第49回 ハイセイコー記念(S2)

【予想】
◎ティーケーグラス
〇エニークラップス
▲セイファルコン
△サヴァアルジャン
△ビーザライト
△セイントバトラー
△ミサイルマン
△オリジナルポイント

 遠征馬も含めて異なる路線からの馬が多く難解。その中では鎌倉記念のレースぶりに見処があったティーケーグラスに期待。コース替わりもプラスに向くと判断。叩いたエニークラップス、一瞬のキレを生かせばセイファルコンが相手に有力。

【レース】
 今野騎手が気合をつけてサイバーエレキングがハナ。サマーダイアリーは吉原騎手が折り合いに気を遣い2番手から。ミサイルマンが外4番手。これをマークしてサヴァアルジャン、セイファルコンなどが続き、エニークラップス、セイントバトラーは後方。ティーケーグラスは離れた殿りから。ペースはスローに近い平均。勝負処からミサイルマンが動いて2番手に進出。後続も進出開始。残り200で先頭に立ったミサイルマンは、最後の1ハロンを12秒5でまとめ、付け入る隙を与えませんでした。同じく外から脚を伸ばしたセイファルコンが2着。

【各馬の寸評】
1着 ミサイルマン
 復帰戦はプラス31キロで登場して楽勝。内を突いて渋く脚を伸ばした走りは、一介のスピード馬のイメージを払拭。見た目にはもっと増えてもいいくらい。魅力のある馬ですが、イキナリの千六が微妙で△に留めてしまいました。この日はプラス3キロの459キロ。反動なくキープできているし落ち着きもあり好気配。レースは出たなりで外を回って4番手へ。勝負処から馬なりでマクって出て4コーナー2番手。最後の直線、残り200で先頭に立つと、終いの1ハロンを12秒5でまとめて付け入る隙を与えませんでした。途中ペースダウンした際の折り合いスムーズ、ゴーサインへの反応が機敏だし、追ってからの瞬発力も抜群。センスの塊で、これは距離延びるクラシック路線でも主役級。

2着 セイファルコン
 初勝利は5戦目ですが、差しに切り替えて素晴らしい切れ味を発揮。千六を1分43秒4も威張れる時計。前走は出遅れた上にインに入って不完全燃焼の競馬。今回内枠を捌けばチャンスありとみていました。この日はマイナス7キロの487キロ。数字的には勝利時に戻り、馬体も細目感なくフックラ。レースは好スタートから外の動向を窺い馬の気任せ。馬群が切れた処で外に持ち出し8番手から。勝負処から徐々に動いて4コーナー6番手。最後の直線は一旦伸び切る勢いでしたが、勝ち馬に12秒5の脚を使われては脱帽。2着に終わりましたが、鞍上の巧みなリードで力を出し切った競馬。

3着 サイバーエレキング
 2勝目はセイファルコンを抑えての逃げ切りですが、やや非力なイメージも。ただし、近3戦は川崎に矛先を向け、前走は力の要る馬場の千六を番手競馬で快勝。成長は確かなので、スンナリ行ければあるいはの感触はありました。この日はプラス8キロの474キロ。華奢な体つきで見映えしなかったのが、前走に続いての馬体増。感じが違ってきました。レースは今野騎手が気合をつけてハナを主張。道中息を入れてマイペースの逃げ。4コーナーでミサイルマンに並ばれ、残り200で力尽きましたが、それでも3着に踏ん張り地力強化をアピールしました。

4着 ティーケーグラス
 川崎縁の血筋で、2歳馬離れした強烈な追い込みが武器。前走の鎌倉記念では、かなりコースロスがありながら見せ場タップリの3着。大井コースの方が持ち味が生きるとみれば、展開面も含め最有力と判断しました。この日はマイナス8キロの469キロ。ややテンションが上がり気味なのはいつもですが、少々減ったのが懸念材料。レースは出遅れというより思い切って抑え込む競馬。石崎駿騎手らしい腹を括った待機策。離れた殿りを進み、正味直線勝負で内を突いて4着。上がり38秒4はもちろんメンバー最速ですが、この脚質だと大井の多頭数は厳しい。今後どう対処して行くかがポイント。

5着 サヴァアルジャン
 キャリア十分の堅実派。距離も経験済みで確実に走りが計算できる馬。重賞で勝ち負けのイメージは湧きませんが、上位には食い込んでくるとみました。この日はプラス9キロの454キロ。デビュー以来の最高体重で重目感なし。充実の証と判断。レースは繁田騎手が多少気合をつけて外7番手から。期せずしてミサイルマンをマークする形。流れに乗ってマクって出て4コーナー4番手。ただし直線に向いてからの伸び脚はひと息で、完全に力負けという5着。今後も重賞では厳しい。

8着 セイントバトラー
 前哨戦のゴールドジュニアーが、なかなかの切れ味。距離が延びて良さそうだし、追い切りも動いたので注目していました。この日はマイナス1キロの476キロ。適度な気合乗りで毛ヅヤも良く上々の仕上がり。レースはテンから抑えて後方15番手から。そこから全く動けず見せ場なし。展開の読みに誤算があったのでしょうか。次走で改めて真価を問いたい。