第37回 東京プリンセス賞(S1)

【予想】
◎メイドイットマム
〇サーフズアップ
▲スギノプリンセス
△ボヌールバローズ
△コアリオ
△フークエンジェル

 抜群の切れ味を発揮した東京2歳優駿牝馬。トリッキーな浦和千五を難なくこなして颯爽と決めた桜花賞。現時点では完成度が違うメイドイットマムは、レースぶりから千八も不安はなく譲れない一戦。当然サーフズアップが本線。

【レース】
 逃げ想定の笹川ボヌールバローズが譲る形で森ポーチュラカがハナ。サーフズアップが3番手に行き、スギノプリンセス、メイドイットマムの並び。フークエンジェルは後方からでペースは平均。徐々に詰めたボヌールバローズが直線に向くと早々に先頭。逃げ込みを図りましたが、最後の1ハロンでは息が上がって左右にヨレ加減。それを避けて外に切り替えたサーフズアップがゴール前抜け出して1着ゴール。ボヌールバローズが2着に粘り、メイドイットマムはひと伸びを欠いて3着。

【上位馬の寸評】
1着 サーフズアップ
 この日はプラス1キロの478キロ。馬体をキープして適度な気合乗り。レースは桜花賞と同様にテンの反応が軽快で無理なく3番手へ。一旦は前2頭に水を開けられましたが、徐々に間合いを詰めて3馬身差で直線へ。ゴール前ボヌールバローズがヨレて多少の影響はありましたが、即座に外に切り替えて鮮やかな差し切り。序盤の反応が改善されて更に安定度アップ。

2着 ボヌールバローズ
 この日はマイナス3キロの492キロ。丸みを帯びた体付きが好イメージ。仕上がり万全。抜群のスタートセンスを誇り当然逃げを想定していましたが、意図的に笹川騎手が控えてポーチュラカにハナを譲り外2番手に切り替える形。思ったよりも折り合いスムーズ。最後の直線では早々に先頭を奪い一旦はリードを広げましたが、残り1ハロンで苦しくなり左右にヨレ加減。サーフズアップの末脚に屈しました。このペースなら行き切っていた方が良かったかもしれませんが、笹川騎手のひと工夫が将来的にはプラスになりそう。

3着 メイドイットマム
 この日はプラス3キロの448キロ。馬体を維持して落ち着きもあり好調キープ。レースはスタートひと息。本橋騎手が気合をつけて内4番手から。勝負処からはほぼサーフズアップと併走の形。最後の直線はインを狙いましたが、意外に伸びを欠いて3着。多少窮屈な感じもありましたが、この馬の場合はもう少しジックリ構えた方が味があるのか…。

4着 エオリエンヌ
 この日はマイナス2キロの445キロ。ひと息入りましたが、太目感なくマズマズ。レースはテンから抑え込んで後方10番手から。直線勝負で外から詰めて4着。桃花賞に続いての入着で千八54秒台で駆ければ上等。見た目より芯がシッカリしている。

5着 フークエンジェル
 この日はプラス4キロの436キロ。他地区への遠征帰りですが、馬体を維持してマズマズ。レースはダッシュ利かず例によって後方から。正味直線勝負で5着。ワンパターンの追い込みで勝ち味の遅さは否めません。

第68回 羽田盃(S1)

【予想】
◎ヒーローコール
〇サベージ
▲トノパー
△サグアロ
△タイガーチャージ
△オピニオンリーダー
△リベイクフルシティ
△ミックファイア

 伏竜ステークスでは半ば強引な競馬で3着と善戦。南関3歳№1の名に恥じぬ走りを見せたヒーローコール。以降はここを目標にキッチリ仕上げてきたなら当然の◎。ただし、気分良く走ればサベージで逆転も。

【レース】
 山口騎手が気合をつけてポリゴンウェイヴがハナを主張。自然流の先行策でミックファイアが2番手。サグアロ、トノパーのスピード馬2頭が続き、直後にヒーローコール、リベイクフルシティ。サベージは京浜盃と同様に腹を括った待機策。ペースは平均。勝負処から機敏に反応したミックファイアが抜群の手応えで4コーナー先頭。ヒーローコール、サベージも接近して直線へ。残り300から御神本騎手が追い出すと一気に後続を突き放して破格の好タイムV。人気2頭が2、3着。

【上位馬の寸評】
1着 ミックファイア
 この日はマイナス16キロの482キロ。休み明けで意外な馬体減ですが、全く細目感はなくこれくらいが理想なのか。程良い気合乗り。レースは出たなりに逃げるポリゴンウェイヴの離れた2番手から。道中の折り合いはスムーズ。勝負処から人気処の追い上げなど全く意に介さず自分のペースで4コーナー先頭。残り300から御神本騎手が追い出すと一気に弾けて後続を突き放し、ワンサイド勝利を収めました。脚抜きのいい馬場とはいえ1分50秒9は破格で、これでは人気2頭も出る幕なし。この差を埋めるのは容易でない。

2着 ヒーローコール
 この日はプラス3キロの493キロ。張りのある好馬体で適度な気合乗り。毛ヅヤも上々で万全。レースは森騎手が気合をつけて外5番手から。ただし、緩みないペースにやや余裕のない追走。4コーナーで3番手に取り付き直線に向きましたが、ミックファイアのラストスパートに差を広げられる形で2着死守まで。自分の時計では駆けており相手悪し。今後更に距離が延びても、それに関しては全く問題なし。

3着 サベージ
 この日はプラス6キロの503キロ。
 激走後ですが、馬体を大きく見せて活気もあり申し分なし。レースは出遅れてほぼ最後方から。これはある程度織り込み済み。ほぼ京浜盃の走りを踏襲する形で残り800から外を回って進出。4コーナーで6番手に取り付いた時点では再現もありそうでしたが、最後は惰性で流れ込んでの3着。力は出し切っており、これも相手が悪かったということ。

4着 リベイクフルシティ
 この日は増減なしの494キロ。前走からの上積みまでは感じませんが、馬体をキープしで好仕上がり。レースは好スタートを決めて序盤は6番手。勝負処を前にインに潜り込みロスのない運び。最後の直線は内を突いて伸びかかる気配はありましたが、完全な力負け。この差を埋めるのは容易ではありませんが、大崩れしない点は買い。

5着 オピニオンリーダー
 この日は増減なしの464キロ。馬体をフックラ映して好気配。レースは出たなりに中団8番手から。勝負処から追い出しを図りましたが、上位陣とは決め手の差は歴然で5着まで。それでも京浜盃に続いて入着と地力強化は確か。

第6回 ブリリアントカップ(S3)

【予想】
◎ロードゴラッソ
〇ギガキング
▲ランリョウオー
△タイムフライヤー
△ブリッグオドーン
△デュードヴァン
△スワーヴアラミス

 昨年のこのレースでは抜群の手応えでマクり上げて楽勝を決めたロードゴラッソ。船橋の報知グランプリカップ3着は馬場適性の差。鋭意調整を図りここを照準に仕上げてきたなら連覇に期待。ここから手広く。

【レース】
 好スタートを決めたデュードヴァンの逃げ。ランリョウオー、ゴライアスと続いて内にギガキング、その外にナッジ、ロードゴラッソ。タイムフライヤー、スワーヴアラミスは中団。スローに近い平均で先行ペース。1馬身リードして直線に向いたデュードヴァンが執拗に粘っていましたが、残り100でこれに競り勝ったランリョウオーが、後続の追撃を退けて1着ゴール。地力をアピールしました。

【上位馬の寸評】
1着 ランリョウオー
 この日はマイナス9キロの456キロ。体重減がいいとは言い切れませんが、落ち着きがあり好調キープ。レースは好スタートから逃げるデュードヴァンにジカ付け。ペースの割に後続に動きがなく、最後の直線に向くまで自分のペースを守り追い出しを我慢。残り100で食い下がるデュードヴァンを競り落とし、差し馬勢の追撃を抑えて1着ゴール。展開面のアドバンテージが大きかったとはいえ、千八ベストと地力の程を改めてアピール。馬体はこのくらいスッキリ映した方がいいのか…。

2着 スワーヴアラミス
 この日はマイナス8キロの495キロ。500を割ってちょうどいい感じ。仕上がり良好。レースはスタートひと息で外8番手から。勝負処でステッキが入っても反応今イチ。4コーナーでもまだかなり距離がありましたが、最後は0秒1差まで肉薄の2着。先行ペースを考えれば強い競馬で、衰えを感じさせません。

3着 タイムフライヤー
 この日はマイナス5キロの488キロ。体型的なモノもありやや太目に映る馬。このくらい絞れて理想。レースは出たなりに内8番手、ジックリ構える競馬。手応え良く4コーナーでは内6番手。タイミング良く外に持ち出して突き抜けそうな雰囲気もありましたが、あとひと伸びを欠いて3着。しばらく勝利から遠ざかっている8歳馬。若干決定力が薄れた印象も。

4着 デュードヴァン
 この日はプラス1キロの474キロ。馬体をキープしてここ一連のデキ。レースは好スタートから馬なりでハナ。2番手のランリョウオーが大事に構え、他陣営もこれをマークしたようで、予想以上に楽な単騎マイペース。1馬身のリードを保って直線へ。残り100で競り負けましたが、接戦の2着争いに加わり力を出し切りました。

5着 ギガキング
 この日はマイナス8キロの467キロ。ひと息入っての馬体減ですが、見た目に細目感はなくデキをキープ。レースは好スタートからイン4番手。道中の折り合いはスムーズ。ロスなく運んで直線半ばから外目へ回しましたが、ジリジリという感じで4着。本来なら勝っていい競馬ですが、やはり右回りは今イチなのか…。

6着 ロードゴラッソ
 この日はプラス7キロの490キロ。張りのある体付きに良化の手応え。レースは出たなりに外6番手から。ほぼ昨年勝った際と同じような運びでしたが。勝負処の反応がサッパリでポジションを上げられず6着。やはり衰えは否めないか…

第34回 東京スプリント(Jpn3)

【予想】
◎ギシギシ
〇リュウノユキナ
▲エアアルマス
△アティード
△ケイアイドリーム
△オーロラテソーロ

 昨年はA2下を勝ったばかりで挑戦。シャマル、リュウノユキナと大接戦を演じたギシギシ。昨秋2戦はひと息でもリフレッシュ効果で千四のフジノウェーブ記念を際どい頑張り。千二なら速攻勝負に期待しました。当然リュウノユキナが本線。

【レース】
 例によって抜群の出脚を見せたギシギシの逃げ。果敢に追い駆けたのは同じ大井のティアラフォーカス。インに控えてリュウノユキナ。その外にケイアイドリー。スタートひと息のオーロラテソーロは後方から。離れた殿りにエアアルマス。テンの3F33秒8はメンバー的に妥当。隊列変わらず勝負は直線へ。外から渋く脚を伸ばしたケイアイドリーが残り200で一旦先頭に立ちましたが、前が開くのを待って満を持して追い出した横山武リュウノユキナの一瞬のキレが冴えて1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 リュウノユキナ
 この日はカペラSからマイナス2キロの512キロ。高齢を感じさせぬパワフルな好馬体に適度な気合乗り。今回シャドーロールも装着。レースは無理なく内3番手を確保してスムーズな行きっぷり。この馬には程良いペースで脚を温存。最後の直線も前が開くまで我慢。一瞬開いた処を見逃さず横山武騎手が外にスイッチ。一旦は先頭に立ったケイアイドリーを捕まえて、一昨年に続いて二度目の当レース制覇を果たしました。正に理想的な運び。

2着 ケイアイドリー
 この日はマイナス10キロの512キロ。特に目に付く気配ではありませんが、程良く気合が乗って順調そのもの。レースは外4番手から。道中は動きを見せず自分のペースを堅持。勝負処から前を追い4コーナー3番手。残り200では一旦先頭に立つシーンがありましたが、リュウノユキナの決め手に屈して2着。前走の黒船賞では逃げて8着に敗れましたが、どうやらワンターンの千二で差しに構える競馬が合いそう。

3着 オーロラテソーロ
 この日はマイナス3キロの497キロ。近走ひと息ですが、気配的には4走前に東京盃を3着した当時と同様で、集中力を保ち活気もある。レースはスタートひと息で外9番手からは、先行タイプのこの馬としては誤算。道中もかなり外を回る形。それでも最後は外から詰めて3着だから悔いの残る競馬内容。衰えは感じません。

4着 エアアルマス
 この日はプラス2キロの496キロ。高齢を迎えての転厩緒戦。掴み処がありませんが、数字以上に大きく見せる好馬体。入念に調整されて好仕上がりと判断。レースはダッシュ利かず離れた殿りからの競馬。メンバー最速の脚を使って終い押し上げ4着。地力の一端は見せた格好。次走で改めて真価を問いたい。

5着 ギシギシ
 この日は増減なしの507キロ。少々チャカついていたものの、活気があり状態アップと判断。レースは持ち前のスタートセンスでゲートが開いた瞬間に1馬身のリード。この馬のペースで進め、リードを保ったまま直線へ。期待が高まりましたが、残り200でケイアイドリーに交わされ、更に殺到されて5着。バテたというより、決め手負けか力負けか…。

第27回 マリーンカップ(Jpn3)

【予想】
◎ペルアア
〇レディバグ
▲ナンヨーアイボリー
△チェイスザドリーム
△リネンファッシィン
△サルサレイア

 相手の合わせ抑え込む競馬でここ2連勝のペルアア。どうもノビノビ感がなく、もう少しレースが流れた方が競馬がし易そう。その点で千六替わりは歓迎。要は馬場への対応でも、このレベルの交流なら勝てるとみました。交流実績からはレディバグ。

【レース】
 テン速いチェイスザドリームの逃げは想定通り。ペルアアはいつも通り岩田望騎手が大事に構えて2番手。内で食い下がるリネンファッション、続いてオーロラテーラー。中団にレディパグ。スタート煽ったナンヨーアイボリーは後方から。ペースは平均。勝負処から前に接近したペルアアが手応え良く4コーナー併走。残り300で先頭に立つと、一気に突き抜けました。甘くなった先行勢を捕らえてレディバグが2着。離れた3着にナンヨーアイボリー。

【上位馬の寸評】
1着 ペルアア
 この日はマイナス6キロの476キロ。懸念された馬体減りも最小限に抑えられ、落ち着きもあり好調キープ。レースはいつも通りの出脚で2番手から。向流しから徐々に間合いを詰め1馬身差で追走。手応え抜群の4コーナー併走。直線に向いて岩田望騎手が追い出すと一気に突き抜けました。相手有利、外枠からスンナリ先行と理想的な運び。やはり距離は短めが合いそう。千四あたりを走らせてみたい。

2着 レディバグ
 この日はマイナス4キロの446キロ。昨年のこのレースを3秒4差の5着時が447キロ。大差ありませんが、その当時と比べると毛ヅヤ面、活気などが雲泥の差。稽古動いたのも納得。レースは外7番手から進み4コーナー5番手。長く脚を使って追い上げ2着。勝ち馬が強い競馬をしたのに乗じた面もありますが、この気配をキープできれば今後も楽しみ。

3着 ナンヨーアイボリー
 この日はマイナス2キロの422キロ。見た目に細目感なく適度な気合乗り。ブリンカー装着。レースはスタート煽って後方から。正味直線勝負で甘くなった先行馬を交わして差のある3着。TCK女王盃の内容からも現状交流重賞では厳しい感じ。それともう少し脚抜きのいいダートの方が合っていそう。

4着 リネンファッション
 この日はマイナス4キロの450キロ。特に変化はなく順調程度。ブリンカー装着。レースは3番手を進み途中から前2頭に絡んで行く形。勝負処で突き放されてあとは我慢の子。目イチの競馬で4着が現在の力量。

5着 チェイスザドリーム
 この日はマイナス8キロの464キロ。ギリギリのラインを保っていますがややテンション高め。レースは好スタートから無理なくハナ。距離を意識して抑え込んで行きましたが、途中からペルアアに突かれて息の入らない競馬。最後の直線ではアッサリ後退。力の要る馬場の千六では致し方なし。

第46回 京浜盃(S2)

【予想】
◎トノパー
〇ポリゴンウェイヴ
▲サグアロ
△サベージ
△リベイクフルシティ
△トワシュトラール
△タイガーチャージ

 遊び遊びという感じながら、後ろが来れば突き放して転入緒戦を飾ったトノパー。時計も同日A2下と遜色なく優秀。スケールの大きな好馬体。異例のローテーションでの重賞挑戦ですが、この馬の可能性に賭けました。ポリゴンウェイヴとの浦和ラインを重視。

【レース】
 スタートを決めたトノパーが内から逃げる態勢でしたが、抑え切れない手応えでコーナーを回ってハナに行ったのがサグアロ。トノパーは2番手に引いて、直後にポリゴンウェイヴ。中団にオピニオンリーダー、タイガーチャージ。リベイクフルシティ、サベージは後方から。ペースは見た目ほどは速くなく平均。勝負処から馬群が凝縮され後方からサベージも接近して直線へ。残り200で一旦はトノパーが先頭に立ちましたが、ゴール前でこれを捕らえてサベージが1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 サベージ
 この日はマイナス1キロの497キロ。良く見せるタイプですが、更に気合が乗って良化確か。レースはヤンワリで出て後方からの通例パターン。極力抑え込む競馬。少々のロスは承知の上で馬込みを避けて大外を選択。抜群の手応えでマクり上げて4コーナー接近。最後の直線も長く脚を使ってゴール前トノパーを捕まえました。石崎駿騎手がコツを掴んで内容的にはモノが違う勝ちっぷり。気性的に全幅の信頼?ですが、力通りに走れば羽田盃でも有力候補。

2着 トノパー
 この日はマイナス10キロの500キロ。緒戦がやや太目に映ったので、これくらいでちょうどいい感じ。レースは好スタートからハナに行く態勢。ただしサグアロに行かれて2番手。リズムを崩すことなく折り合いに専念。後続の動きを察知して勝負処から逃げるサグアロに接近。最後の直線、残り200で一旦は先頭に立ちましたが、サベージの末脚に屈して2着。一気の相手強化でシビアな流れに晒されながらの好走は次に繋がる。

3着 オピニオンリーダー
 この日はプラス1キロの464キロ。コンパクトにまとまった好馬体。いかにも切れそうな感じ。レースは初距離を意識して矢野騎手が抑え気味に進めて内7番手から。勝負処で後続が動いた際も脚を温存してワンテンポ遅らせてスパート。最後の直線は外目に進路を取って追い上げ3着。矢野騎手が巧く捌いた感じですが、イキナリ千七の重賞でこの走りは高評価。

4着 リベイクフルシティ
 この日はマイナス5キロの494キロ。休み明けでも過不足なく乗り込まれてキッチリ仕上げてきた感じ。レースはでたなりに外10番手から。勝負処から動きましたが、後ろから来たサベージとは脚いろに格段の差があり、結果は差のある4着。それでも大きく崩れなかった点は評価の対象で、次走に含みを持たせました。

5着 タイガーチャージ
 この日はプラス7キロの495キロ。デキに変動はなく、馬体を大きく見せて好気配。レースは中団7番手を抑えて追走。4コーナー5番手に上がり最後の直線は真島騎手が内に進路を取りましたが差のある5着。雲取賞4着に続いてこの結果で、重賞ではワンパンチ不足。

6着 サグアロ
 この日はプラス9キロの533キロ。馬っぷり良く適度な気合乗り。数字ほどの重目感はありません。レースは御神本騎手が少し気合をつけると馬がその気になりグングン加速。あえてそれに逆らわずハナへ。ただし道中は溜めが利いて程良いペース。最後の直線も辛抱していましたが、残り200でトノパーに交わされ6着。叩いての変わり身は見込めそうですが、距離延びていいタイプかは微妙。

第69回 桜花賞(S1)

【予想】
◎メイドイットマム
〇アトカラツイテクル
▲サーフズアップ
△フジコチャン
△スギノプリンセス
△デザートウインド

 転入2連勝で2歳優牝も全く危なげなかったメイドイットマム。見た目は地味でも底力相当。JRA挑戦は実らなかったが、稽古の動きからダメージなし。タイプ的にコース替わりも問題なく力通りの一戦。内から逃げるアトカラツイテクル、外差しでサーフズアップ本線。

【レース】
 内枠から好スタートを決めたアトカラツイテクルの逃げ。ワイズゴールドが2番手で、サーフズアップが積極策で3番手。その内にスギノプリンセス。フジコチャンが続いてメイドイットマムは中団から。ペースはほぼ平均。勝負処からマクって出たサーフズアップが直線に向くと即先頭を奪いましたが、これをゴール前交わしてメイドイットマムが人気に応えました。

【上位馬の寸評】
1着 メイドイットマム
 この日はプラス7キロの445キロ。見た目のインパクトが薄いとはいえ馬体増好感で落ち着きもある。レースは本橋騎手が気合をつけて内6番手から。道中は仕掛け気味に追走して4コーナーでは4番手。長く脚を使い、ゴール間際でサーフズアップを捕まえ1着ゴール。追って渋く距離延びて更に良さそう。東京プリンセス賞、そして関東オークスに向けて視界良好。

2着 サーフズアップ
 この日はプラス4キロの477キロ。馬体をキープして適度な気合乗り。前走のデキをキープ。レースは外枠でスタートひと息。それでも無理なく外3番手で前走以上の行きっぷり。勝負処からマクり上げて4コーナー併走。直線に向く即先頭立って確勝ムードでしたが、勝ち馬の息の長い末脚に屈して惜敗。決定的な差ではなく逆転の可能性は残されています。

3着 フークエンジェル
 この日はマイナス12キロの432キロ。数字通りに見た目もやや減った感じ。レースは笹川騎手が気合をつけて内8番手から。終始内々経済コースをロスなく進めて4コーナー6番手。最後の直線は外に切り替え差を詰めて3着。先着2頭との力差は歴然ですが、相手なりの渋い末脚は評価に値。

4着 ワイズゴールド
 この日はプラス1キロの425キロ。馬体をキープして順調。レースは好スタートから無理なく外2番手。3、4コーナーでは前に並びかける積極果敢な競馬。サーフズアップに来られて劣勢に回りましたが、辛抱が利いて4着。距離延長と相手強化に揉まれつつ地力強化は確か。

5着 スギノプリンセス
 この日はプラス4キロの489キロ。太目感なく好仕上がり。レースは出遅れながら無理なく内4番手へ。勝負処からは外から進出の各馬に合わせて追って追走。余裕のない運びでしたが、5着に踏ん張り一応の格好はつけました。

第68回 ダイオライト記念(Jpn2)

【予想】
◎テリオスベル
〇セイカメテオポリス
▲マンガン
△ペイシャエス
△アナザートゥルース
△グロリアムンディ
△エルデュクラージュ

 器用に立ち回れないとはいえ、川崎記念の内容から牡馬相手でも何ら引け目はないテリオスベル。強行ローテーでも人気的に狙い目。ここから手広く。

【レース】
 序盤はメイショウフンジンの逃げ。1周4角を回って内からテリオスベルが先頭。アナザートゥルース、ペイシャエス、エルデュクラージュの並び。中団にグロリアムンディ。セイカメテオポリス、マンガンは後方から。ペースは平均。勝負処から手応え良く進出したグロリアムンディが、最終コーナーでは内をすくって先頭。後続を突き放すワンサイド勝利。完全に2着争いの競馬になり、テリオスベルが渋太く残しました。

【上位馬の寸評】
1着 グロリアムンディ
 この日はマイナス3キロの501キロ。本年初出走ですが、仕上がり早のタイプで太目感なし。落ち着きもある。レースは出たなりに離れた6番手で折り合いに専念。2周目勝負処から徐々に進出。他馬とはまるで違う手応えで4コーナー内から先頭。後続を一気に突き放してワンサイド勝利を収めました。内枠の捌きが?で評価を下げてしまいましたが、終わってみればモノが違った。

2着 テリオスベル
 この日はプラス2キロの454キロ。とにかくタフで馬体に張りがあり文句なし。レースは例によってダッシュひと息。追い通しで1周4角ハナを強奪。そこからはペースダウンしてマイペース。2周目勝負処から後続を振り切りにかかりましたが、グロリアムンディとは脚力が違い過ぎ、4コーナーでは内から交わされ、あとはどこまで粘れるか。ただしそこからの辛抱が並みの馬ではなく3、4着馬が根負けして2着死守。持ち味を発揮した一戦で、今後も類稀な個性派としてレースぶりが楽しみ。

3着 メイショウフンジン
 この日はマイナス4キロの516キロ。馬っぷり良く2連勝の勢いキープ。レースは好スタートから酒井騎手が気合をつけてハナ。1周4角でテリオスベルが来た際は、これを行かせて2番手。恐らくこれは想定内。2周目勝負処からは、振り切りにかかるテリオスベルを追って追走。勝ち馬は別格で最後の直線は2着争いになりましたが、根負けする形で3着。大体力通りの競馬。

4着 エルデュクラージュ
 この日はプラス8キロの521キロ。気合乗り十分の好馬体で太目感なし。レースは好スタートから出たなりに外5番手から。ほぼ理想のポジション。2周目勝負ところからは追って前を追走。一旦は置かれ加減になりましたが、再度の直線は内目を突いて2着争いに加わる見せ場を作っての4着。力勝負になればまだまだ捨て難い。

5着 ペイシャエス
 この日はプラス2キロの504キロ。大事に使われている馬でハイレベル安定。レースは好スタートから出たなりに外4番手から。自分のポジションで進めましたが、前走の川崎記念と同様に勝負処の反応ひと息。勝負圏外の5着は案外。どうも掴みづらい。

第14回 フジノウェーブ記念(S3)

【予想】
◎ルーチェドーロ
〇デュードヴァン
▲ギャルダル
△アポロビビ
△アヴァンティスト
△ギシギシ
△ワールドリング
△プライルード

 昨年は逃げるクルセイズスピリツを手応え抜群に追い駆けて抜け出したルーチェドーロ。レコードに迫る優秀なタイム。以降は乗り難しい面を覗かせているが、体調を整えて臨む今回、復活の舞台は整ったとみました。デュードヴァン本線に手広く。

【レース】
 例によって好スタートを決めたギシギシがハナに行って外枠のクルセイズスピリツは2番手に甘んじる形。内3番手にアヴァンティスト。ギャルダル、プライルードと続いてルーチェドーロ、デュードヴァンは中団。出遅れたアポロビビは後方から。先行ペース。勝負処からギャルダルが動いてプライルードも進出、勝負は直線へ。外から脚を伸ばしたギャルダルが残り100で先頭に立ち1着ゴール。粘るギシギシを交わして内からアヴァンティストが2着。

【上位馬の寸評】
1着 ギャルダル
 この日はプラス2キロの499キロ。いくらかテンションが上がり気味でも馬体をフックラ映して好気配。レースは余裕を持たせた運びで外5番手から。勝負処から手応え良くマクり上げて4コーナー3番手。最後の直線、残り100で先頭に立ち、内から脚を伸ばすアヴァンティストを抑えて1着ゴール。距離万能のレース巧者ですが、この日の走りからは大井の外千四が最もイメージに合う。

2着 アヴァンティスト
 この日はプラス3キロの482キロ。約半年ぶりの実戦ですが、ここを照準に乗り込まれて好仕上がり、程良い気合乗りで馬体もフックラ。レースは出たなりに内3番手から。先行ペースの内々経済コースを折り合いスムーズに理想的な運び。終始自分のペースを守り最後の直線もイン突入。残り100からは外から脚を伸ばすギャルダルとデッドヒートになり、惜しくも競り負けました。ベスト距離でピッタリ千四を走り大体能力の上限。

3着 ギシギシ
 この日はプラス6キロの507キロ。ややチャカつき気味でも太目感なく好仕上がり。レースはいつも通り抜群のスタートセンスで内枠から労せずしてハナ。クルセイズスピリツが慎重に構えたので案外楽な単騎マイペース。溜めを利かせて直線に向きヨーイドンの競馬。内外から交わされて3着に終わりましたが、これは決め手負け。課題の千四を一応クリアしました。結果論ですが、もう少しピッチを上げても良かったかも。とはいえやはりベストは千二。

4着 アポロビビ
 この日はマイナス5キロの471キロ。少々うるさい面を見せて気配的には特に目立たず。レースは出遅れて後方12番手から。4コーナー手前から大外マクって出てて押し上げ4着。先行ペースを考えれば評価できる内容ですが、乗り難しい面は否めず。人気になってしまうと妙味なし。

5着 デュードヴァン
 この日はマイナス3キロの473キロ。馬体をキープしてマズマズ。レースは出たなりに内10番手から。道中はやや追走に手こずる感じでもインコースを堅持。最後の直線もラチ沿いを詰めて5着。現状千四はやや忙しい感じ。もう少し距離を延ばして先行する形が理想。

6着 ルーチェドーロ
 この日はプラス1キロの528キロ。気合乗り十分の好馬体で今回もブリンカー装着。レースは御神本騎手が気合をつけて出るもダッシュ利かず外9番手から。メリハリを欠く走りでポジションのまま流れ込む形で離された6着。昨年とは随分落差のある内容。まだ老け込む年齢ではなく気性的なモノか…。

14着 プライルード
 この日はプラス20キロの519キロ。数字通り立派に映る造り。レースは外枠からスタートを決めて内の様子を窺いつつ外6番手。優駿スプリントを勝った際と同じような運びでしたが、最後は完全にスタミナ切れ。同じ外枠でも千四では勝手が違ったようだし太目も影響。

第69回 エンプレス杯(Jpn2)

【予想】
◎テリオスベル
〇グランブリッジ
▲ヴァレーデラルナ
△サルサディオーネ
△アーテルアストレア
△フラーレン

 TCK女王盃は格好の標的となったテリオスベル。連闘敢行川崎記念の内容からも力があるのは確か。今回サルサディオーネとの兼ね合いが微妙でも、強気に追い駆けて後続に脚を使わせる消耗戦に持ち込めば、クイーン賞の再現なるとみました。当然相手は人気2頭。

【レース】
 例によって好スタートからサルサディオーネがハナ。フラーレン、リネンファッションの並びでその内にヴァレーデラルナ。グランブリッジはその後ろ。テリオスベルは江田騎手が追い通しで1周ホームストレッチで2番手に進出。ペースは平均からやや速目。向流しに入るとサルサディーネがやや後続を離す格好。テリオスベルは相変わらず追い通しで2番手。勝負処から一気に動いてヴァレーデラルナ、グランブリッジも接近。サルサディオーネが1馬身リードして最後の直線に向きましたが、キレのいい差し脚を繰り出したグランブリッジが残り200で先頭を奪い快勝。執拗に粘るテリオスベルを交わしてヴァレーデラルナが2着。順当に決着。

【上位馬の寸評】
1着 グランブリッジ
 この日はマイナス1キロの437キロ。毛ヅヤも含めて相変わらず見映えは?でもいつも大体こんな感じ。レースはスタートひと息で内7番手から。向流しに入ると外に切り替え徐々に進出。4コーナーでは4番手。直線に向くと他とはひと味違う反応を示して一気に突き抜けました。川田騎手の落ち着いた騎乗で存分に持ち味発揮。

2着 ヴァレーデラルナ
 この日はプラス3キロの503キロ。馬体をキープして順調な仕上がり。レースは出たなりに距離を意識して岩田騎手が折り合いに専念。内4番手から。勝負処からグランブリッジのスパートを察知して動き3番手に進出。ほぼ理想的な運びでしたが、グランブリッジに反応の差を見せつけられる形で2着。TCK女王盃と同様のパターン。本来もう少し短目の距離が合うのか…。

3着 テリオスベル
 この日はマイナス3キロの452キロ。連闘後ですが、馬体をフックラ映していつもと変わらぬ好気配。レースは序盤から追い通し。1周ホームストレッチで2番手に進出。向流しでは一旦サルサディオーネに離されながらも懸命に番手死守。再び追い詰め直線に向きましたが、最後はグランブリッジの瞬発力に脱帽。ヴァレーデラルナにも交わされ3着。注文通りのサバイバル戦で想定通りの競馬ですが、もう少しスムーズに運べないものかもどかしい。

4着 アーレルアストレア
 この日はマイナス6キロの450キロ。馬体キープで落ち着きもありマズマズ。レースは出たなりに外5番手から進み、ほぼそのポジションで流れ込むという競馬。キャリアの浅い4歳馬で伸びシロは残していそうですが、現時点での力量差は否めない。

5着 サルサディオーネ
 この日はマイナス4キロの520キロ。現役最後のレースに体調を整えての参戦。ここ一連と同様の気配。レースは好スタートからハナ。テリオスベルのマークを受けつつ1馬身リードして最後の直線に向きましたが、残り200で交わされ5着。自己のスタイルを貫き長い競走生活にピリオドを打ちました。