第2回 川崎スパーキングスプリント(S3)

【予想】
◎コパノフィーリング
〇キモンルビー
▲エンテレケイア
△ファントムバレット
△ジョーロノ
△コウギョウブライト

 昨年のこの時期に転入2連勝。特に2着キャンドルグラスに3馬身の差をつけた習志野きらっとスプリントが出色のコパノフィーリングが、立て直して好仕上がりなら狙い目。当然キモンルビーが本線。

【レース】
 注目の逃げ争いは枠なりの決着でコパノフィールングが逃げてキモンルビー、ファントムバレットの並び。その内にプリモジョーカー。続いてコウギョウブライト、エンテレケイア。3コーナーからリードを広げたコパノフィーリングが2馬身差で直線へ。一旦は置かれたキモンルビーが盛り返し、外からコウギョウブライト、ダンディヴォーグも脚を伸ばしてきましたが、コパノフィーリングがキッチリ残しました。2着はコウギョウブライト・

【上位馬の寸評】
1着 コパノフィーリング
 この日はプラス5キロの462キロ。もう少し増えていて欲しかったですが、仕上がり早のタイプで調整に怠りなし。レースは森騎手が何が何でもの気迫でハナを主張。3コーナーからはリードを広げて2馬身差で直線へ。かなり脚を使って行った分、終い少々甘くなりましたが、キッチリ残しました。やはり千メートル以下がベスト。

2着 コウギョウブライト
 この日はプラス3キロの453キロ。活気があり休み明けを叩いての変わり身が感じられます。レースは池谷騎手が気合をつけて内5番手から。内をロスなく進めて最後の直線は外へ。少々上がりがかかる競馬になったのを外から詰めて2着。斤量差を生かし目イチの競馬で大健闘。

3着 キモンルビー
 この日はプラス5キロの482キロ。馬体増好感で、以前よりフックラと見せています。レースは御神本騎手が気合をつけて逃げる勢い。内からコパノフィーリングが主張してきたので2番手。3コーナー過ぎから少々置かれて手応え? それでも最後の直線は盛り返して際どい3着。転入後、初めて連を外しましたが、レース巧者で崩れない。

4着 ダンディーヴォーグ
 この日はマイナス1キロの488キロ。黒光りする好馬体は健在。適度な気合乗り。レースはスタートひと息で内8番手から。逃げタイプのこの馬には厳しいポジションになりましたが、メンバー最速の上がりで大外伸びて肉薄。次は狙ってみたい。

5着 ファントムバレット
 この日はプラス2キロの507キロ。以前より数字的には減っていますが、全く細目感はなくハイレベル安定。レースは例によってスタートは速かったものも、内2頭も負けじと攻め立ててきたので3番手に甘んじる形。勝負処でやや置かれて厳しい状況。掲示板確保が一杯の結果に。枠の差が大きかった。

第68回 東京ダービー(S1)

【予想】
◎シャルフジン
〇ライアン
▲ミヤギザオウ(競走除外)
△リコーヴィクター
△ナッジ
△カイル
△イルヴェント

 羽田盃は甘くなったシャルフジンですが、追い駆けて来たクライオジェニックが離れた殿りを考えれば納得の差し競馬。距離延びていいタイプとは思えませんが、今回は案外楽に行けるとみて◎。ただし、混戦は混戦。

【レース】
 好スタートを決めたシャルフジンが楽にハナ。カイル、フレールフィーユ、その内にタツノエクスプレスと遠征勢が先行グループを形成。直後にリコーヴィクター。中団にナッジ。クライオジェニックは今回後方から。ペースはスロー。特に入れ替わりもなく淡々と流れ勝負は直線へ。横一線の叩き合いの中、残り200で先頭に立ったカイルが、内を突くリコーヴィクター、外伸びるクライオジェニックを抑えて1着ゴール。

【上位馬の寸評】
1着 カイル
 この日はプラス7キロの474キロ。相変わらず活気を前面に出して良く見せます。レースは本橋騎手が気合をつけて外2番手から。道中の折り合いスムーズ。半馬身差で直線へ。横一線のデッドヒートの中、残り200で単騎先頭に立ち、2着争いを尻目に突き抜けました。巧く先行ペースに乗った感じだしレベル的にどうかの疑問符は付きますが、ユッタリ流れる長目の距離は合う。

2着 クライオジェニック
 この日はマイナス5キロの543キロ。ひと叩きされて馬体が引き締まり良化。レースは出たなりに中団11番手から。道中は抑えを利かせ3、4コーナーから一気にマクって出て一番外へ。最後の直線も脚を持続させ大外伸びて2着。競り合って大バテした羽田盃とは打って変わったレース運びで大駆けを果たしました。メンバー最少のキャリア、先行ペースながらこの走り。やはり素材は一級品です。

3着 リコーヴィクター
 この日は増減なしの482キロ。馬体をフックラ映して好調。ブリンカー装着。レースは笹川騎手が気合をつけて5番手から。3コーナーからインに潜り込んでロスを避け、最後の直線もイン狙い。残り100で一旦2番手に上がりましたが、クライオジェニックの強襲に遭い3着。もうひとつ詰めが甘い。

4着 フレールフィーユ
 この日はプラス5キロの475キロ。程良い気合乗りで好調キープ。レースは出たなりに外3番手から。4コーナーではカイルの外に併せる形で2番手。最後の直線に向きましたが、残り200からカイルに突き放され、内外からも来られて2着争いに競り負ける形の4着。バテたというより決め手負けですが、大井コース二度目。先行ペースに乗って変わり身を見せました。

5着 ナッジ
 この日はプラス3キロの490キロ。人気先行でひと息の結果が続いていますが、気配的には上々。レースは矢野騎手が気合をつけて外8番手から。ペースが遅いのでこの馬としては早目の競馬。道中追い上げを図り5着に食い込みましたが、勝ち負けには加われずインパクトの薄い走り。成長を欠く現状。

8着 シャルフジン
 この日は増減なしの490キロ。馬体をキープして順調。レースはいつもながらのスタートセンスで持ったままハナ。特に行きたがる風はなくペースを落として溜め逃げの形。半馬身リードして直線に向きましたが、残り200でカイルに交わされて力尽き8着。もう少し離して行った方が良かったかもしれませんが距離の壁も。千六以下がベストのイメージ。

第26回 さきたま杯(Jpn2)

【予想】
◎ティーズダンク
〇ルーチェドーロ
▲サクセスエナジー
△エアスピネル
△ヘリオス
△シャマル

 斤量差はあったとはいえ、テイエムサウスダンに食い下がって好タイムで駆けたテレ玉杯の中身が濃いティーズダンク。前走を相手なりに仕上げ、ここに向けて調整に怠りなしなら先行抜け出し有力。ルーチェドーロ本線。

【レース】
 サルサディオーネが逃げて2番手にシャマルはほぼ予想通り。その外にサクセスエナジー、内にヘリオス。ルーチェドーロ、ティーズダンクと続いてペースは平均。3コーナー過ぎから前に並びかけるシャマル、内でサルサディオーネが抵抗。内からティーズダンク、外からヘリオスも接近して直線へ。最後は凌ぎ合いになしましたが、僅かにサルサディオーネが残して1着ゴール。外伸びたティーズダンクが2着。

【上位馬の寸評】
1着 サルサディオーネ
 この日はマイナス1キロの528キロ。馬体をキープして落ち着きもあり順調。レースは矢野騎手が気合をつけて外からハナへ。この馬としては平均ペースの逃げ。3コーナー過ぎからシャマルに絡まれ手応え的には? ほぼ併走状態で直線へ。正直厳しい感じでしたが、驚異の粘り腰を発揮、後続の猛追を凌ぎ切って1着ゴール。少し先行有利の馬場に傾きつつあったとはいえ、男馬の一線級を相手に勝利は価値大。

2着 ティーズダンク
 この日はマイナス4キロの513キロ。以前に比べると大きく馬体を増やして充実顕著。レースは好スタートから馬なりで内6番手。向流しから自然な形で内々進出。4コーナーでは3番手。最後の直線は外に回して前を追いましたが、惜しくも及ばず2着。正味目イチの競馬で勝ち馬に脱帽。

3着 シャマル
 この日はマイナス5キロの515キロ。少しうるさいくらいに気合が乗って冴える馬っぷり。レースは川須騎手が多少気合をつけて外2番手。この馬のポジション。3コーナー過ぎからサルサディオーネに馬体を合わせ交わす勢い。相手の執拗な抵抗に終始併走の形で直線へ。競り合いは最後まで続きましたが、結局前を捕らえ切れず後ろからも交わされ3着。初距離を考えれば大健闘とみるべき。

4着 エアスピネル
 この日はマイナス1キロの483キロ。活気があり年齢を感じさせません。レースは外7番手から。勝負処から内に潜り込んで一旦脚を溜め、手応え良く直線は外へ。完全にこの馬にハマった感じの競馬でしたが、意外に前が止まらず4着まで。現状目イチの走り。

5着 ヘリオス
 この日はマイナス7キロの462キロ。仕上がり切った馬体で上がり目は感じませんが前走のデキ。レースは抑え気味に4番手から。勝負処からマクり上げて外3番手、直線に向きましたが、伸びを欠いて5着。若干ピークを過ぎたか…。

6着 ルーチェドーロ
 この日はプラス6キロの514キロ。ボリューム感ある好馬体。レースは外5番手から。前を射程圏内に入れて進みましたが、ペースアップした際に置かれて行きっぷり今イチ。全く圏外の6着に敗退。小回りコースの捌きに課題。次走の巻き返しに期待。

第67回 大井記念(S1)

【予想】
◎ミューチャリー
〇ノンコノユメ
▲ロードゴラッソ
△キタノオクトパス
△ランリョウオー
△セイカメテオポリス
△フィアットルクス

 ダイオライト記念は追い上げを図った際にややロスがあり脚を余したミューチャリー。昨年のこのレースでは2着を1秒2も離す圧勝。以降JBCを勝利して更に箔付け。南関同士で同一斤量なら大外枠でも信頼。ノンコノユメ本線。

【レース】
 転入緒戦の逃げ馬メイショウワザシがハナに行ってフィアットルクスが2番手。キタノオクトパス、ランリョウオーが3番手併走。直後にロードゴラッソ、セイカメテオポリス。中団にタイムフライヤー、ノンコノユメ、ミューチャリー。ペースは平均。勝負処から手応え良く進出したランリョウオーが、2番手から残り300で先頭。大外追い込むノンコノユメを抑え雲取賞以来の重賞制覇を果たしました。

【上位馬の寸評】
1着 ランリョウオー
 この日はプラス4キロの458キロ。スマートな体つきで迫力は今イチですが、今回もうるさい面は見せず気性面の成長顕著。レースは好スタートから外3番手。程良いペースに折り合いもスムーズで絶好のポジション。勝負処から手応え良く進出して4コーナー2番手。残り300で先頭に立ち、猛追するノンコノユメを退け1着ゴール。正攻法の競馬で堂々たる勝ちっぷり。一度芝で走らせてみたい。

2着 ノンコノユメ
 この日はマイナス4キロの455キロ。いつも通り馬体をフックラ映して順調そのもの。レースは出たなりに外11番手から。向流しからは追って追走。3コーナーから内に潜り込んでロスを避け、4コーナーは思い切って大外へ。メンバー最速の末脚を繰り出しランリョウオーに肉薄しましたが惜しくも及びませんでした。叩いての変わり身と衰えぬ切れ味をアピール。

3着 キタノクトパス
 この日はプラス10キロの579キロ。少々立派に映りますが、ここ一連と同様の気配で順調そのもの。レースは好スタートから内3番手。この馬向きの流れで折り合いスムーズ。最後の直線も内を突いて正味目イチの競馬。決め手の差で3着に甘んじましたが、この馬らしい手堅い走り。

4着 タイムフライヤー
 この日はマイナス2キロの494キロ。もうひと絞りという体つきですが、気合乗り、毛ヅヤが改善されて良化ムード。レースは出たなりに内7番手からで折り合いに専念。勝負処からマクり上げて4コーナー4番手。最後の直線、一旦は2番手に上がりましたが、内外から交わされて4着。それでも十分にメドの立つ内容。当然次走は注目。

5着 セイカメテオポリス
 この日はマイナス4キロの533キロ。気合乗り十分の好馬体でハイレベル安定。レースは好スタートから外6番手と、この馬としては積極的な運び。常時前を射程圏内に入れて進みましたが、勝負処から機敏に動いたノンコノユメに比べると反応今イチ。終い詰めてきたものの5着まで。堅実駆けは評価できますが、どうも脇役のイメージ。

7着 ロードゴラッソ
 この日は増減なしの483キロ、勝った前走時と同様の好気配で今回もブリンカー装着。レースは馬なりで外5番手。勝負処からマクり上げて4コーナーでは一番大外に持ち出しましたが、前走の切れ味が再現できずに7着。脚の使い処が難しいタイプ。

15着 ミューチャリー
 この日はマイナス19キロの453キロ。JBCを勝った際が460キロを考えれば許容範囲の数字ですが、やはり不安。以前のうるさい面は見せなくなりましたが…。レースは外8番手を進みましたが、どうも推進力に欠ける走りでリズム? よもやの大差殿り負け。直線の追い切りが案外動かなかったように、順調さを欠いていたということか…。

第14回 川崎マイラーズ(S3)

【予想】
◎チサット
〇モジアナフレイバー
▲コズミックフォース
△グレンツェント
△ファルコンビーク
△ゴールドホイヤー
△ラッキードリーム

 叩き2戦目を快勝。千六ベストをアピールした4歳馬チサットの勢い重視。ただし、実績上位モジアナフレイバー以下横一線で波乱ムード。

【レース】
 左海騎手が気合をつけて予想通りプレシャスエースがハナ。ファルコンビーク、チサットと続いてその内にコズミックフォース。中団にゴールドホイヤー、モジアナフレイバー、その後ろにグレンツェント。ペースは見た目ほど速くはなく平均。4コーナーで1馬身差に詰めたファルコンビークが、残り100で先頭。激しい2着争いを尻目に1着ゴールを駆け抜けました。ゴールドホイヤー、グレンツェントと2、3着には差し馬が台頭。

【上位馬の寸評】
1着 ファルコンビーク
 この日はマイナス2キロの496キロ。休養明け当初に比べると体つきが引き締まってデキの良さが窺えます。レースは好スタートから逃げる勢いでしたが、プレシャスエースが主張してきたので、本田騎手が即座にやり過ごして外目に切り替える格好。離れた2番手で折り合いに専念。残り800からピッチが上がった際も適度な間隔を保って追走。手応え良く4コーナーでは1馬身差に接近。最後の直線、残り100で先頭に立ち、2着争いを尻目に危なげなく押し切りました。昨年はテンの3ハロン35秒1で逃げて3着。それに比べれば今年は楽な競馬。意外に時計を要しており他の人気処が動かな過ぎの感じがしないでもありませんが、この馬自身の成長も見逃せません。

2着 ゴールドホイヤー
 この日はプラス1キロの490キロ。体調の波の少ない馬。パドックを淡々と周回する姿はいつも通り。レースはスタートひと息。中団インを少々気合をつけながら追走する形。4コーナーでも前とはまだ距離がありましたが、意外に上がりのかかる競馬になり、ゴール前一気に押し上げ2着。混戦に強い差し馬の本領発揮。常識に掛からないタイプですが、忙しいと思われた千六での好走は収穫。

3着 グレンツェント
 この日はマイナス3キロの475キロ。高齢を迎えましたが、活気があり衰えを感じさせません。レースはいつも通りのパターンで後方に抱える競馬。道中9番手から勝負処で押し上げ4コーナーでは6番手。終いもジリジリ脚を伸ばして3着。この決着時計と流れを考慮すれば、今のこの馬としては至極妥当な結果。

4着 プレシャスエース
 この日はマイナス2キロの525キロ。キャリアを重ねてきた高齢馬ですが、馬っぷりは冴えており気配落ちなし。レースは予想通りに左海騎手が先手を主張する形。大逃げを打つと見せかけて他馬を牽制。序盤は意外な緩ペース。残り800から一気にペースアップして引き離す姿勢。ただし、追い駆けて来たのがファルコンビークで、これにゴール前100で交わされ、結局は4着に終わりました。レースを作って自身の力は出し切りました。

5着 チサット
 この日はプラス4キロの517キロ。馬体を大きく見せて適度な気合乗り。申し分なし。レースは出たなりに外3番手から。内の先行2頭を行かせてこのポジションは想定通り。残り800kらペースアップした際に少々置かれましたが追って追走。4コーナーでは前が射程圏内に入りましたが、結局前を交わせず後ろから交わされ5着。力の差というより、ペースに緩急に戸惑ったのとコース経験の差が出たためと割切りたい。

6着 モジアナフレイバー
 この日はマイナス2キロの515キロ。ここに至る経緯に少々心配もありますが、見た目は活気があって悪くありません。レースは道中8番手から押し上げ4コーナーでは4番手に上がるも伸びひと息で6着。見せ場は作りました。お疲れ様でした。

第67回 羽田盃(S1)

【予想】
◎ナッジ
〇シャルフジン
▲リコーヴィクター
△カイル
△フレールフィーユ
△プライルード
△ライアン

 乱戦のJBCで2着に突っ込んだナッジ。以降3戦が人気を下回る着順でも。新たに先行勢が加わりある程度ペースが上がるとみれば巻き返せると判断。逃げるシャルフジンが相手。

【レース】
 内からシャルフジンの逃げは予想通り。これを追い駆けたのがクライオジェニック。リヴィフェイス、イルヴェント、カイルと続いて中団にプライルード。ナッジ、ライアン、ミヤギザオウは後方から。ハイペース。3コーナーからリードを広げたシャルフジンが約3馬身差で直線へ。差し馬勢も接近して2番手グループは大混戦。最後の直線、残り200から更に後続が殺到して大混戦。その中で内を強襲したミヤギザオウが1着、外伸びたライアンが2着で大波乱の結末。

【上位馬の寸評】
1着 ミヤギザオウ
 この日はマイナス2キロの507キロ。少々間隔はあきましたが、中間入念に乗り込まれて太目感なく好仕上がり。レースは大外枠もあり、真島騎手がテンから抑え込んで進路を内に。後方13番手で腹を括った待機策。正味直線勝負でガラッと開いたイン強襲。残り50で先頭に立ち、外伸びるライアンを抑えて1着ゴール。キャリア6戦目での快挙。人気薄の気楽さがあったのは確かですが、距離延びていいタイプは間違いない。

2着 ライアン
 この日はプラス5キロの473キロ。馬体を増やして落ち着きもあり近走では一番。レースはスタートひと息で12番手から。馬込みに入り決してスムーズな運びとは言えませんでしたが、最後の直線、大外から突っ込んで勝ち馬に肉薄。平和賞と同様、乱戦に強さを発揮しました、全く常識に掛からないタイプですが、さすがディープ産駒でポテンシャルは高い。

3着 シャルフジン
 この日はプラス5キロの490キロ。パドックでは多少チャカついていたものの、活気があり好調キープ。レースは御神本騎手が多少気合をつけてハナ。速いラップで引っ張り、2番手のクライオジェニックを振り切り3コーナーからリードを拡大。3馬身差で直線に向きましたが、さすがにハイペースが祟り終い一杯加減。内外から殺到されて3着に甘んじました。距離延びていいタイプとは思えませんが、昨年は同じヘニーヒューズ産駒のアランバローズが同じようなパターンでダービーを勝利しており、道中溜めが利けば反撃も。

4着 イルヴェント
 この日はプラス4キロの517キロ。ひと息入っていますが、太目感なく好仕上がり。レースは岡村騎手が気合をつけて内4番手から。勝負処からピッチを上げるシャルフジンを追って4コーナーでは離れた2番手。最後は混戦の中、4着に終わりましたが、差し競馬での頑張りは評価に値。粘着先行型で決め手に甘さはありますが、距離延びた方が良さそうなタイプ。

5着 リコーヴィクター
 この日はマイナス1キロの482キロ。急仕上げの前走時に比べると活気があり良化の手応え。レースは出たなりに外9番手から。勝負処から叩いてマクって出て2番手グループに接近。最後の直線もジリジリと脚を伸ばして差のない5着。地祇に繋がる競馬はできた感じ。

6着 カイル
 この日はプラス4キロの467キロ。適度な気合乗りで毛ヅヤも良くハイレベル安定。レースは左海騎手が気合をつけて5番手から。勝負処から内に入り4番手。最後の直線も内を突いて6着。前走の京浜盃に比べると格段にシビアな流れになり戸惑った様子ですが、大きく崩れなかった点に着目。

7着 ナッジ
 この日はマイナス3キロの487キロ。程良い気合乗りで好調キープ。レースは矢野騎手が気合をつけて行ったものの、出脚が利かず外11番手から。道中追い上げを図ったものの推進力今イチ。4コーナー大外を回って終い追い上げる姿勢は見せましたが、伸び脚が案外。もう少し器用に立ち回れないと本番も?

第36回 東京プリンセス賞(S1)

【予想】
◎スピーディキック
〇レディオガガ
▲クールフォルテ
△トキノゴールド
△トーセンキャロル
△レディーアーサー
△エミーブレイズ
△レディオスター

 JBC2歳でタフな競馬を経験したスピーディキック。転入緒戦の2歳優牝はフルゲートを豪快に差し切り、桜花賞も大事に乗って着差以上の好内容V。牝馬同士では抜けた存在で難なく2冠達成とみました。相手が難解。

【レース】
 好スタートを決めたレディオガガの逃げ。レディオスター、ラインブレイカーと続いて直後にクールフォルテ。出負け気味のスピーディキックは徐々に進出して中団。コスモポポラリタは後方から。ペースは平均。4コーナー手前から一気に動いたスピーディキックが3番手に上がり直線へ。半ばで先頭を窺うレディオスターに並びかけるスピーディキック。競り合いを凌いでスピーディキックが1着ゴール。甘くなったレディオスターを交わし、コスモポポラリタが勝ち馬に迫る勢いで2着。

【上位馬の寸評】
1着 スピーディキック
 この日はプラス4キロの480キロ。馬体増好感、落ち着きもあり好仕上がり。レースは出負け気味のスタートですが、御神本騎手が慌てず馬の気に任せて外8番手から。道中は折り合いに専念。4コーナー手前から一気に動いて3番手に進出。最後の直線は内で抵抗するレディオスターとの追い比べ。これ競り勝ち、コスモポポラリタの強襲を凌いで2冠を達成しました。着差は僅かでも中身の濃い勝利。距離延びるオークスは試練ですが、南関同士では明らかに勝負付けが済んだ。

2着 コスモポポラリタ
 この日はプラス3キロの49キロ。馬体を大きく見せて好気配。レースはスタートひと息。和田騎手が大事に構えて12番手から。内々経済コースでジックリ溜める形。徐々にポジションを上げて直線は外へ。メンバー最速の上がりでスピーディキックに迫る2着と激走。乗り難しいタイプですが、道営で重賞2勝を含む4勝の実績は伊達ではない。こういった差しに構える競馬が合う。

3着 レディオスター
 この日はマイナス3キロの462キロ。馬体はキープできましたが、ややテンションが上がり気味。レースは酒井騎手が気合をつけて逃げるレディオガガの2番手から。終始この態勢で進み最後の直線半ばでは一旦先頭を窺う勢い。スピーディキックとの競り合いに内で抵抗しましたが、最後は力尽きて3着。3連勝の勢いをもってしても力及ばずですが、タフな競馬を経験して更に進化を期待。

4着 クールフォルテ
 この日はマイナス1キロの488キロ。馬体フックラ、活気もあり好調そのもの。レースは笹川騎手が多少気合をつけて内5番手から。勝負処からスピーディキックと並んで3番手に進出。直線に向きましたが、反応の差で置かれる形。再びジワジワ詰め寄って4着ですが、決め手ひと息の印象も。ただし大崩れしないタイプ。

5着 トキノゴールド
 この日はプラス11キロの488キロ。全く太目感なく成長分。適度な気合乗り。レースは出たなりに外10番手から。徐々に進出して3コーマー過ぎには内に進路を取ってロスを避け、勢いをつけて直線は外へ。いい感じの運びで終い債を詰め5着。力通りの競馬ですが、距離の延長に対応して成長が窺えます。

第34回 かしわ記念(Jpn1)

【予想】
◎テイエムサウスダン
〇ソリストサンダー
▲カジノフォンテン
△エアスピネル
△インティ
△ショウナンナデシコ
△サンライズノヴァ

 溜めを利かせる競馬を習得してフェブラリーで2着に頑張ったテイエムサウスダン。初コースでも力の要る馬場への対応は何ら問題なし。無理なく先手が叶うとみて信頼。ソリストサンダー本線。

【レース】
 内から好スタートを決めたショウナンナデシコがハナに行き、テイエムサウスダンは2番手から。外3番手にカジノフォンテンでその内にソリストサンダー。エアスピネル、タイムフライヤーと続いて外枠インティは抑える作戦。ペースは平均。3コーナーから仕掛けて行ったテイエムサウスダンがショウナンナデシコに馬体を合わせ、手応え良く3番手に上がったのがソリストサンダー。対してカジノフォンテンは形勢悪し。最後の直線、テイエムサウスダンを振り切ったショウナンナデシコが、ソリストサンダーの追撃も難なく抑え込み交流重賞3連勝を達成。

【上位馬の寸評】
1着 ショウナンナデシコ
 この日はプラス5キロの484キロ。馬体増好感、落ち着きもあり更に完成度が高まった感じ。レースは絶好のスタートを決めて労せずしてハナ。速過ぎず遅過ぎず程良いペースでの逃げ。勝負処からテイエムサウスダンに並びかけられ試練を迎えましたが頑強に抵抗。最後の直線は手応え良く見えた相手が音を上げる形で後退。代わって追い上げてきたソリストサンダーをも楽に抑え込む形で1着ゴール。脚抜きのいい馬場になったのが追い風ですが、テイエムサウスダンのマークを振り切って完璧な内容、時計も優秀。距離は万能でもこの千六くらいが一番合う感じ。

2着 ソリストサンダー
 この日はフェブラリーからマイナス3キロの483キロ。体調の波が少ない馬。海外遠征帰りでもいつも通りの気配で毛ヅヤの良さも目立つ。レースは出たなりに内4番手から。有力先行勢を見ながら絶好のポジション。道中の行きっぷりも上々。勝負処からはカジノフォンテンを内から抜き去って3番手。手応え良く外へ切り替え直線へ。完全にハマった競馬ですが、ショウナンナデシコのラストスパートには成す術なく水を開けられた2着。これは相手に脱帽。力は出し切りました。

3着 テイエムサウスダン
 この日はマイナス5キロの541キロ。パワフルな好馬体に活気横溢。申し分なし。レースは岩田騎手が気合をつけて2番手から。道中は我慢を利かせる競馬。勝負処から動いて外に並びかけ、プレッシャーをかける格好。手応え的にはむしろ優勢。ただし相手も頑強に抵抗して併走の形で直線へ。最後は相手の驚愕のラストスパートに置いていかれ、ソリストサンダーにも交わされて3着。スタートの差が出たのも事実ですが、千六だとやはり乗り方に注文。千四ベストは間違いありません。

4着 カジノフォンテン
 この日はプラス3キロの534キロ。目標のこのレースに向けてキッチリ調整を積まれ、相変わらず抜群の馬っぷり。レースはスタートひと息。本田騎手が気合をつけて外3番手へ。想定された展開ですが、勝負処で鞍上の手が動いてピンチ。内からソリストサンダーに抜かれて4番手に後退。最後はそのポジションで流れ込む形での4着。単騎マイペースの昨年とは対照的に、スタートひと息で厳しい競馬。それで一応踏ん張った点は評価に値。

5着 エアスピネル
 この日はマイナス6キロの484キロ。年齢を感じさせず活気があり好仕上がり。レースはデムーロ騎手が気合をつけて外5番手から。有力先行勢を意識して早目の競馬。勝負処からペースが上がった際は離れた5番手を追って追走。最後の直線は内に入って目イチに追ってきましたが離された5着。完全にスピード負け。

第36回 東京湾カップ(S2)

【予想】
◎ロマンスグレー
〇マイブレイブ
▲タツノエクスプレス
△キャッスルブレイヴ
△メンタイマヨ
△フレッシュグリーン

 大井の無敗馬を寄せ付けず圧倒的なパフォーマンスで3連勝を飾ったロマンスグレー。重賞挑戦とはいえ意外に手薄なメンバー構成なら、従来通りの戦法で勝てるとみました。

【レース】
 左海騎手が気合をつけてロマンスグレーがハナ。マイブレイブ、タツノエクスプレスの並びで、メンタイマヨは中団。キャッスルブレイヴ、フレッシュグリーンは後方から。ペースはスロー。勝負処から動いたタツノエクスプレスが2番手に上がり1馬身差で直線へ。最後の直線は2頭のデッドヒート。タツノエクスプレスが競り勝ち断トツ人気のロマンスグレーは2着。

【上位馬の寸評】
1着 タツノエクスプレス
 この日はマイナス4キロの480キロ。馬体を維持して順調。レースは外枠から出たなりに3番手。勝負処から行きっぷり良く2番手のマイブレイブに並びかけ抜き去り2番手。逃げるロマンスグレーに1馬身差で直線へ。最後の直線はしばし競り合いましたが、残り100で先頭に立ち1着ゴール。少々ジリっぽいタイプですが、競り合いで持ち味発揮。ペース的にも向いたようです。

2着 ロマンスグレー
 この日はプラス15キロの536キロ。特に太目感はなく馬っぷり上々。程良い気合乗り。レースは左海騎手が気合をつけてハナ。溜め逃げの格好。勝負処から徐々にピッチを上げて、接近を図るタツノエクスプレスに1馬身差で直線へ。競り合いが続きましたが、最後は力尽きて2着。もう少しピッチを上げて逃げた方が良かったか…。それと中身が微妙に重かったのかもしれません。

3着 フレッシュグリーン
 この日はプラス3キロの439キロ。ほぼ前走並みの仕上がり。レースは外8番手から進み、上がりのかかる流れに乗じて差を詰め3着。ほぼ前哨戦と同じ競馬ですが、時計と着差を詰められたのは収穫。

4着 キャッスルブレイヴ
 この日はプラス5キロの475キロ。馬体をフックラ映して気合乗り、毛ヅヤも上々。レースは離れた7番手を進み、終い詰めて4着。かなりレースを使い込まれている馬で英張力ひと息。

5着 マイブレイブ
 この日はプラス6キロの507キロ。気合乗り十分の好馬体で好気配。レースは出たなりでロマンスグレーの2番手から。順当に行ったままの決着かなと思わせましたが、3コーナーあたりから手応えが怪しくなりタツノエクスプレスに交わされ3番手に後退し、結果は5着。不可解な敗戦。

第2回 若潮スプリント(S3)

【予想】
◎スタースタイル
〇ランディスシティ
▲スティールルージュ
△カプティフ
△エスポワールガイ
△グレンノハナ

 ここに入ると実績では見劣るものの、毎度抜群の行きっぷりを見せるスタースタイルはスプリンターとしての資質相当。外枠から急かされずに自分のペースで進められるとみれば狙い目。

【レース】
 内からシャインポラリスが逃げ、例によって好発を決めたスタースタイルが2番手。そこにスティールルージュが加わっての先行争い。ダッシュひと息でもランディスシティが内から押し上げ4番手へ。3コーナーで単騎先頭に立ったスティールルージュが1馬身差で直線へ。追いすがるスタースタイルを突き放してスティールルージュの完勝。スタースタイルが粘って2着。

【上位馬の寸評】
1着 スティールルージュ
 この日はプラス5キロの478キロ。地元戻りで馬体を増やし適度な気合乗り。好気配。レースはスタートひと息でも加速がつくと一気に押し上げ逃げるシャインポラリスに並びかける態勢。馬なりで3コーナー先頭に立ち後続をリード。追いすがるスタースタイルが4コーナーでは1馬身差まで詰めてきましたが、最後の直線でラストスパートをかけると一気に突き放してワンサイド勝利。重賞2勝馬の貫録を示すとともに、世代屈指のスプリント能力をアピール。

2着 スタースタイル
 この日はマイナス4キロの475キロ。懸念した馬体減はある程度抑えていたし、意外に落ち着いていたのは好感。レースは例にって抜群のスタートセンス。内の動向を窺いつつ外3番手からは想定通り。3コーナーで先頭に立ったスティールルージュを追って2番手。4コーナーでは1馬身差に迫りましたが、最後の直線は相手に突き放されて2着死守の形。完全に力負けですが、勝ちに行ってこの結果は評価すべき。

3着 ランディスシティ
 この日はマイナス2キロの489キロ。既に経験済みの船橋。いつも通りの気配で好調キープ。レースはダッシュひと息。笹川騎手が追って追って内5番手から4番手。勝負処からは外3番手。ここまで来ればという感じもしましたが、最後の直線は勝ち馬に突き放されて、スタースタイルにも僅かに及ばず3着。上位2頭とは距離適性の差が出た感じです。

4着 エスポワールガイ
 この日はマイナス3キロの479キロ。ひと息入りましたが気性的に仕上がり早。馬体はキッチリできていたし、懸念したイレ込みもなく好仕上がり。レースは出たなりに外8番手から進み、正味直線勝負で外から詰めて4着。ほぼ力通りの競馬でも遠征初コースでこの競馬は収穫。

5着 ヒストリックノヴァ
 この日はプラス8キロの491キロ。近2戦は大敗ですが、気配落ちなく好仕上がり。レースは道中内7番手から進み4コーナーでは5番手に上がりましたが、最後はエスポワールガイとの4着争いに競り負ける格好。大崩れしなかったのは収穫ですが、成長今イチ。