第19回 京成盃グランドマイラーズ(S3)

【予想】
◎モンサンカノープス
〇タイムズアロー
▲セイントメモリー
△グランディオーソ
△レガルスイ
△サトノタイガー
△ムサシキングオー

 前走の川崎マイラーズで待望の重賞初制覇を果たしたモンサンカノープス。好追い切りを消化して依然好気配。展開的にも最有力とみました。叩いたタイムズアロー本線ですが、穴目にセイントメモリー注目。

【レース】
 注目の逃げ争いはアッサリ決着がついて、無理なくレガルスイがハナへ。セイントメモリーが外2番手は想定通り。プリンセスバリュー、ムサシキングオーと続いて、直後にモンサンカノープス。タイムズアロー、サトノタイガーは中団。グランディオーソは例によって後方から。ペースは平均からやや速目の緩みない流れ。快調に逃げ脚を伸ばすレガルスイ。3コーナーで2番手に上がったプリンセスバリューが一旦は1馬身差まで迫りましたが、最後の直線で二の脚を繰り出したレガルスイが、これを突き放して1着ゴール。重賞レース四度目の挑戦で嬉しい初勝利を収めました。粘ったプリンセスバリューが2着。

【各馬の寸評】
1着 レガルスイ
 昨年12月のゴールドCでは、逃げるソルテを追い駆けて珍しく8着と崩れましたが、以降は3勝、2着2回の堅実駆け。ただし、今回は展開的に微妙なところもあり、△に落としてしまいました。この日はマイナス3キロの501キロ。いくらか気負っていましたが、相変わらず目立つ馬っぷり。レースは他の同型先行との兼ね合いがカギでしたが、石崎駿騎手が何が何でもという意気込みなしに無理なくハナへ。平均速目のラップを刻んで軽快な逃げっぷり。3コーナー手前から後続を離し気味。そこから一旦息を入れて4コーナーではプリンセスバリューに1馬身差まで迫られましたが、最後の直線でラストスパートをかけると、突き放して完勝と言える内容でした。マイラーとして完成の域に。

2着 プリンセスバリュー
 大井所属ですが、ここしばらく遠征主体のローテーション。しらさぎ賞でララベルの2着。前走は準重賞を好タイムVの充実ぶり。ただし、基本的には脚抜きのいい浦和向きだし、若干馬体が減り気味なのも気になり無印にしてしまいました。この日はマイナス1キロの425キロ。特に細目感はなく順調と判断。レースは酒井騎手が気合をつけて内3番手、川崎コースとしては絶好のポジションをゲット。行きっぷり上々で3コーナーでは離れた2番手。4コーナーでは1馬身差まで追い上げアワヤと思わせましたが、相手のラストスパートに根負けして2着。ただし勝ちに行く競馬で3着に2馬身差なら上等。やはり充実は本物。52キロの軽量効果もあったようです。

3着 グランディオーソ
 交流重賞でも好走実績のある実力派。毎回出遅れて極端なレースになってしまいますが、高適性のマイル戦、展開的にも注目していました。この日はプラス1キロの515キロ。この510キロ台が理想で、大分体つきがスッキリ。毛ヅヤも良く好気配。レースは枠入りが悪く定番の出遅れ。後方13番手からの競馬で正味直線勝負。上がりのかかる競馬に乗じて3着は、力通りといったところでしょうか。まだまだ実力は維持していますが、この脚質だけに勝ち切るのはなかなか難しい。

4着 タイムズアロー
 報知グランプリCでは、追い出しを極力我慢する真島騎手苦心の騎乗で重賞レース初制覇。休み明けでテン乗りの前走かしわ記念は基準外。千六ベストかは微妙ですが、このメンバーで56キロなら報知の再現もあるとみていました。この日はマイナス5キロの504キロ。以前より体つきがシッカリして適度な気合乗り。レースは出遅れ。真島騎手が多少気合をつけて中団8番手から。緩みないペースにポジションアップがままならず、4コーナーでも7番手。3着争いに加わるのが精一杯。差して鋭い脚が使えるタイプではなく、あの位置では…。距離?と出遅れが響きました。

5着 リアライズリンクス
 かつての韋駄天ぶりが影を潜めて、苦しい競馬を強いられるここ一連。1番枠を引いた今回は引くに引けぬところですが、果たしてハナに行けるのか…微妙なところでした。この日はマイナス10キロの498キロ。休み明けで体重減ですが、程好い気合乗りで馬っぷりも悪くありません。レースはやはり行き脚がつかずに内6番手から。勝負処では追い通しで追走。4コーナーでは内3番手。直線は外に切り替えて張田騎手が懸命に追ってきましたが、やはり根が逃げ馬の悲しさ。最後は差し馬2頭に交わされて5着に終わりました。今のこの馬にこの形なら勝ち負けというイメージが沸きません。

10着 モンサンカノープス
 転入後は12戦9勝のハイアベレージ。前走の川崎マイラーズは、先行有利の川崎コースで単騎逃げのレガルスイを捕獲。稽古の動き上々でデキキープなら信頼度は高いとみていましたが…。この日はマイナス2キロの543キロ。堂々たる馬っぷりでいつもと変わらぬ気配。レースは矢野騎手が多少気合をつけて外6番手から。ほぼ想定通りのポジションですが、勝負処での反応今イチ。ズルッと下がって10着とは不可解。基本的に暑い時季は良くないのでしょうか…。

11着 セイントメモリー
 前走の川崎マイラーズは内で抑える形になり不完全燃焼。外目番手をゲットできれば、3年前に勝ったこのレースで復活の可能性もあるとみていました。この日はマイナス2キロの486キロ。以前より体つきがスカッとして決して悪くありません。レースは本橋騎手がステッキを入れて外2番手へ。これならと思わせましたが、3コーナーあたりから置かれてしまい圏外に。目算が外れました。