第37回 サンタアニタトロフィー(S3)

【予想】
◎テムジン
〇ドレッドノート
▲リアライズリンクス
△ジャルディーノ
△サトノタイガー
△ゴーディー
△ストゥディウム

 単騎逃げに持ち込めばリアライズリンクスですが、どうも行き脚が鈍っているので信頼度? ここは異なる距離で鋭い切れ味を発揮して転入4連勝テムジンの勢いを信頼。ハマればドレッドノートも有力。

【レース】
 吉原サトノタイガーが先手を主張。出たなりでゴーディーが2番手に行き、外に切り替えたリアライズリンクスは3番手から。その内にムサシキングオー。テムジン、ジャルルディーノは中団。意外なスローペース。残り800で動きを見せたのがアメージングタクトで、一気に4番手に進出。それに触発されてリアライズリンクスも攻めの態勢に入り、4コーナー2番手。最後の直線、残り150で先頭に立ったリアライズリンクスが、昨年4月以来の勝利を収めました。外伸びたテムジンが2着で、小久保厩舎のワンツー。

【各馬の寸評】
1着 リアライズリンクス
 大きくは崩れなくなったものの、以前の韋駄天ぶりが影を潜め、どうも影が薄くなってしまった同馬。的場文騎手で逃げられる可能性もある今回は正念場ですが、正直半信半疑も面もありました。この日はプラス2キロの500キロ。ひと頃より体つきがシッカリして、見た目は文句なし。レースはやはり出脚平凡。ただし外からサトノタイガー、ゴーディーが行くのを確認して、やおら的場文騎手がビシビシ気合をつけて外に回して3番手。これが素晴らしい判断。道中の折り合いスムーズ。勝負処から動いて4コーナー2番手。残り150で先頭に立ち、危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。ハナ行けないとみるや、内でモマれるのを嫌って即外に切り替えた的場文騎手の超ファインプレー。これだけで全面的に信頼回復?

2着 テムジン
 JRAでは芝ダート兼用で、千六までは守備範囲。その軌跡通り、転入後も異なる距離で鋭い決め脚を駆使して4連勝。このレベルの重賞なら、斤量差もあり分のいい一戦とみていました。この日はマイナス6キロの474キロ。パドックではあまり気合を表に出さず気配は目立ちません。ただしこれはいつものこと。レースは出たなりで外7番手から。アメージングタクトが動くのを見て、ワンテンポ遅らせてスパート。大外マクって直線も外から脚を伸ばしましたが、リアライズリンクスには及びませんでした。ほぼ力通りの競馬ですが、この馬の場合はもう少しペースが速い方が競馬しやすい。

3着 アメージングタクト
 JRAでは一貫して千二、千四路線。転入緒戦は千六の武蔵野オープンを使って2着。地力を見せましたが、勝ったゴーディーには0秒8差。より以上の強敵がいる今回は、印が回りませんでした。この日はマイナス3キロの462キロ。キリッと引き締まった好馬体。デキは引き続き安定。レースは出たなりで外10番手から。スローペースを見越して残り800からスパート、一気に4番手へ。最後の直線、もうひと脚というわけにはいきませんでしたが、惰性で粘り込む形。サトノタイガーを交わして3着に食い込みました。千六で続けてこの走りができれば、次に千二、千四を使ってきた時が楽しみです。

4着 サトノタイガー
 過去千六でも重賞Vがありますが、ここしばらくはスプリント路線。しかも今回は千bを使った直後の千六。リズムを掴めるかが微妙で△に留めました。この日はマイナス7キロの468キロ。スッキリした体つきの馬だけに、減ってきたのは嫌な材料。レースは吉原騎手がステッキを振るってハナを主張。スローの逃げに持ち込みましたが、ゴーディーは振り切ったものの、同厩リアライズリンクスの追撃が厳しく、残り150で交わされ4着。少し逃げ不利な馬場状態に変化していたことを考えれば、マズマズの内容か…。勝つイメージは薄らいできました。

5着 ジャルディーノ
 今年金盃で重賞初制覇。ただし斤量54キロに恵まれた面も。まだ追い切りの動きが本物ではないのと、58キロでは△までの評価。この日はプラス1キロの469キロ。気配的には連勝時とそん色なし。レースは真島騎手が多少気合をつけて外8番手から。ペースが遅い割に、いつもの一気呵成に追い上げる脚が見られず5着。メリハリのない競馬。やはり本調子にはなかったようです。

9着 ドレッドノート
 反応鋭く追い上げてソルテの2着したフジノウェーブ記念が好内容。転入緒戦では千六を使って大きく躓きながら2着と、距離もこなせるメド。追い切り動いて森騎手に手が戻ったなら、穴目に面白いとみました。この日はプラス6キロの475キロ。馬体を戻して毛ヅヤも良化。好気配。レースは出たなりで後方11番手を進み、全く見せ場がなく終了。基本的に千六は長いようです。