第63回 桜花賞(S1)

【予想】
◎アップトゥユー
〇スターインパルス
▲ステップオブダンス
△シェアハッピー
△グラスサファイヤ
△アンジュジョリー

 前哨戦のユングフラウ賞は2着に敗れたアップトゥユーですが、今回は2キロ減で54キロ同士。若干外枠に回ったのは割引きですが、それでも譲れない一戦とみました。逆転があれば好枠逃げスターインパルス。

【レース】
 抜群のスタートセンスで飛び出したスターインパルスがハナ。ホームストレッチで一旦ゴーフューチャーが競る構えを見せたので必然的にペースアップ。かなり縦長になり、アップトゥユーは3番手。直後にグラスサファイヤとステップオブダンス。出遅れたシェアハッピーは後方から。快調に逃げ脚を伸ばすスターインパルスが後続を5馬身離して直線へ。激しい2着争いを尻目に1着ゴールを駆け抜けました。外詰めたグラスサファイヤが2着。

【各馬の寸評】
1着 スターインパルス
 抜群のスタートセンスが売りで、過去先手を譲ったことがない韋駄天。牡馬相手にハイレベルの争いになったニューイヤーCが、1分42秒9で4着。好枠逃げで時計通りに走れば、十分に勝ち負けの計算が立ちました。この日はマイナス4キロの453キロ。馬体をフックラ映して落ち着いていたのも好感。レースは例によってポンと飛び出しハナ。ホームストレッチでゴーフューチャーが競りかけてきたのでペースアップ。これを振り切って向流しでは後続を離しての大逃げ。スピードは緩まず5馬身リードして直線へ。さすがに終い1ハロンは14秒7を要しましたが、前半の貯金で十分にお釣りがきました。好枠と先行有利の馬場も手伝っての激走ですが、1分42秒8で駆ければ文句なし。

2着 グラスサファイヤ
 2歳優牝4着にユングフラウ賞3着。確実に終い脚を伸ばしてくる曲者ですが、馬体が減り気味なのが嫌なのと、先行有利の馬場で入着ラインとみていました。この日はマイナス6キロの418キロ。また減ってしまって現状維持が一杯。レースは出たなりで内4番手から。ペースの割に、無理なく好位を取れたのは正直意外。経済コースをロスなく回り最後の直線は外へ。ジリジリという感じでしたが、渋く脚を伸ばして2着をゲットしました。見た目よりも芯がシッカリとした馬です。

3着 シェアハッピー
 転入2連勝が鮮やか。前走のユングフラウ賞8着は出遅れが致命傷。コース二度目で十分に反撃可能とみていました。この日はプラス5キロの459キロ。馬体増好感で、見違えるほど体つきが良くなってきました。レースはまたも出遅れて後方8番手から。速い流れにポジションを上げられず正味直線勝負。外から詰めて3着まで押し上げました。展開に乗じた感じもありますが、やはり左回り? 地元の東京プリンセス賞あたりが狙い時か。

4着 ガロ
 重賞、準重賞で入着ラインに到達も、自己条件の前走も4着。脚の使い処が難しいタイプ。馬体維持もカギで、印が回りませんでした。この日は増減なしの425キロ。一応馬体はキープで、イレ込みも許容範囲。レースは柏木騎手が多少気合をつけて離れた7番手から。自分のペースを守って進み、最後の直線は内に切れ込むようにして脚を伸ばし4着。流れに乗じて一瞬の脚を使ったという競馬。もう少し馬体を増やしたい。

5着 ステップオブダンス
 まだ荒削りな面を残しつつも前走ユングフラウ賞1着と素材は確か。斤量差がなくなったのと外目の枠がどうかですが、力通りに走れば当然勝ち負けの計算が立ちました。この日はプラス1キロの467キロ。パドックではいつも通りに集中力を保って周回。体の張りもいい。レースはこの馬としてはまともに出て外5番手からの競馬。向流しで動いてポジションを上げ、4コーナーでは離れた2番手。これなら感触でしたが、意外に伸びを欠いて5着止まり。外枠と早目に動いたのが影響したようですが、やや拍子抜け。

6着 アップトゥユー
 スンナリ逃げた桃花賞4着は案外ですが、初コースのユングフラウ賞2着と底力発揮。何より今回2キロ減の54キロ同士で走れるのが魅力。主戦阿部龍騎手とコンビ復活でもあり勝てるとみていました。この日はプラス3キロの464キロ。適度な気合乗りで文句なし。レースは鞍上が気合をつけて先を争う2頭から離れた3番手。ほぼ想定通りのポジションですが、肝心の行きっぷりが今イチで、勝負処を前に勝負圏外へ。離された8着は全く不可解な敗戦。テンに仕掛けて行くよりも、出たなりで進める方がいいのか…。外枠も響いた様子。次走での反撃期待。