第38回 サンタアニタトロフィー(S3)

【予想】
◎ムサシキングオー
〇セイスコーピオン
▲アンサンブルライフ
△トーセンハルカゼ
△グレナディアーズ
△コンドルダンス
△テムジン
△ゴーディー

 混戦ですが、一見して外目好位で自分の形に持ち込めそうなムサシキングオーに期待。実績上位セイスコーピオン、復調アンサンブルライフなども虎視眈々。

【レース】
 1番枠から絶好のスタートを決めたゴーディーがハナ。ノーキディング、アンサンブルライフと続き、、外を回ってセイスコーピオンが好位へ。ムサシキングオーは中団。トーセンハルカゼ、コンドルダンスは後方から。3コーナー過ぎから後続を離しにかかったゴーディーは、3馬身リードして直線へ。全く付け入る隙を与えぬワンサイド勝利を収めました。混戦の2着争いを制したのは外伸びたコンドルダンス。

【各馬の寸評】
1着 ゴーディー
 初めて重賞を勝ったのが5年前のこのレース。9歳を迎えましたが、前走で武蔵野オープンを逃げ切るなど衰え知らず。要は気分良く逃げられるかですが、絶好枠を引いて怖い存在でした、この日はマイナス1キロの492キロ。馬体をキープして落ち着きもあり好調。レースは抜群の好スタート。外の様子を窺いつつ、ノーキディングが来るとみるや的場騎手が気合をつけてハナを主張。道中は12秒前半の緩みないラップを刻んで追走する馬の脚をなし崩しに使わせる形。3コーナー過ぎから離しにかかり、4コーナーでは3馬身差。そのリードを保ったまま1着ゴールを駆け抜けました。正に注文通りの競馬ですが、本当に頭が下がります。

2着 コンドルダンス
 近走は勝てずとも定番の追い込み勝負で堅実駆け。要はハマるかでした。この日は増減なしの482キロ。気配はいつもと同じ。適度に間隔をあけて使われているので落ち込みがありません。レースは柏木騎手がある程度気合をつけて出して後方14番手から。正味直線勝負ですが、他の14頭が何れも40秒以上かかっている中、唯一3ハロン38秒9の末脚を繰り出して2着に浮上しました。混戦の2着争いに乗じる形ですが、いかにもこの馬らしい走り。常に警戒が怠れません。

3着 トーセンハルカゼ
 前走のムーンストーン賞がなかなか強い競馬で1分40秒0。多頭数の捌きがポイントですが、通用しそうな感触はありました。この日はプラス2キロの507キロ。7歳馬ですが、馬は若々しく今がピークの状態。レースはやや出負け気味で後方13番手から。道中追い上げを図りましたが、多頭数の外を回るのを避けて勝負処で一旦抑えて脚を溜める格好。直線は内に潜り込んで脚を伸ばして3着。左海騎手が巧みに捌きました。

4着 ムサシキングオー
 前走の京成盃GMが、この馬にしてはポジションを悪くしながら渋い末脚を繰り出して2着。今回はもう一歩前で進められるとみれば、狙い目とみました。この日はマイナス5キロの494キロ。夏場はあまり良くないとの話もありますが、活気があり見た目は悪くありません。レースは和田騎手が気合をつけて出たものの中団8番手から。道中追い上げて勝負処では内3番手へ。最後の直線は内を突いて一旦は2番手に上がりましたが、外内から来られて4着。前走に続いてこの馬にしては出脚が鈍いのが不満。やはり状態面に問題があるのか…。

5着 グレナディアーズ
 3月のダイオライト記念4着はありますが、転入緒戦の京成盃が13着と大敗。印は打ったものの正直半信半疑。この日はマイナス7キロの497キロ。これは攻め馬を強化して絞ってきた分と判断。レースは向正10番手からかなり外々を回る格好。上がりのかかる競馬に乗じたとはいえ、一応5着まで追い上げて一定のメドは立ちました。

8着 アンサンブルライフ
 2走前の千四オープンではゴーディー、コンドルダンスなどを一蹴。完全復活をアピール。前走の交流さきたま杯も先行して地方馬最先着の4着と見せ場。今回1番人気もうなづけるところでした。この日はマイナス5キロの477キロ。一応キープできているという感じですが、落ち着きがあり毛ヅヤもいい。レースは好スタートを決めてその気になれば逃げられる行きっぷり。真島騎手が折り合いに専念して外3番手を進みましたが、勝負処でゴーディーに突き放されてギブアップ。基本的にそれほど追って味のあるタイプではありません。千四ベターの感じです。

10着 セイスコーピオン
 昨年下半期は重賞2勝を含めて主役級の活躍。復帰3戦目の今回、稽古の動きも大分良くなっており、トップハンデの58キロでも注目していました。この日はプラス1キロの519キロ。馬っぷりはいいし、気合が乗って程よく汗もかいて悪くありません。レースは出脚ひと息。かなり仕掛けて6番手に行き、道中もかなり外々を回るロス。なし崩しに脚を使って10着。負け過ぎの感じはしますが、秋口から復活の可能性は残されています。