第66回 川崎記念(Jpn1)

【予想】
◎サウンドトゥルー
〇バスタータイプ
▲ケイティブレイブ
△ミツバ
△ケイアイレオーネ
△オールブラッシュ

 東京大賞典はヨーイドンの瞬発力勝負に後れを取ったサウンドトゥルー。これは展開のアヤ。依然としてダート最強レベルの実力をキープ。新興勢力もおり頭過信は禁物でも、連対は確保できるとみました。バスタータイプが相手筆頭。

【レース】
 ケイティブレイブの逃げを想定していましたが、好スタートを決めたオールブラッシュがハナ。1周目ホームストレッチでポジションを上げたミツバが2番手へ。バスタータイプ、ケイアイレオーネ、コスモカナディアンなどがひしめき合い、注目のサウンドトゥルーは7番手から。ペースは平均。快調に逃げ脚を伸ばすオールブラッシュは残り800からペースアップ。ケイティブレイブが4コーナー2番手に上がり、サウンドトゥルーも接近して直線へ。ただし十分に余力を残していたオールブラッシュが、二の脚を繰り出して危なげなく1着ゴール。2着争いを制したのはサウンドトゥルー。

【各馬の寸評】
1着 オールブラッシュ
 過去唯一の重賞出走がレパードSの1秒8差の9着。条件戦を勝ち上がったばかりでしかも休み明け。順番的に△は打ちましたが、正直買う気は起きませんでした。この日はマイナス7キロの485キロ。休み明けの馬体減ですが、細目感はなくキッチリ仕上げてきたという感じ。ただし、超A級のダート馬という迫力は? レースは絶好のスタートを決めて無理なくハナへ。途中スローダウンして息を入れ、残り800からペースアップ。ミツバとケイティブレイブが食い下がってきましたが、これを振り切って上り1ハロンは12秒2。付け入るスキを与えませんでした。いくらか川崎の馬場も軽くなってきたとはいえ、2分14秒6の時計も及第点。展開に恵まれたのは事実ですが、今後の動向に注目。

2着 サウンドトゥルー
 1年前は、東京大賞典を勝って、この川崎記念ではホッコータルマエとデッドヒートの2着。秋にはチャンピオンズC1着と、ダート最強レベルの実力をキープ。絶対感はありませんが、実績断トツで連軸としては堅いとみていました。この日は増減なしの475キロ。気合を表に出さないのはいつも通りで変わらぬ好気配。レースは外枠もあり出たなりで後方8番手から。勝負処から動いて4コーナー5番手。射程圏内に入れたと思われましたが、余力を残していたオールブラッシュに二の脚を使われては仕方なし。2着争いを制して一応意地は見せました。外枠と展開負けの感じもありますが、続けて新興勢力に敗れて、世代交代の波が…。

3着 コスモカナディアン
 ダート路線で4勝をゲットしていますが、条件戦を勝ったばかりで重賞初挑戦がこの川崎記念。正直分が悪いとみていました。この日はマイナス1キロの477キロ。多少テンションは上がり気味でしたが、活気があり馬体もフックラ。レースは出たなりで序盤は6番手から。勝負処からポジションを上げて4コーナーでは離れた4番手。最後の直線は内を突いて3着。正味目イチとはいえ、この走りができればオープンでのメドが立ちました。

4着 ミツバ
 一貫したダート路線で7勝ゲット。大逃げを打ったブラジルC、差しに構えて三角一気のベテルギウスSと、異なる戦法でオープン2連勝。重賞経験は浅くとも、魅力のある一頭でした。この日はマイナス3キロの465キロ。コンパクトにまとまった好馬体でいかにもキレそうな雰囲気。レースは折り合いに気を遣った滑り出し。1周ホームストレッチで馬の気に逆らわずに2番手へ。道中は我慢が利いていましたが、4コーナー手前では脚いろが怪しくなり、ポジションをキープが精一杯。それでも2着争いには加われており、地力の一端は見せました。今回は中途半端な競馬で、行くか思い切って控えるか、メリハリを利かせる競馬が合いそう。

5着 ケイティブレイブ
 交流重賞3勝の実績。前走の名古屋GPはペースを落とし過ぎて馬の気が緩んだ感じも。適度なラップを刻んで逃げる形なら、楽に巻き返せるとみました。この日はマイナス10キロの491キロ。腹目のタップリとした好馬体。前走がやや重目で、これは絞れた分。気合乗りも良好。レースは逃げも想定していましたが、好スタートを決めたオールブランシュに一歩前に出られて、無理をせずに引く形。3番手を進み、折り合いはスムーズ。勝負処から動いて2番手に上がりましたが、最後の直線の追い比べで速い脚が使えず5着止まり。この馬は差しに構えては味がなく、ある程度速目のラップを刻んで逃げ先行の形がいい。

8着 バスタータイプ
 デビューから14戦してオール5着以内の堅実駆け。2走前には重賞のマーチSを2着。内田博騎手が騎乗するかなり追わせるタイプの大型馬で、東京大賞典を勝ったアポロケンタッキーとイメージがダブるので、注目していました。この日はマイナス3キロの535キロ。体型的なものもあり、やや太目に映りますが、うるさいくらいに気合が乗って悪くありません。レースは鞍上が気合をつけて外4番手から。ただし、勝負処で追走が厳しくなり早々に圏外。拍子抜けですが、この距離は長いのか。