第28回 かしわ記念(Jpn1)

【予想】
◎ノンコノユメ
〇モーニン
▲ベストウォーリア
△サウンドトゥルー
△コパノリッキー
△ソルテ
△ハッピースプリント

 近2戦は2着でも、十分に持ち味を発揮して存在感を示しているノンコノユメの末脚に賭けました。モーニンは地方ダートに適合しそうなパワー先行で好戦間違いなし。折り合えばベストウォーリア、実績上位サウンドトゥルー、コパノリッキーまでJRAは千両役者揃い。左回り千六ベストのソルテが真っ向勝負でどこまで通用するかも興味津々。

【レース】
 好スタートを決めた吉原ソルテが先手を主張。コパノリッキーが外に切り替え2番手。その外にベストウォーリア。モーニン、サウンドトゥルーは中団で、ノンコノユメも置かれずに追走。12秒平均で淡々とした流れ、完全な先行ペース。ほとんど隊列は変わらず直線へ。4コーナーでソルテに並びかけたコパノリッキーが残り250で先頭。危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。ソルテが2着に粘る大健闘。3着ベストウォーリアと行った行ったの決着。

【各馬の寸評】
1着 コパノリッキー
 その実績のほどは今さら多くを語る必要のない強豪ですが、ここ3連敗とトーンダウン。自分の形に持ち込めなかった際のモロさを露呈。1番枠を引いた今回、武豊騎手がどう捌くかが注目でした。この日は増減なしの532キロ。入念に乗り込まれて好仕上がり。以前に比べると腹周りがスッキリしました。レースはスタートひと息。ただし、好スタートを決めたソルテ以外の先行型が慎重に構えたので、僅かな間隙を突いて外2番手に切り替えられたのが大きかった。緩急のないペースにスムーズに折り合い完全にこの馬の好走パターン。4コーナーでソルテに並びかけ、残り250で抜け出し、完勝と言える内容でした。おあつらえ向きの展開になったのは確かですが、実力馬健在をアピール。

2着 ソルテ
 前年に敗れたレースを、すべて楽勝で決めて重賞6連勝。今や南関を代表する実力馬に成長。3歳ジャパンダートダービー以来の交流重賞がこの超ハイレベルは想定外ですが、ベストの左回り千六なら、真っ向勝負で案外やれそうな気もしました。この日はマイナス9キロの501キロ。最近は常に太目に映るくらいの体つき。大一番に向けて手を尽くした仕上げと判断。レースは好スタートを決めて吉原騎手がハナを主張。程良いラップを刻み、後続にマクるタイミングを与えない巧みなペース配分。さすがにジカ付けされたコパノリッキーには力負けしましたが、辛抱強いイン粘りで2着。南関にソルテありを全国ファンに強烈にアピールしました。

3着 ベストウォーリア
 昨年のかしわ記念は、前半35秒6〜48秒2(今回は37秒2〜49秒5)の流れを残り600で先頭に立ち2着。折り合えばかなりの力を発揮する馬。ソルテ、コパノリッキーの2頭をマークして行く展開を想定すると、ペース如何ではチャンス十分とみていました。この日はマイナス6キロの508キロ。多少重目の馬体が絞れて冴える馬っぷり。レースは戸崎騎手が気合をつけて外3番手と想定通りのポジション。道中は大事に折り合いに専念。4コーナーでは1馬身差の射程圏内でしたが、追ってからは意外に伸びず3着死守まで。この馬の場合は、もう少し前が速い流れで引っ張ってくれた方が良かった。

4着 ノンコノユメ
 先行有利の馬場で1番人気のクロスクリーガーを並ぶ間もなく交わしたジャパンダートダービーがインパクト大。近2戦は連続2着でも、残り1ハロンの伸びは強烈。基本的には東京コースがベストかもしれませんが、船橋コースなら追い込みが利くとみました。この日はマイナス9キロの447キロ。元来数字以上に大きく見せる馬。決して細目感はないし活気もありますが、正直この体重減はやや不安。レースは織り込み済みの出遅れ。ペースが上がらないのである程度取りついて8番手から。ただし、思うようにポジションを上げられず厳しい状況。残り1ハロンから脚を伸ばしてきましたが、時既に遅く4着まで。地方の馬場で先行ペース、あるいは馬体減などが重なった敗戦か。次走での反撃期待。

5着 サウンドトゥルー
 昨年10月の日本テレビ盃で人気のコパノリッキー、クリソライトをまとめて差し切り一躍スターダムに。以降は王道を歩み今やダート界屈指の存在。問題は千六への対応。この日はマイナス11キロの461キロ。体型的なモノもあり細くは映りませんが、デビュー以来470キロを切ったことがない馬が、休み明けでこの馬体減は気懸り。レースは大野騎手が気合をつけて内7番手から。先行ペースを意識して4コーナーでは外4番手に進出しましたが、そこからは伸び悩んで5着まで。上位陣とは距離適性の差が出たのと、やはり体調が伴っていなかったか…。

8着 モーニン
 フェブラリーSを勝って7戦6勝。ダート界の新星。パワー先行型で、いかにも地方ダート向き。1番人気は当然で、無難に行けばここからかなと思いました。この日はマイナス12キロの510キロ。さすがにダートの一流馬だけあって馬っぷり上々。活気があるし全く細目感はありません。レースはやや伸び上がる感じのスタート。デムーロ騎手が多少気合をつけて外6番手から。想定内の滑り出しですが、勝負処でいつもの反応がありません。全く推進力がつかず早々に圏外。非常に不可解な敗戦。後遺症が気になります。