第53回 東京記念(S2)

【予想】
◎ユーロビート
〇ケイアイレオーネ
▲スコペルタ
△チャンピオンゴッド
△ストゥディウム

 過去このレースは2、1着と実績上位のユーロビートには、斤量56キロがいかにも有利。仕上がりも上々なら信頼度の高い◎。スンナリ逃げるとみればケイアイレオーネが逆転候補。順当な一戦。

【レース】
 意表を突く逃げの手に出たのがストゥディウム。チャンピオンゴッド、ユーロビートの並びで、ケイアイレオーネは4番手から。その後ろにスコペルタ。ペースは超スロー。大きく離して逃げたストゥディウムは、一旦後続を引き付け、残り600からペースアップ。3馬身リードして最終コーナーをカーブ。最後の直線、外から脚を伸ばしたユーロビートが残り100で先頭に立ち、地力を見せつけました。ストゥディウムが2着に粘り、ケイアイレオーネは3着。

【各馬の寸評】
1着 ユーロビート
 当レース1、2着。二六の金盃2着。二四のダイオライト記念3着。帝王賞4、5着。南関屈指のステイヤーで、トータル実績も最右翼のこの馬が斤量56キロ。負ければ楽に逃げられた際のケイアイレオーネのみとみていました。この日はプラス18キロの545キロ。想定外の馬体増で若干太目に映りますが、昨年の盛岡マーキュリーCを勝った際が同じ545キロ。気合も乗って力は出せる仕上がりと判断。レースは吉原騎手が気合をつけて外3番手から。終始ポジションを堅持して、最終4コーナーで2番手。巧みなペース配分で逃げるストゥディウムを残り100で交わし、危なげなく1着ゴールを駆け抜けました。改めてステイヤーとしてのポテンシャルの高さを証明。この路線ならまだしばらく主役を張れる。

2着 ストゥディウム
 羽田盃1着、ダービーグランプリ1着と、世代屈指の実力馬。他世代との対戦で結果が出ていないのは気になりますが、気性的に休み明けは不問だし、スローペースを一気呵成にマクって出る形になれば、大駆けもありうるとみていました。この日はプラス1キロの488キロ。以前に比べると格段に落ち着きが出たし、馬体をフックラ映して毛ヅヤも上々。どこといって問題なし。レースはよもやの逃げ。他馬が何れも慎重に構えたので、スローペースながら後続を離してマイペース。残り800から後続が一気に差を詰めてきましたが、一旦引き付ける形で、残り600からペースアップ。3馬身リードして4コーナーをカーブ。根が差し馬だけに最後の直線も頑強に抵抗しましたが、ユーロビートには力及ばず2着。ただし、新味を発揮しての好走で、今後の展望が開けました。

3着 ケイアイレオーネ
 人気を背負って敗れた前走のマーキュリーCが拍子抜けですが、その前2連勝が圧倒的な勝ちっぷり。距離延長は微妙ですが、展開の利で十分に補えるとみました。この日はプラス8キロの570キロ。巨漢馬ながら均整の取れた好馬体。太目感なく適度な気合乗り。レースは当然好枠逃げを予想していましたが、的場文騎手が気合をつけて出たものの、外4番手からとは意外。道中は折り合いに専念。勝負処から動きましたが、推進力今イチ。最後の直線はジリジリという感じで、3着まで押し上げるのが精一杯。正直期待外れの結果。開催を通して差し有利の傾向があったのと、この馬自身もやや距離に未知数の面があるので、的場文騎手もあえて先手には拘らなかったのか…。ただし、超スローに抑え込む競馬で不完全燃焼。それとやはり距離は二千以下がベター。

4着 チャンピオンゴッド
 南関に移籍後は16戦13勝、2着3回と完璧な戦績。人気の一角ですが、大井二千の時計を比較すると格上馬と2秒近い開き。平均ペースの先行型で距離は歓迎としても、人気に見合う信頼性は?とみていました。この日はマイナス3キロの511キロ。腹目のタップリとした好馬体。好調間違いなし。レースは好スタートから出たなりで外2番手。ペース的にも脚質的にもこの馬のポジション。勝負処からのペースアップに必死に対応。4コーナーでは手応え?でやや置かれ気味。最後はそれなりに差を詰めてはきましたが、ヨーイドンの瞬発力勝負に決め手負けの格好。持てる力は出し切りました。重賞メンバーに入るとスピード、決め手でやや劣勢。

5着 スコペルタ
 大井二千で1勝。昨年の大井記念で3着もあり距離はこなす馬。最近はある程度前に出す競馬をしているものの、なし崩しのもきらいも。思い切った待機策に出てそれがハマれば、一発あるとみていました。この日はマイナス5キロの465キロ。パドックではあまり気合を表に出さない馬。普段通りの気配。レースは繁田騎手が多少気合をつけて内4番手から。ポジションをキープして最後の直線もインを突きましたが、本来の切れ味が発揮されず離された5着。スローペースだと脚の使い処が難しいし、さすがに二四は長いか…。