第16回 東京シンデレラマイル(S3)

【予想】
◎スピーディキック
〇トップザヒル
▲ダノンレジーナ
△リネンファッション
△ディアリッキー
△シゲルルビー
△トップザヒル

 それなりのレベルにある3歳牝馬の中でも抜けた存在のスピーディキック。仕上がり万全なら古馬を圧倒する可能性大。相手もトライアル1着のセパヌイールが有力。

【レース】
 好スタートを決めたダノンレジーナがハナを主張。これにモンサンラファータ、リネンファッションが競りかけてハイペース。離れた4番手にジュランビル。直後にセパヌイール。タテ長の展開。勝負処からケタ違いの行きっぷりで進出したスピーディキックが4コーナー3番手。直線に向くと即座に突き抜けモノの違いをアピールしました。展開に乗じて脚を伸ばしたトップザビルが2着。

【上位馬の寸評】
1着 スピーディキック
 この日はプラス3キロの478キロ。僅かでも馬体増は好感。キリッとした体付き。程良い気合乗りで好調キープ。レースは出たなりに内7番手から。ペースも速く抑え気味に追走。勝負処から満を持してスパートすると反応鋭く3番手へ。最後の直線は弾けるように抜け出しワンサイド勝利。完全に南関の枠は越えた感じで今後は交流路線での活躍を期待。

2着 トップザヒル
 この日はマイナス7キロの441キロ。仕上がり切った馬体でそれほどの変わり身は感じませんが一連のデキはキープ。レースはスタートでヨレ気味になり後方10番手から。勝負処からはスピーディキックの後を追うように進出。さすがに相手の瞬発力には脱帽ですが、長く脚を使って2着。展開に乗じた感はありますが大健闘。

3着 セパヌイール
 この日はマイナス1キロの465キロ。馬体をフックラ映して適度な気合乗り。絶好調キープ。レースは出たなりに離れた5番手から。3コーナー過ぎから追って進出。4コーナーでは内4番手。直線は外に持ち出して追ってきて3着。勝ち馬は別格として完全な差し競馬。ワンテンポ早く動いた分の展開負け中身的には2着の競馬。

4着 シゲルルビー
 この日は増減なしの500キロ。数字ほど馬体に厚みを感じませんがいつも通り。レースは例によって後方からの競馬。内9番手から直線勝負。ソコソコ脚を伸ばしてトライアルと同じく4着。展開マッチしてこれが目イチ。

5着 ロカマドール
 この日はマイナス1キロの466キロ。気合も乗ってマズマズの仕上がり。レースはほぼ最後方からの競馬で終い内を突いて5着。前残りの競馬に乗じて掲示板を拾ったという内容。

9着 ダノンレジーナ
 この日はマイナス2キロの478キロ。ひと息入りましたが、太目感なく好仕上がり。レースは本橋騎手が思い切ってハナを取りに行く競馬。ただしモンサンラファータ、リネンファッションに競り込まれて厳しい流れ。残り300でスピーディキックに交わされ後退。完全に逃げが裏目。

第68回 東京大賞典(G1)

【予想】
◎メイショウハリオ
〇ノットゥルノ
▲サンライズホープ
△ライトウォーリア
△カジノフォンテン
△ウシュバテソーロ
△ショウナンナデシコ

帝王賞は前4頭がやり合ってペース以上にシビアな流れ、そこに巧く乗った感じもあるメイショウハリオですが、2強を抑えた点は素直に評価。ここ照準にキッチリ仕上げてきたなら譲れない一戦。ノットゥルノ本線。

【レース】
 好スタートを決めたショウナンナデシコが逃げてカジノフォンテン、アトミックフォースの並び。内にノットゥルノ、外にラッキードリーム、メイショウハリオ。ライトウォーリアは抑えてイン追走。中団にウシュバテソーロ、サンライズホープ。スローペースを見計らったサンライズホープ、リンゾウチャネルが一気に動いて3コーナーでは4頭併走。自分のペースを堅持が武豊ノットウルノ。マクり上げるのがメイショウハリオ、これをマークしてウシュバテソーロも進出。最後の直線、一旦はショナンナデシコが振り切る格好でしたが、残り200で後続が殺到。その中でも決め手冴えるウシュバテソーロが1着ゴール。追い出しを我慢したノットゥルノが2着。

【上位馬の寸評】
1着 ウシュバテソーロ
 この日はマイナス1キロの523キロ。雄大な馬っぷり。初馬場を気にする風もなく落ち着いた素振り。レースは横山騎手が多少気合をつけて外8番手から。終始メイショウハリオをマークしてこれに合わせる形でスパート。直線目イチに追い出しにかかるとひと追い毎に脚を伸ばして残り200で先頭。圧倒的な勝ちっぷりを収めました。ダート路線に切り替え瞬く間に頂点へ。まだ奥がありそうで今後の動向に注目。

2着 ノットゥルノ
 この日は増減なしの516キロ。日本テレビ盃当時に比べると体付きが引き締まり良化確か。レースは出たなりに内4番手から。道中の行きっぷりは実にスムーズ。後続が仕掛けてレースが動いた際も、武豊騎手が自分のペースを守り脚を温存。4コーナー手前からスパートに入り直線は外へ。自身の脚は使いましたが、勝ち馬には決め手負けの2着。明け4歳での更なる飛躍を期待。

3着 メイショウハリオ
 この日はマイナス2キロの502キロ。それほど気合を前面に出すタイプではありませんが、馬体気配は帝王賞を勝った当時と同じ。レースは濱中騎手が多少気合をつけて外6番手から。勝負処から先行争いが激しくなったところを見計らってスパート。前を呑み込む勢いで進出しましたが、もうひと伸びを欠いて、常に背後でマークしていたウシュバテソーロ、脚を溜めていたノットゥルノに先着を許しました。帝王賞は巧く脚を溜めて差し切りましたが、自力で勝ちに行って勝つほどは力が抜けていないということか。

4着 サンライズホープ
 この日はマイナス1キロの539キロ。いかにもダート馬というパワフルな馬っぷり。レースは出遅れ。向正面で一気に動いて3コーナーでは4頭併走の形。直線に向くと必死に逃走を図るショウナンナデシコに振り切られる形になりましたが、根性を発揮して辛抱。差し馬勢には屈したものの、ショウナンナデシコを交わして先行グループの中では最先着の5着。本来は差しタイプで、乗り方ひとつでは勝ち負けに加われたかも。

5着 ライトウォーリア
 この日はプラス1キロの491キロ。馬体をキープして適度な気合乗り。ハイレベル安定。レースは矢野騎手が気合をつけて出たものの、すぐに切り替えて我慢を利かせる競馬。内々で脚を溜めて直線勝負。最後の直線はひと脚使って5着。この形で入着を確保できたのは収穫。今後に向けて幅が広がりました。

第60回 ゴールドカップ(S1)

【予想】
◎ティーズダンク
〇スマイルウィ
▲アポロビビ
△ルーチェドーロ
△サルサディオーネ

 前年のテレ玉杯では3着アランバローズを5馬身離して千四25秒0で2着したティーズダンク。以降多少の浮き沈みはあるが、こと千四なら抜群の安定感。内枠を活用できる器用さもあり連軸信頼。千四でもスマイルウィ本線。

【レース】
 好スタートを決めたスマイルウィは逃げに拘らず、外からサルサディオーネがハナ。スマイルウィ、キャッスルトップの並びで内にアマネラクーン、直後にティーズダンク。ペースが遅く序盤は馬群が凝縮する形。残り600から俄然ペースアップ。隊列は変わらず直線へ。2番手マークのスマイルウィが、粘るサルサディオーネを力づくで交わして1着ゴール。ティーズダンクは惜しくも及ばず3着。

【上位馬の寸評】
1着 スマイルウィ
 この日はプラス17キロの575キロ。過去最高体重ですが、巨漢馬ながら均整の取れた好馬体で別段重目感なし。レースは例によって好スタートを決めて行く気になればハナにも行けたはず。無理せずサルサディオーネを行かせて外2番手から。終始1馬身圏内で進み最後の直線へ。残り50でこれを交わしてキッチリ仕上げました。矢野騎手が相手も立てて描いた絵図通りの競馬。難なく千四もこなして完成の域に。

2着 サルサディオーネ
 この日はプラス5キロの524キロ。520キロ台に戻して落ち着きもあり好調。レースは山崎騎手が気合をつけてハナ。矢野スマイルウィが大事に構えたのでペースを落としてスローの逃げ。残り600からペースアップ。スマイルウィに並ばせずに直線へ。残り50で交わされましたが、2着に粘り込みました。予想以上の馬場悪化と矢野騎手の温情もありますが、依然健在をアピール。

3着 ティーズダンク
 この日はプラス11キロの517キロ。昨年このレースを勝った際と同じ体重。遠征で減らした分を戻して好仕上がり。レースは和田騎手が気合をつけて外5番手から。両サイドを固められてやや窮屈なシーンも。勝負処からマクり上げて3番手。最後の直線も外から脚を伸ばしたものの、ヨーイドンの先行決着に及ばず3着まで。アマネラクーンのポジションを取れていれば結果も違ったはずで展開負け。

4着 アマネラクーン
 この日はプラス13キロの525キロ。多少余裕を感じる造り。レースは張田騎手が気合をつけて内4番手。内枠とペースが遅いこともありますが、想定よりもいいポジション。付かず離れず追走して最後の直線へ。結局同じ脚になり流れ込んでの4着。ロスなく運んで目イチの競馬ですが、少々重目でこの相手に57キロ同士でこの内容。まだまだ進化中で次が楽しみ。

5着 ブラックストーム
 この日はプラス5キロの493キロ。馬体をフックラ映して好調キープ。レースはスタート煽って内7番手から。この馬場でこのポジションでは厳しく、終始イン回りで離された5着。

7着 アポロビビ
 この日は増減なしの473キロ。意外に落ち着きがありマズマズ。レースはダッシュ利かず離れた8番手から。頭の高い走法で推進力今イチ。一応マクり上げる姿勢は見せたものの競馬にならず大敗。好走には諸々注文が付きそうなタイプ。

第22回 ローレル賞(S2)

【予想】
◎マカゼ
〇エスプリダーコ
▲ショコラクイーン
△マインドユアミモザ
△ポーチュラカ
△トーケンエミスター
△スイープステークス
△サーフズアップ

 新馬楽勝で2戦目はやや煽り気味に出ながらショコラクイーンに競り勝ったマカゼ。前走は速い流れを勝ちに行った分、足元を掬われる格好。力負けのイメージはなく、今年のレベルなら一歩リードと判断。エスプリダーコ本線に手広く。

【レース】
 好スタートを決めたマカゼの逃げ。エスプリダーコ、トーケンエミスターと続いて内にショコラクイーン。直後にサーフズアップ、外を回ってエイシンレア。後方にマインドユアミモザ。ペースはスロー。マイペースで逃げるマカゼが2馬身リードして直線に向き、危なげなく逃げ切りました。外詰めたサーフズアップが2着。

【上位馬の寸評】
1着 マカゼ
 この日はプラス6キロの462キロ。新馬V当時の馬体に戻し適度な気合乗り。レースは好スタートから矢野騎手が軽く気合をつけてハナ。スローに落とし込んで単騎マイペース。道中も脅かされるところなく2馬身リードして直線へ。全く危なげなく逃げ切りました。今回は諸々恵まれた一戦で次走で改めて真価を問う。

2着 サーフズアップ
 この日はプラス3キロの468キロ。レース間隔なく輸送した割に増えたのは好材料。レースは出たなりに内6番手から。初距離のスローペースにも折り合いスムーズ。内々ロスなく進出して直線は進路を外へ。ジリジリ脚を伸ばして2着に仕上げました。前走は内の深い馬場の1番枠で2着。このくらい走って至極当然。

3着 エイシンレア
 この日はプラス2キロの438キロ。細身だしテンションが上がり気味で特に目立ちません。レースは外7番手からですが、道中本橋騎手が追い通し。かなり脚を使って進出を図り4コーナー3番手。終いもソコソコ脚を伸ばして3着。馬体の成長カギですが、新種牡馬リアルスティール産駒で今後距離延びて面白い存在に。

4着 マインドユアミモザ
 この日はマイナス1キロの465キロ。特に変わらずマズマズの仕上がり。レースは後方12番手からの競馬になり、終い内を突いて4着。力通りの競馬。

5着 ショコラクイーン
 この日はマイナス1キロの464キロ。馬体をフックラ映して叩き良化。レースは好スタートから内4番手。4コーナーでは2番手に進出しましたが、追って伸びを欠いて5着。注目の良血ですがまだ完成途上。

13着 エスプリダーコ
 この日はプラス7キロの482キロ。馬体はもっと増えていいくらい。ややうるさい面も。レースは馬なりでマカゼをマークする2番手に行きましたが、勝負処で手応えが怪しくなり、完全に脚が止まって大敗。直前の稽古は動いていましたが、中身が伴っていなかったか…。

第43回 サンタアニタトロフィー(S3)

【予想】
◎スマイルウィ
〇リンゾウチャネル
▲ゴールドホイヤー
△マッドルーレット
△ゴライアス
△アランバローズ
△ファルコンビーク

 スタートセンス抜群のマイラーとして完成の域に達したスマイルウィ。近2戦の敗戦は流れを考えれば致し方なし。今回は逃げるアランバローズの離れた2番手で実質単騎逃げとみて信頼。前走は出遅れを挽回して勝利のリンゾウチャネル本線。

【レース】
 好スタートを決めたスマイルウィが無理なくハナ。笹川騎手に替わったアランバローズは2番手で抑える形。リンゾウチャネル、キャッスルトップと続いて直後にファルコンビーク、ゴライアス。中団にマムティキング。ゴールドホイヤー、マッドルーレットは後方から。ペースは平均。3コーナー過ぎからアランバローズが前にプレッシャーをかけ、2頭で後続を離す形。最後の直線は一旦アランバローズが先頭を窺うシーンもありましたが、差し返す根性を発揮してスマイルウィが勝利。3着リンゾウチャネル。

【上位馬の寸評】
1着 スマイルウィ
 この日はプラス10キロの558キロ。超大型馬ながら均整の取れた好馬体。全く太目感なく好仕上がり。レースは好スタートから馬なり先行。アランバローズが控えたので自然にハナに行く格好。平均ペースに持ち込みマイペース。3コーナー過ぎからはピッチを上げるアランバローズと併せ馬の形になり3番手以下を離して直線へ。一旦は交わされ気味になりながらも差し返して1着ゴール。今脂が乗り切っています。

2着 アランバローズ
 この日はマイナス6キロの455キロ。馬体をキープして落ち着きもあり好調キープ。レースはスタートと枠の差もあり笹川騎手があえてハナには拘らず2番手から。意外にスムーズな運び。3コーナー過ぎからピッチを上げてスマイルウィに並びかけ、3番手以下をリード。最後の直線、一旦は先頭に立つシーンもありましたが、相手の抵抗に差し返されて2着。これは脚質を考えれば納得。さすがに笹川騎手、という機転の利いたファインプレイ。

3着 リンゾウチャネル
 この日はプラス4キロの512キロ。気合乗り十分の好馬体で申し分なし。前走は出遅れましたが、この日はポンと出て大外から出たなりに先行。うまい具合に内3番手にはまり込む形。勝負処からピッチを上げる前2頭にやや水を開けられましたが、3馬身差で直線へ。その差が埋まらないまま3着ですが、2頭の先行ペースにしてやられた感じも。地力の程は十分に示して完全に差し馬にイメチェン。

4着 マムティキング
 この日はプラス3キロの474キロ。馬体をフックラ映してここ一連のデキ。レースは出たなりに外9番手から。3コーナー過ぎから内に潜り込んでロスなく進出。4コーナーでは内6番手。終いもインを突いて4着。力を出し切った競馬。

5着 ゴライアス
 この日はマイナス9キロの495キロ。馬体を絞って気合も乗り前走以上。シャドーロール装着。レースは御神本騎手が気合をつけて6番手から。勝負処から前2頭がピッチを上げて馬群がばらけてきましたが、懸命に追って内4番手に上がり直線へ。自分の時計で走って5着は力通りの競馬。

7着 マッドルーレット
 この日はプラス7キロの482キロ。スリムな体型の馬で馬体増でも太目感なし。充実の証と判断。レースは全く行き脚がつかず後方から。反応?で外々を追って追走。僅かに詰めた程度の7着は案外。トライアルは少頭数で競り勝ちましたが、今回はフルゲートで2秒も速い決着。力の差と言うべきか。

8着 ゴールドホイヤー
 この日はプラス1キロの492キロ。活気があってマイルグランプリを勝った当時と変わらぬ気配。レースは山崎騎手が気合をつけても行き脚がつかず後方12番手から進め、特に見せ場なく終了。まだ中身が伴っていなかったということか…。それと内枠は乗りづらい感じ。

第68回 平和賞(S3)

【予想】
◎グロリオサ
〇ハーモニーロワ
▲サベージ
△プルタオルネ
△マジデ
△スーパーファルコン

 前走は同厩2頭に圧倒されたグロリオサですが、これは相手悪し。このレベルの重賞なら、少々順調さを欠くきらいはあっても◎。ここから手広く。

【レース】
 西騎手が気合をつけてサムタイムアゴーがハナ。これをマークしてスーパーファルコン。外4番手にプルタオルネ、中にサベージ。中団外にグロリオサ、ガンモヘラクレスの8枠2頭。ハーモニーロワは意外に行き脚つかず8番手から。ペースはスロー。3コーナーから先頭に並びかけたスーパーファルコンが、直線に向くとすぐに先頭。逃げ込み態勢でしたが、ゴール寸前に後続が殺到。プルタオルネが外から抜け出し1着、グロリオサ2着で道営のワンツー。

【上位馬の寸評】
1着 プルタオルネ
 この日はプラス5キロの471キロ。馬体フックラ、適度な気合乗り、毛ヅヤも良く上々の気配。レースは前3頭をマークする絶好の外4番手。勝負処からは前2頭から離れた3番手を追って追走。最後の直線は追い通しでも渋く脚を伸ばしてゴール前抜け出しました。馬場が深いとしても時計平凡でレベル的に?は付きますが、素質秘めているのは確か。

2着 グロリオサ
 この日はプラス5キロの449キロ。数字以上に大きく見せて落ち着きもあり悪くありません。レースは外6番手から。ペースが遅いわりにやや追走に手こずっている感じもありましたが、4コーナーでは4番手。上がりのかかる競馬に乗じて何とか2着に間に合いました。実績からすると物足りない内容ですが、まだ中身的に今イチだったのか…。

3着 ガンモヘラクレス
 この日はプラス2キロの460キロ。特に変わり身は感じませんがマズマズ。レースは出遅れて外7番手から。勝負処から追い上げて4コーナーでは4番手。最後の直線は内目に進路を取って差を詰め3着。時計のかかる決着に乗じる格好。

4着 スーパーファルコン
 この日はプラス6キロの490キロ。少々テンションは上がり気味でしたが、馬体の良さが目に付く。レースは出たなりに外2番手でサムタイムアゴーをマークする形。3、4コーナーで並びかけて直線に向くと早々と先頭。一旦は水を開けて勝ったかと思わせましたが、ゴール寸前で脚が上がり殺到され4着。初距離と力の要る馬場が影響した感じですが、この走りができれば次は狙いたい。

5着 サムタイムアゴー
 この日はマイナス3キロの436キロ。小柄な馬体をフックラ映して好調キープ。レースは西騎手が気合をつけてハナ。溜め逃げの形になりましたが、勝負処からスーパーファルコンに並ばれて苦しい体勢。直線に向くと早々に交わされて5着。ただし砂の深い馬場で人気馬を抑えて先手を主張した積極姿勢は次に繋がりそう。

8着 サベージ
 この日はマイナス1キロの484キロ。適度な気合乗りで馬体もフックラ。ハイレベル安定。レースは好スタートから馬なりで5番手。過去の経緯を考えれば上々の滑り出し。これなら勝ち負けの感触を抱きましたが、勝負処での反応が鈍く追走一杯。最後の直線もサッパリ伸びずは拍子抜け。走る方に気が向いていなかったのか…。次走地元戦で真価を問いたい。

10着 ハーモニーロワ
 この日はプラス5キロの497キロ。馬体増好感で好調キープ。レースは意外に行き脚がつかず中団イン。向流しでは外から進出する各馬に対し、こちらは内でポジションを下げて全く見せ場なしの大敗。砂の深いインでスタミナをロスして終了。条件替われば豹変も。

第32回 埼玉新聞栄冠賞(S3)

【予想】
◎タービランス
〇ランリョウオー
▲エルデュクラージュ
△マンガン
△エメリミット
△ライトウォーリア

 レベル的に?のオープン特別とはいえイキナリ2着と地力を発揮したタービランス。盛りを過ぎたイメージはなく、予定通りのローテーションで3連覇に期待。相手はもちろんランリョウオー。

【レース】
 矢野騎手が気合をつけてライトウォーリアが先手主張。トランセンデンス、フレールフィーユの並びで内にエルデュクラージュ、外にランリョウオー。タービランスは中団イン。マンガンは離れた最後方から。序盤は平均ペース。一旦ペースが緩み、残り600から急激にピッチを上げて離しにかかる矢野ライトウォーリア。後続を5馬身ほどリードして直線に向き、影をも踏ませず1着ゴール。追い込んだマンガン2着。

【上位馬の寸評】
1着 ライトウォーリア
 この日はマイナス8キロの496キロ。攻め強化してキッチリ仕上げてきた感じ。レースは矢野騎手が気合をつけて先手主張。道中一旦ペースダウンして息を入れ、残り600から一気にピッチを上げて後続を突き放す作戦。対応に苦慮する後続を尻目に5馬身ほどリードして直線へ。終いの1Fは15秒1も要しましたが、貯金がモノを言って余裕の1着ゴール。1年前の太秦Sでメイショウハリオを退けているように力の裏付けはある馬ですが、今回に関しては矢野騎手の作戦勝ち。

2着 マンガン
 この日は増減なしの463キロ。馬体をフックラ映して好調キープ。レースはスタートひと息で後方からは定番。我が道を行くといったレース運び。ライトウォーリアの緩急をつけた運びに追い駆けた面々が面食らう中、上がりのかかる競馬に乗じて大外脚を伸ばして2着。ハマった感じはありますが、長距離は走る。

3着 エルデュクラージュ
 この日はプラス10キロの512キロ。ビシッと追い切っての馬体増。特に太目感なく好仕上がり。レースは本田騎手が気合をつけて内3番手から。残り600からはピッチを上げるライトウォーリアの離れた2番手を追って追走。そのまま流れ込むかと思われましたが、マンガンの強襲に遭い3着。平均ペース型の馬で、緩急のある流れへの対応が難しかったか…、まだまだやれる馬。

4着 タービランス
 この日はマイナス2キロの538キロ。馬っぷりがいいし、活気があり年齢を感じさせません。レースは笹川騎手が気合をつけて内7番手から。向流しから追ってポジションを上げて4コーナーでは3番手に押し上げましたが、最後は意外に伸びを欠いて4着。まだ中身が伴っていなかったのか、年齢的なモノなのか…。

5着 エメリミット
 この日はプラス8キロの492キロ。このくらいが理想の感じで悪くない。レースは出たなりに外6番手から。勝負処からは2番手以下がゴチャつく形でポジションを上げられず離された5着。やはりこの馬は先行してこそ。

8着 ランリョウオー
 この日はプラス4キロの469キロ。更に馬体を増やして落ち着きもあり心身ともに成長顕著。レースは好スタートから外5番手。本橋騎手が大事に馬を宥めつつ追走。向流しでは追って追って一旦は3番手に上がりましたが、意外に脚をなくしてよもやの8着。不可解な敗戦ですが、少々乗り難しい面のあるこの馬に、極端に緩急のある流れが合わなかったのか…。今回に関しては度外視すべきかも。

第21回 鎌倉記念(S2)

【予想】
◎ヒーローコール
〇デステージョ
▲スペシャルエックス
△サムタイムアゴー
△ウインドフレイバー
△ライズゾーン

 2戦目の船橋は内枠で急かされる競馬になり落としたヒーローコールですが、川崎に切り替え3連勝。特に前走の勝ちタイムが優秀だし馬体増が充実の証。地の利もあり道営勢も抑え込めるとみました。相手はその道営2頭が有力。

【レース】
 予想通り道営で逃げ切り3戦3勝のスペシャルエックスが好スタートからハナ。左海ヒーローコールが2番手に行き3番手にデステージョと人気3頭が先行。序盤は平均ペース。残り800からピッチを上げて後続を振り切らんとするスペシャルエックスですが、食らい付いて離れぬヒーローコール。2頭が3番手デステージョを6馬身ほど離して直線へ。抵抗する相手をねじ伏せるようにヒーローコールが1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 ヒーローコール
 この日はプラス6キロの488キロ。更に馬体を増やしても太目感なし。落ち着きも伴い絶好調。レースは左海騎手が気合をつけて逃げるスペシャルエックスの2番手。残り800からピッチを上げる相手に食らい付いて離さず後続は眼中になしといった運び。3、4コーナーからビッシリ競り合う形。最後の直線、抵抗する相手をねじ伏せるように1着ゴール。さほど時計の速い馬場ではないのに1分35秒0はなかなか優秀。全日本2歳優駿でも期待十分。

2着 スペシャルエックス
 この日はプラス1キロの463キロ。スケールは感じませんが、コンパクトにまとまった馬体で落ち着きもあり完成度が高い。レースは好スタートからハナ。序盤は抑え気味に行き残り800からピッチを上げてリードを広げる作戦。ただしヒーローコールに食い下がられて息の入らない流れ。3、4コーナーから馬体を合わされ直線へ。残り200で競り負けて2着ですが、3着には5馬身の差をつけて相手が悪かった。

3着 デステージョ
 この日はマイナス3キロの449キロ。仕上がり切った馬体で特に目立ちませんが落ち着きはありマズマズ。レースは森騎手が気合をつけて3番手。前2頭をマークする形。ただしペースアップしてからは置かれ気味で追って追走。6馬身ほどの差で直線に向き流れ込む格好。3着争いに競り勝ったのはせめてもの意地。

4着 ウインドフレイバー
 この日はプラス5キロの480キロ。馬体をフックラ映して適度な気合乗り。申し分なし。レースは出たなりに外5番手から。勝負処から追い上げて最終コーナーでは3番手のデステージョに並びかける処まで行きましたが、最後は脚がなくなり離された4着。ほぼ力通りか。

第19回 レディスプレリュード(Jpn2)

【予想】
◎ショウナンナデシコ
〇テリオスベル
▲プリティーチャンス
△レディバグ
△フラーレン
△ダノンレジーナ

 スパーキングレディーCは意外な辛勝のショウナンナデシコ。さすがに58キロは厳しかった様子。立て直しを図って好仕上がりだし、1キロ軽くなって力通りの競馬。テリオスベル本線。

【レース】
 好スタートを決めたショウナンナデシコが押し出されるようにハナ。テンの3ハロンが38秒2の超スロー。それを見計らって一気に動いたテリオスベルが向流しでハナを強奪。2番手フラーレンでショウナンナデシコはイン3番手に引く形。その外にリネンファッション、内にダノンレジーナに外プリティーチャンスの並び。勝負処からプリティーチャンスが接近して最後の直線はJRA4頭の攻防。一旦は内を突いてショウナンナデシコが抜け出す構えでしたが、外伸びたプリティーチャンスの脚が上回り1着。差し返す形でテリオスベルが2着。ショウナンナデシコはよもやの3着。

【上位馬の寸評】
1着 プリティーチャンス
 この日はマイナス10キロの462キロ。決して細目感はなく気合が乗って毛ヅヤもいい。レースは岩田望騎手が気合をつけて外5番手から。道中レースが動いた際も自分のペースを堅持。勝負処から動いて4コーナー3番手。先行2頭をキッチリ差し切りました。長く脚を使えるのが特長で、ここにきてひと皮剥けた感じ。

2着 テリオスベル
 この日はマイナス5キロの447キロ。見た目は地味ですが、気合が乗って順調そのもの。レースはスタートで少々ロスがあり序盤は置かれる形。ただしペースが落ち着いた処を見計らって江田騎手が一気に動いて先頭。1馬身リードして直線へ。残り200で内からショウナンナデシコに交わされ、外からプリティーチャンスに来られて苦しい体勢。結局プリティーチャンスには屈しましたが、差し返して2着は立派。乗り難しいタイプですが地力確か。

3着 ショウナンナデシコ
 この日はマイナス2キロの478キロ。ほぼ一定した体重で順調な仕上がり。見た目にもう少し増えても良さそうですが…。レースは好スタートから自然にハナ。このまま行けば仕方ないという感じでしたが、ここに注文を付けた江田テリオスベルの強攻策にイン3番手に控える形。我慢を利かせて最後の直線はインから抜け出す構え。ただし、プリティーチャンスの差し脚に屈してテリオスベルには差し返されて3着。リズムを乱された感じもありますが、やはり斤量を背負うとやや甘くなる。

4着 フラーレン
 この日はマイナス1キロの519キロ。落ち着きがあり好気配。レースは坂井騎手が気合をつけてショウナンナデシコの外2番手。途中からはテリオスベルに目標を切り替えて追い駆ける形。最後の直線は4頭の追い比べに後れを取りましたが、懸命に粘って5着には8馬身。初の重賞を考えれば大健闘。

第56回 東京盃(Jpn2)

【予想】
◎テイエムサウスダン
〇レッドルゼル
▲スマートダンディー
△オーロラテソーロ
△ギシギシ

 千四で多大な実績を挙げてきたテイエムサウスダンが千六を経て千二へ。経験は浅いものの、レースぶりから千六よりは合いそう。昨年は約5ヶ月ぶりの秋緒戦テレ玉杯を快勝。鉄砲利くタイプなら即買い。当然本線はレッドルゼル。

【レース】
 好スタートを決めたギシギシがハナに行って2番手クルセイズスピリツと大井勢が先導。外にケイアイターコイズ、内にオーロラテソーロと続いてその外にテイエムサウスダン、内にスマートダンディー。川田レッドルゼルは我関せず後方から。交流千二としては落ち着いた流れになり、各馬一団の正味直線勝負。切れ味に勝るレッドルゼルが大外伸びて1着。テイエムサウスダンが2着で順当。

【上位馬の寸評】
1着 レッドルゼル
 この日は海外帰りで487キロ。入念な調整を施されて好仕上がり。いかにも切れ者といったシャープな体付き。レースは出たなりに後方7番手から。紛れのない少頭数でもあり、川田騎手が余裕の後方待機。レースはヨーイドンの決め手勝負。こうがなれば思う壺で、大外一気、キッチリ仕上げました。他より斤量を背負ってこの走り。JBCでも当然主役。

2着 テイエムサウスダン
 この日はプラス14キロの555キロ。多少余裕の造りでもパワフルな好馬体はピカイチだし気合も乗って力を出せる仕上がりと判断。シャドーロール装着。レースは岩田騎手が気合をつけて外5番手から。決してリズムが良かったわけではありませんが、力づくでマクり上げて直線へ。一旦は先頭を窺う間もなくレッドルゼルの強襲に遭い2着。完全な決め手負け。やはり千四ベストか…。

3着 オーロラテソーロ
 この日は増減なしの506キロ。馬体をフックラ映して適度な気合乗り。好調そのもの。レースは逃げも想定されましたが、ギシギシにダッシュ負けして内3番手から。インで我慢を利かせて最後の直線も内を突いて脚を伸ばしてきましたが、先着2頭に力負けの形。やはりこの馬はハナか外目先行でノビノビと走らせたい。

4着 スマートダンディー
 この日はプラス2キロの510キロ。なかなかの好馬体で、休み明けとはいえ仕上がり良好。レースはダッシュひと息で内6番手から。それでもほぼ2馬身圏内で最後の直線へ向き、決め手勝負に後れを取り4着ですが、内で窮屈なシーンもありやや消化不良。

5着 ギシギシ
 この日はマイナス6キロの501キロ。パドックではややうるさい面を見せていましたが、大体いつも通りで特に不安なし。スタートで躓いた前走とは違い、今回は天性のスタートセンスで飛び出しハナ。意外に楽な逃げになりましたが、最後はバテたというよりも決め手負けの形で5着。標的にされて今回に関しては逃げ裏目か…。