【予想】
◎ホワイトフーガ
〇ララベル
▲ブルーチッパー
△フォローハート
△タマノブリュネット
△タイニーダンサー
△サンソヴール

　58キロを背負ってスパーキングレディーCを制したホワイトフーガ。全幅の信頼?でも、このメンバーでは譲れないとみました。ララベル、ブルーチッパーの荒山勢が相手。

【レース】
　注目の逃げ争いは、やはり出脚の違いでトーコーヴィーナスがハナ。脚を使ってブルーチッパーが２番手。その外にララベル。直後にホワイトフーガで、タイニーダンサーがこれと併走。タマノブリュネット、フォローハート、サンソヴールは中団。ペースはスローに近い平均。４コーナーでララベルが２番手に上がり、内を狙ったのがホワイトフーガ。タマノブリュネットも接近。最後の直線、渋太く粘るトーコーヴィーナスを残り50で交わしてタマノブリュネットが１着ゴール。ホワイトフーガは辛うじて２着同着。

【各馬の寸評】
１着　タマノブリュネット
　TCK女王盃３着、エンプレス杯５着など、南関でもお馴染みの実力派。確かな末脚で崩れないのが特長。勝つまではともかく、上位争いには加わってきそうでした。この日はマイナス５キロの４８３キロ。馬体を絞り込んでキッチリ仕上げてきた感じ。レースはダッシュひと息で外９番手から。３コーナー６番手、４コーナーでは手応え良く射程圏内へ。伸び悩む他馬を尻目に残り50で先頭。この馬らしい息の長い末脚を駆使しての勝利でした。時計のかかる競馬が幸いした面も。JBCは距離（千六）が微妙。

２着同着　トーコーヴィーナス
　桜花賞、ロジータ記念でララベルの２着と、お馴染みの逃げ馬。近走も好成績ですが、このメンバーに入って自分の形に持ち込めるかどうか。ブルーチッパーとの兼ね合いでしたが…。この日はプラス７キロの４９３キロ。パドックでは地味な馬ですが、この日は馬体をフックラ映して活気もあり、これまで見た中では一番。レースは例によって好スタートから大山真騎手が気合を入れて先手主張。ブルーチッパーが脚を使っての２番手だけに、その分マークが緩和。無理のないペースでレースを先導。それでも勝負処の手応えでは吸収される雰囲気でしたが…。最後の直線は執拗な頑張り。タマノブリュネットには交わされたものの、ホワイトフーガと２着同着は大健闘。単騎で行けた際の強さとデキの良さをアピールしました。

２着同着　ホワイトフーガ
　サンビスタを並ぶ間もなく差し切った昨年のJBCが鮮やか。前走のスパーキングレディーCは58キロを背負って女王の貫禄。その前走が早仕掛けで終いやや甘くなった点を踏まえて、今回は慎重に構えそうですが、ペースが落ち込んだ際に対応に苦労する可能性もあり、絶対視は禁物とみていました。この日はプラス１キロの５０８キロ。４歳秋を迎えてひと回り成長、文句なし。レースはやはり抑えて出て５番手から。苦心して折り合いに専念。勝負処で内に潜り込み、最後の直線もイン狙い。外に切り替える隙がなく最後までラチ沿い。ひと息伸びを欠いて２着同着が精一杯でした。速い流れに乗ってキレのいい末脚を繰り出すのがこの馬の特長。今回のような力勝負の叩き合いは柄に合わない。川崎千六のJBCでは当然主役。

４着　ララベル
　全成績11戦７勝。その内重賞６勝。同厩ブルーチッパーに敗れた東京シンデレラマイルは、相手を可愛がり過ぎたのが敗因。南関を代表する牝馬の復帰戦は注目でした。この日は増減なしの５４１キロ。オットリ構えているのはいつも通り。全く太目感はなく、いつもの休み明けと同様。レースは出たなりで外３番手から。ペース的にも脚質的にも理想のポジション。４コーナーで２番手に進出しましたが、最後の直線は意外に伸び悩んで４着。力勝負の叩き合いでこの馬の好走パターン。時計的にも勝っていい競馬でしたが…。体調が整っていなかったのでしょうか。JBCでの反撃に期待。

５着　ブルーチッパー
　前走のスパーキングレディーCは、ホワイトフーガに早目に交わされながら、最後は詰め寄るなど新味発揮。ここはスンナリ逃げれば勝ち負け濃厚ですが、毎回出脚が鈍いので、ダッシュ抜群トーコーヴィーナスとの兼ね合いが微妙でした。この日はプラス４キロの４９６キロ。ハードな競馬後でも馬体減りがなく好調。レースはスタート巧拙の差が出て、楽にハナに行く相手に対し、かなり気合をつけてようやく２番手。道中の折り合いはスムーズでしたが、勝負処で手応えが怪しくなり、流れ込んで５着が精一杯。テン速い同型馬がいると信頼度低下。

６着　フォローハート
　昨年のクイーン賞５着は出遅れが誤算。ダート千八に高適性を示しており、侮れない存在でした。この日はマイナス９キロの４７７キロ。馬体減は絞った分か。適度な気合乗り、毛ヅヤはひと息。レースは幸騎手が気合をつけて内７番手から。ほとんど同じポジションで流れ込んだのみ。まだ復調途上か。

７着　タイニーダンサー
　古馬相手の近２戦が３、２着とはいえ完敗。交流重賞３勝の実績は評価できるものの、ここは正念場でした。この日はプラス４キロの５０２キロ。牝馬ながら好馬体を誇り、活気もあり文句なし。レースはスタートひと息。内田博騎手が気合をつけて外５番手、ほぼホワイトフーガと併走。勝負処から動く態勢を見せましたが、全く推進力を欠いて見せ場なく７着。これでは前途険しい。

11着　サンソヴール
　JRA芝路線で未勝利から園田に転じて３連勝。再転入後は芝路線に戻して３勝を上乗せという異色の経歴。戸崎騎手でもあり気になる一頭でしたが…。この日はプラス３キロの４５１キロ。細身の馬で見映え？　芝向きのイメージ。レースは中団７番手から見せ場なく後退。園田の下級条件を勝っただけで、明らかに芝馬。