第5回 雲取賞(S3)

【予想】
◎ヒーローコール
〇マンダリンヒーロー
▲タイガーチャージ
△グロリオサ
△ウインドフレイバー
△エスプリボクチャン

 全日本2歳優駿は力及ばずでも、シビアなペースを果敢に追い駆けて地方最先着のヒーローコール。仕上げに怠りはなく、初の千八でもこの組み合わせなら能力差で楽にカバーできるとみました。負け知らず4連勝の地元マンダリンヒーローがどう抗うか。

【レース】
 トワシュトラールが逃げてヒーローコール、ナイトオブバンドの並び。その内にマンダリンヒーロー。中団内にタイガーチャンージ、外にウインドフレイバー。ペースはスロー。4コーナーで先頭に並びかけたヒーローコールが、残り200で抵抗するトワシュトラールを抑えて先頭。追いすがるマンダリンヒーローを抑えて実力をアピールしました。

【上位馬の寸評】
1着 ヒーローコール
 この日はプラス4キロの496キロ。更に馬体を増やして好気配。この時季にしては毛ヅヤもいい。レースは森騎手が多少気合をつけて外2番手から。勝負処から積極的に動いて4コーナー併走。抵抗するトワシュトラールを残り200で交わして先頭。マンダリンヒーローの追撃を封じました。ヨーイドンの瞬発力勝負でこの向きの流れとしても、難なく距離を克服できたのは収穫。クラシックレースへ弾み。

2着 マンダリンヒーロー
 この日はマイナス3キロの485キロ。負け知らず4連勝馬、注目の今季緒戦。活気があり申し分のない気配。これも毛ヅヤ上々。レースは好スタートから出たなりに内4番手。折り合いスムーズ。前2頭から2馬身差で直線へ。ヨーイドンの先行ペースに僅かに及びませんでしたが、ヒーローコールに1馬身差。負けて評価の高まる内容。

3着 トワシュトラール
 この日はマイナス3キロの470キロ。良く見せるタイプですが、今回も活気があり好調。レースは馬なりでハナ。4コーナーでヒーローコールに並びかけられながらも内で頑強に抵抗していましたが、残り200で交わされ3着。バテたというより瞬発力負けの感じ。強力2頭にこれだけ善戦できれ

4着 タイガーチャージ
 この日は増減なしの488キロ。転入緒戦を快勝した前走時と同様の気配。程良い気合乗りで馬体もフックラ。レースは内6番手から。勝負処から笹川騎手が追って追走も上がりの速い競馬に差が詰まらず離された4着。展開負けもありますが、この差は大きい。

5着 リアルガー
 この日は増減なしの466キロ。特に変わらず前走並みのデキ。レースは6番手から進み流れ込んでの5着。完全な力負け。

第67回 金盃(S2)

【予想】
◎セイカメテオポリス
〇サンビュート
▲コバルトウィング
△サトノディード
△ランリョウオー
△マンガン
△ウラノメトリア
△ドスハーツ

 名古屋グランプリではよもやの逃げに打って出たセイカメテオポリス。勝負処から入れ替わりのある流れに戸惑ったのとやや重目が敗因。攻め気配アップなら久々の適鞍で混戦を断つと判断、ここから手広く。

【レース】
 本橋ランリョウオーが先手を主張。これをタイサイが追い駆ける形。コバルトウィング、ウラノメトリアは先行グループ。中団前にサンビュート。セイカメテオポリス、カイルと続いてトーセンブルは例によって後方。前2頭はやや速目のペース。勝負処からコバルトウィング、サンビュートが前に接近。最後の直線は内から外まで横一線に並ぶ大混戦。そこから抜け出したのが御神本カイルで2着トーセンブルの追い込み決着。

【上位馬の寸評】
1着 カイル
 この日はプラス1キロの486キロ。数字とは別に前走より馬体が引き締まりいい感じ。ゲートに手こずり発前突進がありながら五分のスタート。内9番手から進め、勝負処で他が動いた際もインを手放さず脚を温存。最後の直線は外に切り替えて脚を伸ばし東京ダービー以来の復活V。御神本騎手の好騎乗ですが、発馬前のアクシデントを克服しての勝利は価値があるし、やはり地力は相当。

2着 トーセンブル
 この日はマイナス3キロの453キロ。年齢的に大きな変化はありませんが、馬体をフックラ映して好調キープ。レースは例によって後方から淡々と。向正に入ると前にいたカイルの内に潜り込み、更に前が空いてロスなく進出。4コーナーでは内6番手。ここまで来れば持ち前の差し脚を繰り出して2着も納得。すべてがうまく運びました。

3着 セイカメテオポリス
 この日はプラス6キロの549キロ。絞れるとみていましたが、デビュー以来の最高数値は意外。それでも見た目は大体いつも通りで走れるデキと判断。レースは序盤は外7番手。道中は一旦ポジションを下げましたが、勝負処からマクって出て大外へ。最後の直線は外から一旦突き抜ける勢いでしたが競り負けて3着。先着2頭とはコース取りの差も。

4着 マンガン
 この日はマイナス15キロの464キロ。前走がデビュー以来最高の479キロだったので絞れた分とみるべきか。チーク装着。レースは出遅れて殿りからはいつものパターン。向流しから徐々にポジションを上げ、最後は外から詰めて差のない4着。脚質からは致し方ないとしてもかなり外々を回るロス。それでこの競馬なら、いつ大駆けがあっても不思議ない。

5着 コスモポポラリタ
 この日はマイナス1キロの504キロ。この時季の牝馬ですが、気配落ちなく順調。レースはジックリと後方から。最後は大外からマンガンと一緒に押し上げ5着。トライアル2着もそうですが、軽量で切れるタイプ。

6着 ランリョウオー
 この日はマイナス1キロの465キロ。以前の少々うるさい面を覗かせて、これを好意的にとっていいか迷うところ。馬体はいつも通りシャープな仕上がり。レースは近2戦の凡退を踏まえ、モヤモヤ感を吹っ切るべく本橋騎手がハナを主張。ただしタイサイに絡まれたのが誤算で、最後の直線は甘くなり6着。ただし大きく崩れたわけではなく、いい刺激になる可能性。

第15回 ユングフラウ賞(S2)

【予想】
◎サーフズアップ
〇アトカラツイテクル
▲マカゼ
△ハーンドルフ
△ポーチュラカ
△エイシンレア
△エイシンエイト

 1勝馬のサーフズアップですが、距離延長を追い風にマイルの重賞を2、3着。馬体増が成長の証。多少忙しい浦和の千四でも末脚が間に合うとみました。地元浦和のスピード馬アトカラツイテクル本線。

【レース】
 山崎騎手がステッキを振るってエイシンエイトの大逃げ。本田騎手が抑えてハーンドルフが離れた2番手。その外にアトカラツイテクル。出遅れたポーチュラカが巻き返して5番手。その内にデザートウインド。サーフズアップはその後ろ。逃げ馬を除けば平均ペース。勝負処から入れ替わりが激しくなり3、4コーナーでアトカラツイテクルが先頭。2馬身リードして直線に向きましたが、最後の最後で甘くなりサーフズアップの末脚炸裂。

【上位馬の寸評】
1着 サーフズアップ
 この日はマイナス5キロの473キロ。この程度減るのは想定内。馬体を維持して好調キープ。レースはスタートひと息で内8番手からの競馬。勝負処から追い上げ4コーナーでは5番手。まだ前とはかなり距離がありましたが、上がりの掛かる競馬に乗じて見事な差し切り。流れが向いたとしても忙しい浦和千四での勝利は価値大。当然クラシック路線でも期待がかかる。

2着 アトカラツイテクル
 この日はマイナス7キロの497キロ。前走が幾らか余裕残しだったのでちょうどいい感じ。落ち着きもある。レースは好スタートから和田騎手が気合をつけて外3番手から。3、4コーナーで離して逃げていたエイシンエイトを吸収して先頭。2馬身リードして直線へ。一旦はセイフティリードかと思われましたが、勝ち馬の強襲に遭い2着。パースを考えれば致し方なし。距離に壁はありそうですがスピード非凡。

3着 デザートウインド
 この日はプラス2キロの523キロ。パワフルな好馬体が一段と引き締まり良化一途。レースは出たなりに内6番手から進め最終コーナーでは外3番手。結局前を捕まえられず後ろからも来られて3着。大型馬で少々ジリっぽい感じはしますが、レースぶりからは距離が延びて良さそう。まだ千四までしか経験していませんが、案外クラシック路線で面白いかも。

4着 ワイズゴールド
 この日はプラス2キロの424キロ。小柄で見映えは今イチですが、落ち着きありマズマズ。レースは達城騎手が多少気合をつけて外7番手から進め、終い詰めて4着。特に印象に残る走りではありませんが、初コースを考えれば悪くない走り。相手なりに大崩れしないタイプ。

5着 クラティアラ
 この日はプラス8キロの479キロ。体重変動の大きな馬ですが、少々重目の感じ。毛ヅヤもひと息。レースは好スタートから内4番手。最後の直線も内を突いて5着。ソコソコまとめましたが、距離延びていいいイメージはない。

7着 ハーンドルフ
 この日はプラス7キロの477キロ。毛ヅヤひと息でも馬体を増やして気配的には悪くない。レースは大外から抑え気味の運び。離れた2番手から3コーナーでは一旦先頭に立つシーンもありましたが、すぐにアトカラツイテクルに交わされ劣勢に。これを糧に地元千二替わりなら即買い。

第59回 報知グランプリカップ(S3)

【予想】
◎ギガキング
〇アナザートゥルース
▲リンゾウチャネル
△ゴールドホイヤー
△ロードゴラッソ

 トライアルは4コーナー内をすくって先頭。一旦はアナザートゥルースに交わされながら差し返して勝利のギガキング。実績からは間違いなく地元千八ベスト。年間通して気配落ちなく状態安定。連軸は安泰とみました。再戦で相手もアナザー。

【レース】
 森騎手が気合をつけてアナザートゥルースがハナ。山崎騎手が積極策でゴールドホイヤー2番手。その外にギガキング。中団外にロードゴラッソ。リンゾウチャネルは控えて後方イン。ペースは馬場を考慮してもスローの先行ペース。勝負処から和田騎手が追ってマクって出たギガキングが残り100で先頭に立ち1着ゴール。アナザートゥルースが2着に粘りトライアルと同じ決着。

【上位馬の寸評】
1着 ギガキング
 この日はプラス1キロの475キロ。体重的にはここ一連と同じ数値で安定。落ち着いてパドックを周回する姿も変わらず順調そのもの。レースは和田騎手が気合をつけて外3番手。馬場とペースを考えればベストポジション。勝負処から追って前を追走。最後の直線、残り100でアナザートゥルースを競り落とし、人気に応えました。正攻法の競馬で力通り。

2着 アナザートゥルース
 この日はマイナス1キロの494キロ。馬体フックラ、適度な気合乗り。叩いての良化歴然。レースは森騎手が気合をつけて先手主張。序盤はスローペース。残り800から後続の追撃に遭いペースアップ。必死で並びかけるゴールドホイヤーを振り切り逃げ切りを図りましたが、ゴール前100でギガキングに交わされ2着。それでも今の船橋の馬場で逃げて標的になりここまで粘れば上等。9歳ですがまだまだ活躍できる。

3着 ロードゴラッソ
 この日は増減なしの483キロ。休み明けとはいえ程良い気合乗りで太目感なく仕上がり上々。レースは出たなりに外7番手から。勝負処から追い上げを図り4コーナー5番手。上がりの掛かる競馬に乗じてゴールドホイヤーを交わし3着に食い込みました。馬体は若々しく今後の中長距離の重賞路線で要注目。

4着 リンゾウチャネル
 この日はプラス1キロの512キロ。馬っぷりの良さは相変わらずでハイレベル安定。レースはヤンワリの出だしで内8番手から。終始内に入りポジションを上げられず、正味直線勝負で内を突いて4着。最近は差し馬にモデルチェンジ。この日もメンバー最速の上がりで伸びてきましたが、内枠の分、やや窮屈な競馬。急遽の手替わりがあってのこの競馬内容なら収穫。

5着 ゴールドホイヤー
 この日は増減なしの497キロ。近走ひと息でも気配的には好調時と遜色なく馬体良好。レースは山崎騎手が仕掛けて2番手と積極的な競馬。勝負処から逃げるアナザートゥルースに迫り半馬身差で追う形。4コーナーでは並びかける態勢でしたが、少々無理が祟って甘くなり5着。馬場適性を考えるともう少し頑張れていい感じもしますが、とりあえず新味発揮で次に繋がる競馬。

第72回 川崎記念(Jpn1)

【予想】
◎テーオーケインズ
〇ニューモニュメント
▲ノットゥルノ
△ウシュバテソーロ
△エルデュクラージュ
△ペイシャエス
△ライトウォーリア

 意外に伸びを欠いたチャンピオンズCは休み明け激走の反動ともとれるテーオーケインズ。ある程度間隔を置いた方が力を発揮できるタイプ。ここ照準にキッチリ仕上げてきたなら素直に地力信頼。遅まきながら本格化のニューモニュメント本線。

【レース】
 大外から馬なりでライトウォーリアの逃げ。ただし、追い通しで進めた江田照テリオスベルが一周ホームストレッチで先手強奪。ノットゥルノ、テーオーケインズ、エルデュクラージュと続いてウシュバテソーロは中団イン。ペイシャエス、ニューモニュメントと続いてペースは平均。勝負処から手応え良く外に持ち出して勝ちに行ったテーオーケインズですが、その間隙を突いて内々ポジションを上げたウシュバテソーロが、残り200でテリオスベルを交わして先頭。テーオーケインズを抑えて1着ゴールを駆け抜けました。

【上位馬の寸評】
1着 ウシュバテソーロ
 この日は増減なしの523キロ。気合乗り十分の好馬体は大賞典当時と同様でハイレベル安定。レースはスタートひと息で内6番手から。スムーズに流れに乗りテーオーケインズの直後。勝負処から相手が外に切り替え動いた間隙を突いて内々をスルスル進出。最終コーナーでは内2番手。残り200でテリオスベルを交わして先頭。テーオーケインズの追撃を退けダート界の第一人者を確定しました。

2着 テーオーケインズ
 この日はマイナス1キロの493キロ。入念に乗り込まれて隙のない仕上がり。レースは好スタートから出たなりに内4番手から。道中の行きっぷりは上々。2周目勝負処から外に切り替え前を呑み込む勢い。確勝パターンかと思わせましたが、ウシュバテソーロに経済コースを機敏に立ち回られて早目先頭を許す形。最後肉薄したものの半馬身及びませんでした、相手に巧く捌かれた格好。当然反撃の余地は残されています。

3着 ニューモニュメント
 この日はマイナス2キロの490キロ。初コースを気にする風もなく集中力を保ち好調キープ。レースはダッシュひと息で後方8番手のイン。そのポジションで我慢を決め込む形。勝負処から前が捌けてウシュバテソーロの後を追うように内を進出。最後の直線は外に持ち出して追って来ましたが、前2頭と同じ脚いろになり離された3着。ほぼ力通りの走りでしょうか。

4着 テリオスベル
 この日はプラス1キロの455キロ。よもやの連闘策ですが、馬体に落ち込みはなく好気配。レースは例によってダッシュ利かず後方から。それでも江田照騎手が追い通しで進め、ペースの落ち着いたホームストレッチで先頭へ。以降はペースを落としての逃げ。ライトウォーリアのマークを振り切り2馬身リードして最後の直線に向きましたが、背後に実力馬2頭の影。残り200で交わされ4着に終わりました。それでもあれだけ無理してハナに行きながらこの粘りですから力があるのは確か。もっと長い距離を走らせたい感じも。

5着 ライトウォーリア
 この日はマイナス1キロの490キロ。適度な気合乗りで好調間違いなし。レースは馬なりで序盤は先頭。ホームストレッチでテリオスベルが主張してきたので、これに譲って外に切り替え2番手。この形で推移しましたが、3コーナー過ぎからは手応えが怪しくなりテリオスベルに置かれる格好。結局離された5着に終わりました。スンナリ逃げられればもう少し頑張れたかもしれませんが、それでも健闘の部類。

7着 ペイシャエス
 この日はプラス6キロの502キロ。馬体フックラ、程良い気合乗りで文句ない仕上がり。レースは外7番手からの競馬になりましたが、道中の反応が思わしくなく早々に圏外。JBCを3着して名古屋グランプリを勝利しましたが、まだ今イチ信頼し切れない。

8着 ノットゥルノ
 この日はプラス6キロの522キロ。馬っぷり良く好気配。レースは外3番手の好ポジションから進めましたが、2周目勝負処からの反応が1、2着馬とは大違い。よもやの結果に。大賞典は脚がハマって2着に頑張りましたが、ペイシャエスとともに、力勝負になるとまだ上の世代とは壁があるのかも。

第26回 TCK女王盃(Jpn3)

【予想】
◎テリオスベル
〇グランブリッジ
▲ヴァレーデラルナ
△プリティーチャンス
△ナンヨーアイボリー

 いつもと同じ少々荒っぽい競馬でもクイーン賞はハナに拘ったテリオスベル。結果は追撃を凌いで中身の濃い勝利。今回少頭数有利で同じ戦法に徹するとみれば、相手も一歩引く形が予想され再現に期待。グランブリッジ本線。

【レース】
 好スタートからヴァレーデラルナが前に出てグランブリッジも先行。ただし、ダッシュ利かず即最後方に下がったテリオスベルが、江田照騎手がステッキを振るって1コーナーではハナ。プリティーチャンスは5番手。その前にコスモポポタリタ。ペースは意外にスローでヨーイドンの瞬発力勝負。徐々に間合いを詰めて2馬身差で直線に向いたヴァレーデラルナが残り200で先頭に立ちましたが、終始これをマークして進んだグランブリッジが残り50で先頭。キッチリ捕らえて3つ目のタイトルを手中にしました。

【上位馬の寸評】
1着 グランブリッジ
 この日はマイナス5キロの438キロ。馬体の成長はひと息ですが、集中力を伴い一連のデキ。レースは出たなりに外3番手から。テリオスベルは眼中になく、川田騎手はヴァレーデラルナをマークで常に1馬身圏。ラストスパートをかけた相手に最後の直線では一旦2馬身ほど置かれましたが、懸命に追いすがり残り50でこれを交わし1着ゴールを駆け抜けました。ヨーイドンの競馬を制した瞬発力に、勝負根性を発揮した中身の濃い勝利。

2着 ヴァレーデラルナ
 この日はマイナス8キロの500キロ。休み明けの馬体減は気懸りですが、決して細目感はなくマズマズ。レースは好スタートから出たなりの運び。主張するテリオスベルを行かせて離れた2番手。後ろを意識しつつ徐々に間合いを詰めて2馬身差で直線へ。ヨーイドンの瞬発力競馬でテリオスベルを抜き去り勝ったかと思わせましたが、最後はグランブリッジの切れ味に屈して2着。今回に関しては相手に脱帽。

3着 プリティーチャンス
 この日はマイナス5キロの468キロ。キッチリ仕上がった体付きで力を出せるデキ。レースは出たなりに外5番手から。ライバルを見る形でレースを進め、流れに沿った競馬。最後の直線に向きましたが、ヨーイドンの競馬に差が詰まらず、テリオスベルを交わして3着がやっと。4歳2頭には展開負けの面も。

4着 テリオスベル
 この日はプラス3キロの454キロ。馬体フックラ、活気もあり好調キープ。レースはダッシュ利かず即最後方からになりましたが、江田照騎手が猛然と気合をつけて巻き返しコーナーでハナ。これはある程度想定内。道中は離し気味の逃げですが、スローの単騎マイペース。2馬身リードして直線に向きましたが、バテたというよりも瞬発力勝負に後れを取って4着。クイーン賞は力の要る馬場の消耗戦に持ち込んで凌ぎましたが、質の違う競馬で明け4歳に完敗。もっと速いペースでガンガン行っていれば結果は違っていたかもしれませんが…。

5着 ナンヨーアイボリー
 この日はマイナス2キロの424キロ。前との比較はできませんが、数字通りに馬体的なインパクトは今イチ。レースは出たなりに最後方から進めて5着。上位馬と同じ脚は使っていますが、上がりの速い競馬に掲示板入線が一杯。交流重賞では荷が重いということか。

第67回 船橋記念(S3)

【予想】
◎ティアラフォーカス
〇コパノフィーリング
▲カプリフレイバー
△キモンルビー
△ブンロート

 休養明け連続2着とはいえ心身ともに成長を確信できる内容を示したティアラフォーカス。船橋千メートル替わりでスタート課題でも、幸い手頃な頭数の大外枠。ぞれほど置かれずに追走できるとみれば、斤量的にも頭狙い。ここから手広く。

【レース】
 序盤はコウギョウブライト、コパノフィーリング、ブンロート、カプリフレイバー、この4頭の逃げ争い。ここから抜け出したコパノフィーリングがハナに行きブンロートとの逃げ争い。前4頭をマークしてティアラフォーカス、その内にキモンルビー。最後の直線、一旦はブンロートが先頭。更に内から先頭を奪う態勢がコウギョウブライト。中を割ってキモンルビー、外からティアラフォーカす。二転三転の様相でしたが、外伸びたティアラフォーカスが混戦に断。

【上位馬の寸評】
1着 ティアラフォーカス
 この日はマイナス3キロの540キロ。休養前より馬体を増やして充実顕著。意外に落ち着きもある。レースは想定よりもスタートまとも。和田騎手がひと気合つけてスピードに乗ると無理なく前4頭をマークする形。勝負処からマクり上げて残り50で先頭。力でねじ伏せる格好で1着ゴールを駆け抜けました。さすがにこの距離は忙しい感じですが、斤量差と外枠効果もありキッチリ結果を出しました。

2着 キモンルビー
 この日はマイナス2キロの477キロ。馬体をキープして順調そのもの。レースは他の先行タイプに比べるとスタート今イチ。そのため無理はせず内6番手で脚を溜める競馬。折り合いはスムーズ。最後の直線は前にコウギョウブライトがいるので少し外に持ち出す形。中を割って一旦は先頭に立つ構えでしたが、ティアラフォーカスの末脚に屈して2着。ひと頃の快進撃にはストップがかかりましたが、地元コースでは展開不問で崩れない。

3着 ブンロート
 この日はマイナス1キロの545キロ。パワフルな好馬体は健在。レースは好スタートから逃げ争いに加わり、4頭雁行から抜け出し逃げるコパノフィーリングの2番手。3コーナーでは先頭に立つ勢い。相手も抵抗して併走のまま直線へ。最後の直線、内外から殺到されて旗色が悪くなりましたが、そこから根性を発揮して再び詰め寄り際どい3着。短距離路線で確固たる地位を築いていますが、3走前にマイルで2着しているように、一介のスプリンターというイメージはない。

4着 コウギョウブライト
 この日はプラス2キロの455キロ。馬体をフックラ映して気合も乗り好調。レースは池谷騎手がかなり気合をつけて4頭雁行のイン。そこから引いて内3番手。特にリズムは乱さず折り合いスムーズ。最後の直線は内を突いて一旦は先頭を窺いましたが、残り50で甘くなり4着。ただしシビアな流れを凌いでの健闘に年齢的な衰えは感じさせません。

5着 モズアンビリバボー
 この日はプラス3キロの488キロ。特に変わりはなくいい意味での平行線。レースは後方から進め、正味直線勝負で5着。大差はありませんが、最近はいつもこんな感じで入着ラインの攻防。

6着 コパノフィーリング
 この日はマイナス1キロの457キロ。馬体をキープして順調。レースは4頭雁行から抜けてハナ。ただしブンロートにマークされて厳しい展開。内で抵抗していましたが、スタミナを消耗して最後の直線は甘くなり6着。今の力の要る地元の馬場は?

第66回 ニューイヤーカップ(S3)

【予想】
◎ポリゴンウェイヴ
〇ウインドフレイバー
▲ピノホホッア
△ハセノゴールド
△サムタイムアゴー

 それなりに先行型はいても何が何でもというタイプはおらず、笹川騎乗のポリゴンウェイヴが無理なく逃げて押し切るとみました。好枠先行ウインドフレイバー、末脚手堅いピノホホッア本線。

【レース】
 好スタートを決めたスイフトランナーがハナに行ってワラが追い駆ける格好。ポリゴンウェイヴはスタートひと息。向流しで3番手へ。ハセノゴールド、ウインドフレイバーの並び。息つく暇もなく残り600からペースアップ。ポリゴンウェイヴが先頭に立ち、後方から一気に動いたピノホホッアが2番手から先頭を窺う勢い。最後の直線、ピノホホッアが一旦は2馬身出ましたが、外に切り替えたポリゴンウェイヴが根性を見せ差し返して1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 ポリゴンウェイヴ
 この日はマイナス1キロの478キロ。いつも通り馬体をフックラと映して落ち着きもありハイレベル安定。レースはスタートひと息。仕掛けて前を追う形。向流しで離れた3番手から前に接近。一旦息を入れた処で後ろからピノホホッアの猛追に遭い、これに合わせて2段スパート。相手の勢いに押されて交わされ一旦は2馬身ほど出られましたが、最後の直線で外に切り替え盛り返しての差し切り。時計や着差以上の内容。意外な勝負根性と完成度の高さをアピールしました。

2着 ピノホホッア
 この日はプラス3キロの522キロ。父ベストウォーリアの大型馬で馬っぷり上々。今回シャドーロール装着。レースはスタートひと息。外7番手から流しで一気に進出。2番手からポリゴンウェイヴに並びかけて交わし、直線に向いた時点では約2馬身リード。ほぼ勝ったかと思わせましたが、さすがに無理が祟ったのか最後で脚が止まり2着。今回は極端な競馬になりましたが、今後に向けてのワンステップ。かなりの素質を秘めているのは確か。

3着 アメノオシホミミ
 この日はプラス7キロの483キロ。太目感なく成長分。今回もシャドーロール装着。レースは大事に構えて外8番手から。3コーナー手前から大外一気に動いて4コーナーでは3番手。最後の直線もジリジリ詰めて3着。展開に乗じた面もありますが、初コースの重賞でこの内容は収穫。

4着 ウインドフレイバー
 この日はマイナス5キロの475キロ。休み明けの前走を勝った当時と同様の気配で好調キープ。レースは出たなりに内5番手から。積極策を想定していましたが、相手関係を考えたのか慎重な構え。勝負処から各馬が殺到したため内でポジションを下げ、正味直線勝負の形。ひと脚使って4着は次回に繋がる内容。

5着 サムタイムアゴー
 この日はプラス3キロの444キロ。特に変わり身は感じませんが順調。レースは好スタートから出たなりに外6番手から。終始勝負圏内で進め、最終コーナーでも3番手グループの一角を占めていましたが力負けの形。

第59回 報知オールスターカップ(S3)

【予想】
◎スワーヴアラミス
〇エルデュクラージュ
▲サンビュート
△カイル
△キタノオクトパス
△マンガン

 抑え切れない行きっぷりで先行楽勝の転入緒戦が鮮やかなスワーヴアラミス。JRA9勝の地力は確かだし、良馬場二一のパワー勝負ならその再現が濃厚とみました。当然本線はエルデュクラージュ。

【レース】
 好スタートを決めた町田カイルがハナを主張。エルデュクラージュ、キタノオクトパスと続いてその内にアイアムレジェンド。直後にスワーヴアラミス。サンビュートは後方から。スローペースでマンガンを除くとほぼ一団。残り800からピッチが上がりエルデュクラージュが先頭。一気に動いたサンビュートが2番手に進出。スワーヴアラミスはやや置かれ気味に。2馬身リードして直線に向いたエルデュクラージュが、セイフティリードを保ったまま悠々と1着ゴール。外から差を詰めたスワーヴアラミスが2着。

【上位馬の寸評】
1着 エルデュクラージュ
 この日はマイナス2キロの510キロ。活気があり非常にいい感じ。最近の中では一番。レースは矢野騎手が多少気合をつけて2番手から。道中の折り合いはスムーズ。残り800からピッチを上げて先頭。2馬身リードして直線に向き危なげなく1着ゴール。川崎記念で2着した実力を改めてアピール。夏季はひと息でこの季節が合う。

2着 スワーヴアラミス
 この日はマイナス3キロの499キロ。集中力を保ってパドックを周回する姿はいつも通り。好調キープ。レースはやや躓き気味のスタート。5番手からの競馬になり勝負処で内4番手に上がりましたが、そこからやや置かれて手応え? それでも上がりのかかる競馬に乗じて2着に追い上げました。ほぼ力通りの競馬。

3着 サンビュート
 この日はプラス2キロの508キロ。太目感なく適度な気合乗り。道営での勢いを保っている様子。レースは序盤はジックリと構えて外7番手から。向流しに入ると先行ペースと判断した落合騎手が一気に仕掛けて出て3、4コーナーでは2番手に進出。一旦はエルデュクラージュに1馬身差まで迫りましたが、さすがに無理が祟って脚が上がり、スワーヴアラミスに交わされて3着。それでも道営トップクラスの片鱗は窺わせました。

4着 フォスベルール
 この日はマイナス1キロの539キロ。雄大な馬っぷりは実績馬と比べても遜色なし。レースは終始6、7番手から。勝負処から和田騎手が追って差を詰めにかかり4着トライアルは2番手から競り勝ちましたが、さすがにこのメンバーでは置かれる競馬。それでも一応格好はつけてステイヤーの本領を発揮しました。

5着 カイル
 この日はプラス2キロの485キロ。もうひと絞りといった体付きですがマズマズ。レースはスタートを決めて町田騎手が先手を主張。単騎マイペースに持ち込みましたが、残り800でエルデュクラージュに交わされ、その後はイン粘りに汲々。何とか掲示板は確保しました。東京ダービー1着後は同世代に後れを取り、上の世代とは斤量差がありながら完敗。成長ひと息。

第46回 東京2歳優駿牝馬(S1)

【予想】
◎アレナル
〇スギノプリンセス
▲フジコチャン
△フジラプンツェル
△マカゼ
△ジョリダム
△メイドイットマム

 他地区にも抜けた馬不在なら、デビュー2連勝と底を見せていないアレナルに期待。難なく千六をクリアした前走の内容から素材相当。展開もこの馬には向くと判断しました。スギノプリンセスを本線に手広く。

【レース】
 大外枠からひと気合つけた程度でボヌールバローズがハナ。エイシンレア、マカゼと続いて内にジョリダム。その外にサーフズアップ、内にメイドイットマム。スギノプリンセスは中団。その後ろにアレナル、フジコチャン。ペースは緩みない平均。1馬身リードして直線に向いたボヌールバローズが一旦は差を広げましたが、直後に接近していたメイドイットマムの脚が弾けて豪快な勝ちっぷり。粘ったボヌールバローズが2着。

【上位馬の寸評】
1着 メイドイットマム
 この日はマイナス3キロの440キロ。道営時代に装着していたチークシーシズは転入緒戦の前走時から外しての出走。馬体は特に見映えはしませんが、気合乗り良く好調キープ。レースは出たなりに内6番手から。道中の折り合いはスムーズ。最終コーナーでは内2番手に進出。最後の直線は外に持ち出して残り100で先頭。豪華に突き抜けました。前日東京シンデレラマイルのスピーディキックが1分40秒4。それを考えれば時計も決して悪くなく、中身の伴った勝利。

2着 ボヌールバローズ
 この日はプラス11キロの501キロ。全く太目感なく適度な気合乗り。レースは好スタートから笹川騎手がひと気合つけた程度で楽にハナ。緩みないラップを刻んで快調な逃げ。追い駆けて来た馬を振り切り1馬身リードして直線へ。残り100でメイドイットマムに交わされ厳しくなりましたが、辛うじて2着を死守しました。非凡なスピード能力を発揮して今後が楽しみ。

3着 サーフズアップ
 この日はプラス10キロの478キロ。馬体に厚みを増して成長確か。レースは出たなりに外5番手から。常時先行グループを形成して虎視眈々。最後の直線はジリジリと脚を伸ばしましたが、同じ船橋のメイドイットマムには完敗を喫しボヌールバローズを捕え切れず3着。川崎のローレル賞2着、そして今回3着と遠征の重賞で連続好走。スパッと切れる脚はありませんが、距離延びて良さそうなタイプ。

4着 スギノプリンセス
 この日はマイナス13キロの485キロ。見た目に細目感なし。程良く気合も乗って気配落ちは感じません。レースは外9番手から。道中はかなり外を回って4コーナーでは4番手に進出。最後の直線もジリジリ脚を脚を伸ばしてきましたが4着。勝ち負けはともかく、もう少しロスなく運べれば2着はあった競馬。

5着 アレナル
 この日はマイナス5キロの477キロ。キリッと引き締まった馬体で好仕上がり。レースは出たなりに外12番手から。流れに沿って進出して4コーナーでは内6番手。内を突いて追い上げを図ったものの5着止まり。やや不満も残りますが、成長に向けてのワンステップ。

6着 マカゼ
 この日はプラス4キロの466キロ。初コースでも落ち着き伴い好仕上がり。レースは道中3番手から4コーナーでは2番手に上がりましたが、最後の追い比べで後れを取り6着。力は出し切った競馬。

7着 フジコチャン
 この日はマイナス1キロの481キロ。均整の取れた好馬体。レースは後方13番手からひと脚使ったものの7着止まり。テン乗りに加えて初の多頭数で置かれる競馬では致し方ない面も。次走で改めて真価を問いたい。