第30回 東京湾カップ(S3)

【予想】
◎ガーニーフラップ
〇プレイザゲーム
▲モリデンルンバ
△イノデライト
△ディーズプリモ
△キングスベンチ
△ウワサノモンジロウ

 クラウンCでは急遽騎乗の的場文騎手が巧みに捌いて抜け出したガーニーフラップ。素質馬が軌道に乗ったならもう一丁の期待。クラウンCを2着のプレイザゲーム本線ですが、仕上がりひと息でもモリデンルンバは要注意。

【レース】
 好スタートを決めたディーズプリモが、外枠から自然にハナ。ワールドプリンスが2番手で、ウワサノモンジロウは抑えて3番手。その外にモリデンルンバ。ガーニーフラップは中団の馬込み。プレイザゲームは後方。イノデライトの後方は想定外。ペースはスロー。快調に逃げ脚を伸ばすディーズプリモが、上がり1ハロン14秒4を要しながらも、前半の貯金を守っての逃げ切り。追い駆けたモリデンルンバが意外に甘くなり、差し脚を伸ばしたガーニーフラップ、プレイザゲームが2、3着。

【各馬の寸評】
1着 ディーズプリモ
 デビューからの連勝がストップした前走のクラウンC。大事に進めたものの、追ってひと息で3着。初の重賞としては及第点。ただし、更に距離が延びて微妙な面もありました。この日はマイナス11キロの466キロ。落ち着いていましたが、見た目にもやや減った感じでマイナス評価。レースは好スタートを決めて自然にハナに行く形。スローに落として末脚を温存。残り800からスパートして後続を2馬身ほど離して快調な逃げ。最後の直線はやや一杯加減でしたが、前半の貯金で楽にお釣りが来て逃げ切り勝ち。逃げてこそ本領発揮をアピールしました。強風下で時計のかかる状況とはいえ、1分51秒1は平凡でレースレベル? 東京ダービーの最終関門を唯一の牝馬が制する皮肉。今後のローテーションは不明ですが、地元の関東オークスを使うにしても距離が不安。

2着 ガーニーフラップ
 千b新馬→千六を連勝とエリートコースに乗った素質馬が、ここ3連勝と復活。速い時計はないものの、いかにも混戦向きの渋い末脚。モリデンルンバが仕上がりひと息なら、他との比較で一歩リードとみました。この日はプラス5キロの472キロ。数字以上に馬体を大きく見せて適度な気合乗り。レースは的場文騎手がかなり追って中団8番手から。道中は馬込みに入り、ポジションを上げられなかったのが誤算。3、4コーナーではまだ7番手。直線は外から脚を伸ばしましたが、2着に追い上げるのが精一杯でした。一応東京ダービーへの優先出走権はゲットしましたが、羽田盃組の壁は厚そうです。

3着 プレイザゲーム
 クラウンCは後方から一気にマクり上げて、一旦は先頭の見せ場。まだ走りが荒削りですが、魅力のある馬。勝つチャンスもあるとみていました。この日はプラス8キロの471キロ。地元戦で馬体増、うるさい面も見せず好気配。レースは出遅れて後方10番手から。4コーナーで中団、最後の直線は内に突っ込む形。ソコソコ脚を伸ばして3着はほぼ力通りとも言えますが、もう少しスムーズな競馬をすれば前進の余地。まだ伸びシロは残しているはずです。

4着 イノデライト
 前走で2着に敗れ、連勝は3でストップ。ただし、イキナリの千六で、相手は重賞路線で戦ってきた実績馬。これに抵抗した走りはむしろ価値を高めた印象。今回は初コースの重賞と更にハードルは上がりましたが、吉原騎手で逃げの手もあり注目していました。この日はマイナス5キロの478キロ。馬体をフックラ映し、落ち着きもあり文句なし。レースはスタートひと息。吉原騎手が無理をせずに控えて実質殿り(キングスベンチは枠内膠着)からとは想定外。それでも4コーナーでは中団7番手まで取りつき、最後の直線は外から差を詰め4着。腹を括った待機策で、上がり3ハロンはメンバー一番。負けて収穫のある一戦でした。次のレースが楽しみです。

5着 モリデンルンバ
 転入緒戦の平和賞でアンサンブルライフとマッチレース。続く船橋戦では2着ガーニーフラップに1秒2差をつける圧勝。そして前走のニューイヤーCではダービー候補ナンバーのタービランスを撃破。地力上位は歴然ですが、休み明けで叩き台の気配も。非常に難しい判断でしたが、過信禁物で▲の評価に。この日はプラス5キロの509キロ。馬っぷりは冴えているし、全体的な気配も悪くない。外見的には何ら問題なし。レースは出たなりで外3番手からと上々の滑り出し。勝負処で2番手に上がり、4コーナーではディーズプリモに1馬身差。これはやられたという感じでしたが、追ってから意外なほど伸びを欠いて5着。やはり中身が伴っていなかったとしか考えられません。ダービーまでにどこまで持ち直してくるか…。