第67回 東京ダービー(S1)

【予想】
◎チサット
〇トランセンデンス
▲アランバローズ
△セイカメテオポリス
△マカベウス
△ジョエル
△タプラオ

 タイミング良く動いた京浜盃が実に鮮やかだったチサット。前走の羽田盃は微妙に仕掛けのタイミングが早かったとみて、巻き返しに期待。上位拮抗。

【レース】
 好スタートを決めたアランバローズの逃げ。ギガキング、ギャルダルの並びで直後にトランセンデンス。タプラオ、チサット、ジョエルと続いて中団にマカベウス、ブライトフラッグ。セイカメテオポリス、トーセンクロードは後方から。隊列に変動はなく、抑え気味にアランバローズの単騎マイペース。勝負処からピッチを上げるアランバローズ。後退するギガキングを交わしてギャルダルが2番手へ。2頭が後続を離して直線へ。一旦は迫る勢いのギャルダルも、最後は同じ脚になりアランバローズがキッチリ残して1着ゴール。ギャルダルが2着に粘り、最後の1ハロン14秒2と要した処に追い込み勢が迫りブライトフラッグが3着。

【上位馬の寸評】
1着 アランバローズ
 この日はプラス2キロの439キロ。馬体から特に変化は感じませんが、落ち着いていたのは好感。レースはポンと出で馬なりでハナ。距離を意識して左海騎手が極力我慢を利かせる競馬。幸い鈴を付けに来る馬もおらず、意外に折り合った逃げ。勝負処から徐々にピッチを上げて後続を振り払う目論見。付いて来たのはギャルダルで、3番手以下を離して直線へ。さすがに終いは一杯になったものの、追撃を凌いで1着ゴール。懸念された距離を克服して世代ナンバーをアピールしました。やはり全日本2歳優駿でJRA勢を完封してマイル1分40秒7は伊達ではない。距離云々より完成度とスピード能力の違いで押し切ったという競馬。今後の路線はわかりませんが、一度短距離での走りを見たい。

2着 ギャルダル
 この日はマイナス14キロの481キロ。初輸送、初コースでいくらか気負い加減。強調は? レースは出たなりに内3番手から。道中の折り合いはスムーズ。勝負処から手応えが怪しくなったギガキングを交わして単騎2番手。アランバローズを追う構え。最後の直線、一旦は迫る勢いでしたが、さすがに苦しくなって同じ脚に。それでも2着に頑張り通したのは大殊勲。アランバローズの逃げを無理なく追い駆けたスピードと粘りは一級品。種牡馬ホッコータルマエの評価を早くも高めた同馬の今後の動向に注目。

3着 ブライトフラッグ
 この日はマイナス2キロの496キロ。少々うるさい面を見せていましたが、馬体をフックラ映して好気配。レースは出たなりに中団9番手から。勝負処から反応良く動き、最後の直線は外詰めて肉薄する勢いの3着。過去3勝、2着2回はオール逃げですが、本橋騎手とのコンビで羽田盃に続いて抑える作戦。二度目で早速結果を出して展望が開けました。

4着 ジョエル
 この日はマイナス1キロの514キロ。相変わらず馬っぷりが冴えて絶好調。レースは出たなりに外6番手から。勝負処から巧く内に潜り込み、追って追って前を追走。最後の直線は外から詰めて4着。5着には5馬身差ですから、大威張りできる内容。ギャルダルと同様に別路線からの挑戦でも堂々と立ち回りました。

5着 トーセンクロード
 この日はマイナス7キロの508キロ。気合乗り十分の好馬体に格下のイメージはありません。レースはほぼ殿りからの競馬。4コーナーでは大外に持ち出して5着。かなり水を開けられており内容的には今イチですが、現段階での完成度の違いで致し方なし。

6着 ギガキング
 この日はプラス2キロの461キロ。馬体をフックラ映し一連のデキ。レースは逃げるアランバローズを2番手で追い駆け勝負処で突き放される形。強気の作戦が裏目に出た模様。距離も若干長いか…。

9着 チサット
 この日はプラス1キロの510キロ。馬っぷり上々でハイレベル安定。レースは手応え良く先行勢の直後を進みましたが、早々にステッキが入り追走ままならず大敗。羽田盃から更に着順を下げてしまい、根はマイラーということか。

11着 トランセンデンス
 この日はマイナス1キロの460キロ。馬体をキープしてマズマズ。レースはスタートひと息。森騎手が気合をつけて4番手に行きましたが、完全に追走バテ。羽田盃とはあまりにも落差のある走り。若干調子を落としていたのか…。