一杯の5着。負け過ぎの気もしますが、レースの流れに乗れなかったのは確か。

10着 ディアマイダーリン
 初ダートのクイーン賞でトロワボヌールを破り優勝。逃げるノットオーソリティにジカ付けして抜け出した走りはなかなか優秀。前走のTCK女王盃は内枠が災いしたのかやや窮屈な運び。コース替わりで外枠を引けば、クイーン賞の再現が十分に可能とみていました。この日はマイナス1キロの489キロ。休み明けでも太目感なく仕上がっており、力を出せるデキと判断。レースは出負けして後方7番手から。ブルーチッパーの外2番手と読んでいたのにこれは誤算。道中多少ポジションをあげたものの、前に影響を与えるまでには到らず。最後は完全にバテて、殿りに敗れ去りました。体調に問題があったのか、あるいは何かアクシデントがあったのか…不可解な敗戦。