第54回 ゴールドカップ(S3)

【予想】
◎モンサンカノープス
〇トキノエクセレント
▲レアヴェントゥーレ
△テムジン
△トロヴァオ
△ナガラキコウシ
△ゴーディー

 前走の勝島王冠は逃げが裏目に出たのと千八が微妙に長かったモンサンカノープス。逆に浦和千五は忙しいきらいもありますが、中間の気配アップで改めて注目。ただし印各馬互角の接戦。

【レース】
 好スタートを決めたレアヴェントゥーレがハナは想定通りで、向流しでは後続を4馬身ほど離しての大逃げ。同厩サトノタイガーと、ゴーディー、トロヴァオが2番手グループ。その後ろにトキノエクセレント、モンサンカノープス。ペースは速目に推移。4コーナーで1馬身差に詰め寄るサトノタイガー。手応え良く外に切り替えたのがトキノエクセレント。最後はトキノエクセレントの切れ味が上回りゴール前で測ったような差し切り。レアヴェントゥーレがサトノタイガーを首差抑えて2着。

【各馬の寸評】
1着 トキノエクセレント
 2年以上の休養から復帰後は入着ラインですが、ここにきて気配アップ。休養前のさきたま杯2着から、地力は文句なくメンバー随一。適性が高そうな浦和千五替わりでチャンス十分とみていました。この日はプラス3キロの479キロ。張りのある体つきに適度な気合乗り。年齢を感じさせません。レースは見沢騎手が多少気合をつけて離れた5番手から。手応え良く進出して3コーナーでは3番手。最後の直線は外に切り替えゴール前で測ったように差し切りました。内枠を最大限に生かしてロスのない運び。それでも1分33秒5はなかなか優秀で、衰えがないことを証明。

2着 レアヴェントゥーレ
 トライアルは2着を1秒3も離して1分34秒0。気分良く逃げた際の強さは格別で、地元浦和は5戦5勝。この枠なら逃げは確定で、当然勝ち負けとみていました。この日はプラス2キロの538キロ。抜群の馬っぷりに落ち着きもあり好気配。レースは好スタートを決めてハナ。向流しでは後続を4馬身ほど離しての大逃げ。4コーナーでは同厩サトノタイガーが1馬身差まで接近。これは辛うじて退けましたが、トキノエクセレントの末脚に屈して2着。自分のスタイルを貫き完全燃焼と言える内容。勝ち馬には力負け。

3着 サトノタイガー
 11月のJBC以降は遠征を含めてやや強行日程。実績的には最右翼ですが、年齢的に上がり目?で印は付けませんでした。この日はプラス6キロの476キロ。馬体を増やしてきたのは好感。マズマズの仕上がり。レースは好スタートから張田騎手が気合をつけて2番手。向流しでは離されながらも2番手死守。4コーナーでは同厩レアヴェントゥーレに1馬身差まで接近。最後の直線もジリジリと脚を伸ばしましたが、レアヴェントゥーレに首差及ばず、トキノエクセレントの末脚にも屈して3着に終わりました。現状ではこれが精一杯。

4着 モンサンカノープス
 破竹の7連勝がストップ後も、川崎マイラーズ1着を含め千六路線で安定した走り。前走の勝島王冠は路線外の千八で度外視。逆に浦和千五のスピード競馬は忙しい感じもなくはありませんが、千八よりはいいとみて地力に期待。この日はプラス4キロの555キロ。巨漢馬ながらバランスの取れた体つきで太目感は皆無。デキ上々。レースは出たなりで外5番手から。勝負処では離れた4番手。そこから前を追いましたが、末脚及ばず4着止まり。スピード負けといった感じ。この馬は力の要る川崎、船橋の馬場が合う。

5着 ナガラキコウシ
 条件級を叩き上げてA級進出。これが重賞初挑戦。敷居が高いのは確かですが、この距離に1分34秒3で1着があるし、デキの良さも加味すると連下にはマークしておきたい一頭でした。この日はプラス9キロの472キロ。全く太目感はなく、馬体増は充実の証。レースはスタートひと息で離れた8番手から。最後の直線は内を突いて離された5着。完全な力負けで家賃が高かった。

7着 テムジン
 転入後は千二、千四、千六と異なる距離で4勝。ディープ産駒らしい切れ味が魅力。休み明けのカペラSを使って状態アップが見込めるので怖い一頭でした。この日はマイナス1キロの485キロ。ディープ産駒らしいスカッとした体つきで、見た目は芝馬の印象。仕上がりは特に問題なし。レースは出遅れて7番手から。緩みない流れにポジションを上げられず、勝負圏外の7着。直線の短い浦和コースでは持ち味が生きない。

11着 トロヴァオ
 クラシック路線では主役級の活躍を演じ、前走のダービーグランプリではバルダッサーレに雪辱。3歳馬の勢い重視ならこれですが、浦和千五が微妙なのと、大外枠のハンデもあり△に留めました。この日はプラス6キロの471キロ。前走から更に馬体を増やし、見違えるほどフックラ。ややうるさいくらいに気合が乗り、毛ヅヤも上々で文句なし。レースはやや出負け気味のスタートから、真島騎手がかなり気合をつけて外4番手へ。ただし、早々に手応えが怪しくなり、勝負処では馬群に吸収される形。予想外のブービー敗退。序盤の運びに無理があり、今回に関しては基準外とみるべき。次走で改めて注目したい。