第8回 勝島王冠(S3)

【予想】
◎セイスコーピオン
〇センティグレード
▲ケイアイレオーネ
△ムサシキングオー
△ジャルディーノ
△モンサンカノープス
△コンドルダンス
△クラージュドール

 重賞の壁を難なくクリアしたセイスコーピオン。今回は典型的な逃げ馬不在の千八。ペースが緩くなった際の対応がポイントですが、JRAでは千八路線だし、鞍上がソツなく捌くとみて素直に信頼。斤量的にはセンティグレード。逃げる可能性も十分のケイアイレオーネが▲。

【レース】
 ケイアイレオーネはやや煽り気味のスタート。外枠勢が出たなりで前を窺い、ハナに行ったのはモンサンカノープス。セイスコーピオン、ムサシキングオー、ジャルディーノと続いて、ケイアイレオーネ、センティグレードは中団。クラージュドール、コンドルダンスは後方から。超スローでほぼ一団に固まった状態。4コーナーで先頭に並びかけたセイスコーピオンが残り300で先頭。やや外にヨレながらも差し返す根性を発揮して転入3連勝を飾りました。渋く脚を伸ばしたケイアイレオーネが2着。

【各馬の寸評】
1着 セイスコーピオン
 現在の時計のかかる大井の馬場で千六を連続39秒台は優秀で、危なげない転入2連勝。JRA4勝は千八、千九だけに距離OK。鞍上が前々自在に捌いて勝ち切るとみました。この日はプラス5キロの527キロ。一戦毎に馬体を増やしても太目感なく充実の証。活気もあり申し分なし。レースはポンと出て2番手に行き折り合いに専念。超スローに行きたがる素振りを見せましたが、我慢が利いて4コーナー併走。残り300で先頭に立ち3頭のデッドヒート。やや外にヨレるシーンを見せましたが、最後は差し返して1着ゴール。競り合いをモノにしました。基本的には千六ベターの気もしますが、依然として馬が成長しているだけに今後も注目。

2着 ケイアイレオーネ
 前走の東京記念は超スローに抑え込む競馬で不完全燃焼。過去二千で3勝していますが、乗り難しい馬である程度レースが流れる千六〜千八ベター。地力上位で59キロでも反撃必至とみました。この日はプラス1キロの571キロ。巨漢馬ながらバランスの取れた好馬体。適度な気合乗り。レースは逃げも想定していましたが、煽り気味のスタートで外7番手から。ただし道中無理なくポジションを上げて4コーナーでは4番手。最後の直線は外から一旦は先頭を窺う勢いでしたが、セイスコーピオンの不屈の闘志に競り負けて2着。ただし、実績馬らしい底力を感じさせる走りを見せました。

3着 ムサシキングオー
 昨年の覇者で当距離7勝。持ちタイムもある古豪。対戦比較で分の悪いケイアイレオーネ、セイスコーピオンがいるので勝つのは骨ですが、外枠を引いてベストの外目番手をゲットできれば応戦可能とみました。この日はプラス1キロの495キロ。馬体をフックラ映して相変わらずの好気配。レースは好スタートを決めて外3番手とベストポジション。セイスコーピオンを追う形。最後の直線は外から馬体を併せてきたケイアイレオーネと3頭のデッドヒート。進路が狭くなる不利が致命傷になり、2馬身差の3着。仮に不利がなかったとしても勝つまでは?ですが、自分の形に持ち込んだ際は、まだ捨て難い力量を発揮することをアピールしました。

4着 ウマノジョー
 前走のスターバーストCでは、タイトルホースを撃破する金星。息の長い末脚は距離が延びて威力発揮。古馬オープンが相手だと時計一つ不足していますが、そこを斤量差で補えば上位食い込みも考えられました。この日はプラス2キロの495キロ。以前より馬体を増やして成長確か。レースは出たなりで外10番手から。勝負処からマクって出て大外へ。勝ち負けからは遠い4着ですが、ソコソコ追い上げて、今後の糧になるのは間違いありません。

5着 ブレーブマン
 今季展開に乗じて千四、千六を勝利しましたが、自力勝負で抜け切った前走からはやはり千八ベスト。それでも重賞では少々荷が重い感じでした。この日はマイナス1キロの451キロ。実に好調期間が長く、今回も馬体を大きく見せて好気配。レースは好スタートから吉原騎手が気合をつけて内4番手から。3コーナーあたりでは追走が手一杯でしたが、何とか食らいついてポジションをキープ。最後の直線は内を突いて正味目イチの5着でした。

6着 クラージュドール
 渋い末脚を繰り出して大井記念2着、埼玉新聞栄冠賞2着。交流重賞でも入着ライン。切れ味ひと息で千八で単のイメージは湧きませんが、上位には食い込んできそうでした。この日はプラス8キロの517キロ。馬っぷりは相変わらず冴えており、休み明けを叩かれて型通りに良化。レースは出たなりで外11番手から。馬群を捌けずに正味直線勝負で6着。この距離、展開では致し方ない結果か。

12着 センティグレード
 JRA未勝利馬が南関で大化けしてA級馬の仲間入り。前走では8戦全勝馬を完封、優先出走権をゲット。距離適性が高く、斤量差もあるので狙い目十分とみました。この日はマイナス2キロの527キロ。気合乗り十分の好馬体で毛ヅヤも上々。文句なし。レースは珍しくスタートが良く出たなりで内8番手から。ただし、外に持ち出すタイミングを見出せず、スローペースの馬込みの中でもたついているうちに走る気が失せた感じ。完全に内枠が仇になってしまいました。