第50回 東京盃(Jpn2)

【予想】
◎ダノンレジェンド
〇ノボバカラ
▲コーリンベリー
△キクノストーム
△ドリームバレンチノ
△ルックスザットキル
△プラチナグロース

 クラスターCでは酷量を難なくこなしたダノンレジェンド。内枠の今回は出脚がカギになりますが、素直に地力信頼。ノボバカラ、コーリンベリーと内枠勢を重視ですが波乱の目も。

【レース】
 出脚はひと息でも包まれるのを嫌ってダノンレジェンドがハナを主張。コーリンベリーは2番手に控えてゴーディー、ルックスザットキルの並び。直後にプラチナグロース、ノボバカラ。ドリームバレンチノ、キクノストームは後方待機。22秒8〜34秒1の入りは、現在の若干時計のかかる大井の馬場としては異例のハイペース。4コーナー先頭に並びかけるコーリンベリー、内を狙ったのはプラチナグロース。その先行勢の叩き合いを外からまとめて交わしたのがドリームバレンチノで、過去2年2着の憂さを晴らしました。粘ったコーリンベリーが2着。

【各馬の寸評】
1着 ドリームバレンチノ
 14年JBCスプリントを勝って以降は、斤量を背負わされることも多く未勝利。年齢的にも上がり目?だけに、突き抜けるイメージは沸きませんでしたが…。この日はプラス3キロの493キロ。パドックではいつも通りに淡々と周回して一連のデキ。レースは岩田騎手が内を見つつ多少気合をつけて11番手から。4コーナーでは8番手。最後の直線はジリジリ脚を伸ばし、上がりのかかる競馬に乗じて豪快に差し切りました。全体時計、上がりもかかる競馬に恵まれたのは確かですが古豪健在。

2着 コーリンベリー
 昨年の当レースは出遅れが響いて3着。以降JBCスプリント、東京スプリントを逃げ切りと大井千二はお手の物。休み明けでも稽古は動いているので、当然勝ち負けを計算。この日はプラス17キロの510キロ。それほど太目感はなく馬っぷり上々。放牧リフレッシュ効果がてきめん。レースは松山騎手がかなり気合をつけてハナに行く構えでしたが、内からダノンレジェンドが何が何でもの姿勢だったので、控えて2番手。4コーナーで並びかけて手応えはこちらが優勢。最後の直線は必死の粘り込み。展開に乗じたドリームバレンチノには屈しましたが、2着争いに競り勝って面目を施しました。千四まではこなすので、JBCスプリントでも有力候補。

3着 プラチナグロース
 休養を挟み1、1着ときて、前走はアフター5スター賞を2着。それも大外16番枠発進で。とにかくテンの行き脚が以前とは別馬の感。ここでもソコソコやれそうな感触はありました。この日はプラス2キロの491キロ。適度な気合乗りで万全。レースは真島騎手が多少気合をつけて外5番手から。勝負処で内に潜り込み、手応え良く最後の直線も内ラチ沿い。一旦は先頭に立つ気配もありましたが、ドリームバレンチノの強襲に遭い、2着争いにも競り負けて3着。ただし、当日は内が伸びない馬場状態を考えると、実に中身の濃い走り。正に今がピークのデキと言っていいでしょう。

4着 キクノストーム
 カペラSを勝利して晴れて重賞ウイナーの仲間入り。もちろん千二ベストですが、さすがにこのメンバーに入ると格下感は拭えませんでした。この日はプラス6キロの502キロ。ひと息後でも太目間はなく、活気があって好仕上がり。レースは内田博騎手が気合をつけて出したもののダッシュ今イチ。後方11番手からの競馬。上がりのかかる流れに乗じて、ドリームバレンチノについて行く形で脚を伸ばし2着争いには加わりました。これが目イチの競馬。

5着 ダノンレジェンド
 昨年の黒船賞以降は全て地方を使って10戦7勝、2着1回、3着2回。3着2回はともにスタートミス。前走のクラスターCは60キロを背負って圧勝。普通は仕方ないところで、あとは内枠の捌きだけでした。この日はプラス3キロの456lキロ。いつも通り数字以上に大きく見せる好馬体で文句なし。注目のスタートは微妙に出負け。包まれるのを嫌ってデムーロ騎手が追って追ってハナを主張。ただし、余裕のない逃げになり、3コーナーでステッキ一発。4コーナーでコーリンベリーに並ばれ脚いろ劣勢。最後の直線は辛抱が利かず5着に敗れました。序盤のハイラップは、スピード馬のコーリンベリーには許容範囲でも、この馬にはかなり負担が大きかったということでしょう。それに内が重い馬場も響いた様子。今回は基準外で、JBCでは巻き返せるとみます。

9着 ノボバカラ
 かきつばた記念を勝利し、北海道スプリントCではダノンレジェンドとマッチレース。ユニコーンS2着の素質馬が完全復調なら、ここも注目の一頭でした。この日はプラス10キロの508キロ。前走で減らしたのを戻した分。全く太目感はなく、さすがに見映えがいい。レースはスタートひと息。ルメール騎手が気合をつけて内6番手から。勝負処での行きっぷりが今ひとつ。プラチナグロースに前に入られてポジションを下げ、見せ場なく9着。敗因はインに入ったのと、基本的に千二は忙しいのか…。