第14回 東京シンデレラマイル(S3)

【予想】
◎ダノンレジーナ
〇サラーブ(競走除外)
▲アクアリーブル
△サルサレイア
△ルイドフィーネ
△ラインカリーナ
△カラースキーム

 JBCで見せ場を作って南関最先着のダノンレジーナが、トライアルはハナに行って完勝。レースぶりからはこの千六ベストで、自在に捌いて勝てるとみました。

【レース】
 競り合いなくカラースキーム、レイチェルウーズの並び。ラインカリーナ、アクアリーブルと続いてその内にダノンレジーナ。スローペースで上がりの競馬。内を突いて抜け出したダノンレジーナが快勝。接戦の2着争いも内を狙ったマルカンセンサー。

【上位馬の寸評】
1着 ダノンレジーナ
 この日はプラス1キロの483キロ。ここ一連と同様に集中してパドックを周回する姿に好調キープを確信。レースは好スタートから他の動向を窺いつつ内5番手から。道中の折り合いスムーズにいつでも動ける態勢。他のスパートを待って脚を溜め直線はインに進路を。難なく突き抜けて人気に応えました。やはりこの千六ベストでレース巧者ぶりと抜群の瞬発力に磨き。

2着 マルカンセンサー
 この日はマイナス4キロの510キロ。叩かれつつ気合が乗って良化気配。レースは好スタートから無理なく内6番手。この馬には程良いペースに脚を温存して直線へ。終い内ラチ沿いを伸びて2着争いを制する形。全てが巧く運んだ感じですが、元々このくらいは走れる能力の持ち主。

3着 アクアリーブル
 この日はマイナス6キロの483キロ。休み明けを二度使ってキリッとした体つき。ほぼ復調なった模様。レースは馬なりで外4番手から。ほぼ想定通りのポジション。道中の折り合いスムーズ。4コーナーで3番手に上がり勝利も意識ですが、結局ダノンレジーナに決め手負けしてマルカンセンサーにも足元を掬われる形に。若干成長を欠いている感じも。

4着 ラインカリーナ
 この日はマイナス14キロの487キロ。攻め強化して絞り込んできた感じ。レースは出たなりに外3番手から。4コーナーでは2番手に上がりましたが、結局は内外から交わされて4着止まり。実績からは少々物足りない走りで、次走あたりが正念場か。

5着 ペタルーダ
 この日はマイナス4キロの470キロ。特に大きな変動はありませんが、いい意味で順調。レースは手替わりもありこの馬としては積極的な運び。外9番手を進み、直線外から詰めて掲示板ゲット。ほぼ力通りの競馬。

第66回 東京大賞典(G1)

【予想】
◎オメガパフューム
〇ダノンファラオ
▲ノンコノユメ
△ウェスタールンド
△モジアナフレイバー
△ヒストリーメイカー

 JBCではクリソベリルを負かしに行ったオメガパフューム。完敗でも大井二千の時計を大きく更新して実力をアピール。気性面の成長で馬込みの捌きもOKなら3連覇に視界良好。相手接戦。

【レース】
 好スタートを決めたワークアンドラブがペースメーカー。カジノフォンテン、ダノンファラオと続いて内にモジアナフレイバー。オメガパフュームは外5番手。スローペースを意識してウェスタールンドも早目のスパート。再度の直線、残り200でカジノフォンテンが先頭。執拗に抵抗しましたが、地力で上回るオメガパフュームが競り勝って1着ゴール、3連覇を達成。ただし意外に時計のかかる競馬になり接戦。

【上位馬の寸評】
1着 オメガパフューム
 この日はプラス4キロの457キロ。いつも通りに少々テンションが上がり気味でしたが、馬体を維持して好調キープ。レースはスタートひと息でもペースが遅いので、向流しは無理なく外5番手へ。流れに沿って動いて4コーナーでは2馬身圏。思わぬ接戦になりましたが、地力で競り勝ち3連覇を達成しました。意外に手こずったあたり、調整過程にやや誤算があったのかも。 

2着 カジノフォンテン
 この日はマイナス3キロの541キロ。相変わらず馬っぷりが冴えて上々のデキ。レースは好スタートからすぐに控えて2番手。前のワークアンドラブには目もくれずマイペースを堅持。意外に後続も大事に構えたので急かされることなくスンナリした競馬。アワヤ大金星かと思わせる粘り腰でオメガパフュームを慌てさせて接戦の2着は、展開に恵まれたとはいえ大健闘。

3着 ウェスタールンド
 この日は増減なしの480キロ。馬体をフックラ映して適度に気合も乗りハイレベル安定。レースは出たなりに外11番手から。スローペースを見越して藤岡騎手が早目に動いてオメガパフュームの直後まで進出して直線へ。届かず3着とはいえ、展開負けの感じで衰えぬ実力をアピール。

4着 ヒストリーメイカー
 この日はプラス3キロの534キロ。ボリューム感のある好馬体。レースはやや躓き加減に出て内7番手から。ジックリ構えて脚を温存する競馬。最後の直線は内目を突いて際どい4着。決め手負けした格好ですが、自分の力だけは走りました。

5着 ミューチャリー
 この日は増減なしの468キロ。ハード調教を敢行して馬体維持は好感。落ち着きも伴い好仕上がり。レースは出たなりに中団8番手から。メンバーがメンバーだけに直線勝負に賭ける運びでしたが、意外にペースが落ち着いたのは誤算。それでも終い詰めて格好はつけました。

12着 ダノンファラオ
 この日はプラス1キロの530キロ。相変わらずパドックを周回する姿は活気があり、数字は別として馬体も引き締まった感じ。レースは川田騎手が気合をつけて外3番手から。勝負処から動いて一旦は2番手に上がりましたが、最後の直っ戦は意外に甘くなり12着と大敗。この馬の場合はある程度流れる競馬が理想。ヨーイドンの瞬発力勝負で外から交わされて戦闘意欲をなくしたか…。

第71回 全日本2歳優駿(Jpn1)

【予想】
◎ラッキードリーム
〇デュアリスト
▲トランセンデンス
△アランバローズ
△バクシン
△タイセイアゲイン
△ギガキング

 サバイバル戦を制圧してJBC2歳優駿を勝利のラッキードリーム。小回り川崎コースの捌きがポイントでも地力信頼。折り合えばデュアリストが相手本線。

【レース】
 デュアリストが出遅れ。対照的に好スタートを決めたアランバローズが楽にハナ。ランリョウオーが2番手に行ってルーチェドーロ、デュアリストの並び。ラッキードリームは中団イン。平均ペースで進みましたが、残り800からペースアップしたアランバローズが後続を5馬身離して直線へ。そのリードを保ったまま好タイムで仕上げました。2着ランリョウオー、3着ルーチェドーロと先行決着。

【上位馬の寸評】
1着 アランバローズ
 この日はマイナス3キロの434キロ。仕上がり切った馬体でそれほど見映えしませんが、落ち着きがあり状態キープ。レースは好スタートを決めて労せずしてハナ。意外と折り合いのついたスムーズな逃げ。残り800から11秒台にピッチを上げて後続をリード。5馬身差で直線に向き、そのリードを保ったままワンサイド勝利を収めました。『逃げ名人』左海騎手の会心の騎乗ですが、この時計で駆けては千切れたのも納得。今後は距離の克服が課題に。

2着 ランリョウオー
 この日はマイナス10キロの445キロ。落ち着きはありますが、この馬体減は不安。レースはこれまでにない行きっぷりで無理なく2番手へ。ペースアップした際に置かれ加減になりましたが、本橋騎手が鼓舞して馬の闘志を奮い立たせるようにして追走。結局差を詰められず2着ですが、前を追い駆けて2着を死守した走りは見処満載。多少忙しいと思われた千六でこの競馬ができれば、展望が広がりました。

3着 ルーチェドーロ
 この日はマイナス4キロの496キロ。門別、園田と使ってきましたが、馬体をフックラと映して好気配、ブリンカー装着。レースは出たなりに外3番手から。勝負処からのペースアップに置かれ気味、離れた3番手で直線へ。流れ込んで3着を死守という競馬内容。先行ペースの恩恵もあり、追ってからそれほど味はない。

4着 タイセイアゲイン
 この日はプラス7キロの479キロ。多少テンションが上がり気味でしたが、均整の取れた好馬体に好感。レースは持ち味の一瞬のキレを生かすべく、序盤は脚を溜めて外8番手から。勝負処から進出して3番手グループの一角に割って入り、最後の直線はジリジリ伸びて4着。門別のJBCもそうですが、混戦の競り合いになると今ひとつ。

5着 バクシン
 この日は増減なしの488キロ。馬体をフックラと映して適度な気合乗り。レースは出たなりに外5番手から。ただし追い上げる脚がなく、メリハリに欠ける内容で離された5着。初距離も含めやや荷が重かったか…。

7着 デュアリスト
 この日はマイナス2キロの486キロ。マズマズですが、体重の割にこぢんまりとした印象も。レースは出遅れ。アランバローズのスタートが良かったこともあり、北村友騎手が無理せずインに控える競馬。ただし、根が逃げ馬で追っての味はなく、流れ込んでの7着が一杯。

第41回 サンタアニタトロフィー(S3)

【予想】
◎グレンツェント
〇キャプテンキング
▲コパノジャッキー
△ワークアンドラブ
△トーセンブル

 前走のスパーキングサマーCは、58キロを背負いながらリッカルド以下を測ったように差し切ったリッカルド。A級マイラーとしての威光衰えず。休み明けでも態勢は整っており、斤量差がさほどなければ鞍上的にも信頼。ただし、キャプテンキング、コパノジャッキー、ワークアンドラブは五分の評価。

【レース】
 絶好のスタートを決めたワークアンドラブが労せずしてハナ。サンロアノーク、ハルディネロが抑えて2、3番手。コパノジャッキー、グレンツェントは中団でペースは平均。勝負処から差を広げにかかったワークアンドラブが3馬身リードして直線へ。全く付け入る隙を与えず、ワンサイドの逃げ切り勝ちを収めました。激しい2着争いを制したのは大外伸びたグレンツェント。

【上位馬の寸評】
1着 ワークアンドラブ
 この日はプラス9キロの476キロ。ビシッと追い切って馬体を増やし良化顕著。レースは絶好のスタートを決めて楽にハナ。快調に平均ラップを刻み、勝負処からは更にギアチェンジ、3馬身リードして直線へ。終い更に差を広げてワンサイド勝利を収めました。時計も優秀で改めてマイラーとしての資質の高さをアピール。

2着 グレンツェント
 この日はマイナス2キロの471キロ。例によってパドックの外目を周回して活気横溢。年齢を感じさせません。レースは森騎手が多少気合をつけて外10番手から。ジックリ脚を温存して勝負処からスパート。4コーナーでは一番大外を回る形になりましたが、渋く脚を伸ばして連対は果たしました。完全に展開負けで、依然実力は維持しています。

3着 コパノジャッキー
 この日はマイナス5キロの487キロ。体型的にやや太目に映りますが、いつも通りで好調キープ。レースは出たなりに外9番手から。グレンツェントより一歩早く動いてマクり上げて4コーナーは大外。ジリジリ詰めて3着。夏のマイルグランプリと同様に、今回も本番では人気を下回りましたが、マイルでは走りが計算できる。

4着 ロードアルペジオ
 この日はプラス1キロの500キロ。適度に気合が乗って好仕上がり。レースは出遅れて離れた後方から。正味直線だけで2着争いに加わってきましたが、戦法が極端で常識に掛からない。今回の着順だけで人気になるようだと妙味なし。

5着 マイネルクラース
 この日はプラス26キロの501キロ。数字通りにやや立派。レースはこれも出遅れて直線だけの競馬。大外詰めて5着は前述馬と同じパターン。それでも今回の気配でこの競馬ができれば、人気次第で次は狙う手も。

8着 キャプテンキング
 この日はプラス16キロの543キロ。さすがに太目は否めませんが、馬っぷりは相変わらず冴えているし気合十分。レースは中団の馬込みで慎重な運び。最後の直線は横一線の2着争いに加わるシーンもあり、内容的には悪くない。叩いた次走は注目。

第53回 ハイセイコー記念(S1)

【予想】
◎マカベウス
〇ジョーロノ
▲ランリョウオー
△アランバローズ
△パストーソ
△グランニコラシカ

 ゴールドジュニアーではアランバローズにスピード負けしたマカベウスですが、ジョーロノが参戦しての千六なら、距離、展開含めて分のいい一戦とみました。

【レース】
 好スタートからジョーロノがハナに行き、アランバローズは抑え気味に外2番手。意外なスローペースに一団の競馬。手応え十分に4コーナー先頭に立ったアランバローズが無傷に重賞V。渋く脚を伸ばしたランリョウオーが2着。

【上位馬の寸評】
1着 アランバローズ
 この日はプラス3キロの437キロ。もう少し増やしたい感じもしますが、落ち着きがあり一連のデキ。レースは当初からの作戦か左海騎手が抑え気味に外2番手から。少々行きたがる面を見せましたが。途中からはスムーズな運び。4コーナーでジョーロノを交わしてリードを広げ。危なげなく押し切りました。軽い馬場とはいえ時計上々だし、何より番手対応が収穫。頭数が増えてゴチャつく流れになるとどうかですが、スピード能力は紛れもなく一級品。

2着 ランリョウオー
 この日はマイナス3キロの455キロ。それほどパドックでは目立たない馬ですが、馬体を維持して落ち着きもあり順調そのもの。レースは出たなりに外5番手から。勝負処から巧く内に潜り込んでロスを避け、最後の直線は外へ。及ばなかったもののジリジリ詰め寄る姿勢を見せて地力をアピールしました。やはり距離はもう少しあった方が良さそう。

3着 ジョーロノ
 この日はプラス5キロの473キロ。ややコロンとした体型。ローテーは混んでいますが気配落ちなし。レースは好スタートから馬なりでハナ。注文通りの競馬になりましたが、勝負処からアランバローズに突かれて4コーナーでの手応えは完全に劣勢。交わされた後はイン粘りで差のある4着。完全に力負けで、千六は微妙に長い感じも。

4着 フォルメッシ
 この日はプラス10キロの458キロ。馬体を戻して気合が乗り、毛ヅヤも上々。レースはヤンワリ出て後方から。無欲の直線勝負に賭けて4着は作戦通りといったところでしょうが、メンバー最速の脚を使ってこの結果は収穫十分。

5着 マカベウス
 この日はマイナス1キロの500キロ。もうひと絞りといった感じもありますが、気合が乗って好調キープ。レースは本田騎手が多少気合をつけて外6番手から。道中の反応ひと息で、少頭数とはいえ外々を回る形。先行ペースに成す術もなく敗退。器用に勝ち回れない欠点を露呈ですが、それにしても不甲斐ない。

第31回 ロジータ記念(S1)

【予想】
◎ルイドフィーネ
〇アクアリーブル
▲ヒキュウ
△メモリーオブブルー
△コーラルツッキー
△ミリミリ
△レッドカード

 春の時点ではアクアリーブルと完全に勝負付け終了のルイドフィーネですが、相手がトライアルでよもやの敗戦。引きずらない保証はなく、逆転の目。馬体回復好感、森騎手、好枠を活用する器用さもあり条件は整ったと判断。このラインは強力。

【レース】
 好スタートを決めたノラがハナに行き、サッと2番手にアクアリーブル。ルイドフィーネは好スタートから引いて内3番手、その外にアートムーブメントでスローペース。4コーナーで先頭に立つアクアリーブルを標的に外に持ち出したルイドフィーネが、残り200で先頭。見事に雪辱を果たしました。

【上位馬の寸評】
1着 ルイドフィーネ
 この日はプラス4キロの460キロ。更に増やして好気配。気合乗りも十分。レースは好スタートから一歩引いて内3番手から。スローペースにも折り合いスムーズに追走。アクアリーブルのスパートに合わせて外に馬を回して直線へ。残り200で先頭に立つと一気に突き抜けました。血統に反しての渋い走りから距離延びればと期待していましたが、ようやく結実。

2着 アクアリーブル
 この日はマイナス7キロの489キロ。少々太目に映った前走とは雲泥の差で適度な気合乗り。レースは好スタートから無理なく外2番手。スローペースを大事に構えて最終4コーナーで先頭に立ちましたが、背後に迫ってきたルイドフィーネにアッサリ交わされて完敗の2着。まだ戻り切っていないのかもしれませんが、ヨーイドンの競馬にせずにもっと強気に行った方が良かったかも…。

3着 コーラルツッキー
 この日はマイナス4キロの452キロ。馬体をキープして前走のデキ。レースは出たなりに外10番手から。折り合いに専念して脚を温存、直線勝負はトライアルと同じパターン。外詰めて3着はマズマズ力通り。やはりブリンカー効果は確か。これで短目の距離を使ってきたら狙いたい。

4着 アートムーブメント
 この日はマイナス4キロの451キロ。少々うるさい面を見せて気配自体は前走並み。レースは外枠からポンと出て外3番手。終始このポジションをキープして1馬身圏内で最後の直線に向きましたが、完全に脚が上がって離された4着。それでも長距離での積極的な立ち回りは今後に繋がりそう。

5着 アンジュトワール
 この日はマイナス16キロの453キロ。特に細目感はなく落ち着きがあるのは好感。レースはスタートひと息でも笹川騎手が気合をつけて内5番手から。終始経済コースを進めて流れ込んでの掲示板ゲットはマズマズの内容。基本は千六以下で本領発揮。

6着 ヒキュウ
 この日はマイナス1キロの471キロ。馬体をフックラと映して好気配。レースは出遅れてほぼ殿りから。向流しで動いて中団まで押し上げましたがそれが精一杯。先行したトライアルとは一転して大味な競馬になり消化不良。次走での反撃期待。

第20回 ローレル賞(S2)

【予想】
◎ナジャ
〇ディアリッキー
▲ケラススヴィア
△ファストトラベル
△オルディノ
△ベツセタイ
 鎌倉記念はスタート直後にゴチャついてポジションを逸したナジャ。牝馬同士なら千六でも信頼。ただし混戦模様。

【レース】
 道営のセカイノホシが先手主張でこれを追うのが人気のナジャ。内に控えてケラススヴィア、直後にディアリッキーでペースは平均。向流しから終始馬体を併せた前2頭に後続も接近して直線へ。残り100で抜け出したケラススヴィアに粘ったセカイノホシが2着。

【上位馬の寸評】
1着 ケラススヴィア
 この日はマイナス7キロの432キロ。この時季だけにやや毛ヅヤが落ちた感じはありますが、細目感はなく順調な仕上がり。レースは好スタートから出たなりに内4番手。折り合いスムーズに流れに乗って直線は外へ。お手本のようなロスのない運びで抜け出しました。時計の1分42秒9は及第点かそれ以上。土付かずの重賞V。レース巧者で距離はこなしそうなタイプ。

2着 セカイノホシ
 この日はマイナス7キロの437キロ。正直見映えは今イチ。レースはスピードのあるところを見せで楽にハナ。ただし向流しから終始ナジャに絡まれて息の入らない流れ。それでも先頭を譲らず直線へ。最後は勝ち馬に交わされたものの、執拗に抵抗してナジャに抜かせなかったのは、初距離を考えれば高く評価できる走り。距離に壁はありそうですが、スプリンターとしての資質は相当。

3着 ナジャ
 この日はマイナス2キロの454キロ。馬体フックラ、活気があって好調キープ。レースはスタートひと息でも無理なく2番手へ。向流しでは先頭に立つ勢い。併走のまま直線に向きましたが、最後は勝ち馬に交わされてセカイノホシにも競り負けて3着は案外。この馬の力は走っていますが、距離延びていい感じはしません。

4着 ディアリッキー
 この日はマイナス1キロの471キロ。テンション高めなのはいつも通り。馬体を維持して前走のデキ。レースは出たなりに内5番手から。道中の折り合いはスムーズ。早目に動いたケラススヴィアの後ろをロスなく立ち回って直線は外へ。ソコソコ詰めて4着はマズマズの内容。レース巧者は確かだし、これを糧に更に前進期待。

5着 オルディノ
 この日は増減なしの422キロ。仕上がり切った馬体で特に目立たず。レースは抑えて出て内8番手から。内々ロスなくポジションを上げて4コーナー5番手。最後の直線は外から詰めて5着。目イチの競馬でもそれなりの力は示しました。

第20回 JBCクラシック(Jpn1)

【予想】
◎クリソベリル
〇オメガパフューム
▲チュウワウィザード
△ダノンファラオ
△デルマルーヴル
△ロードレガリス
△ノンコノユメ
△サウンドトゥルー

 巨漢馬ながら均整の取れた好馬体。レースでは器用な立ち回りで国内無敗のクリソベリル。万全の仕上げを施されていれば死角なしと判断。順当な一戦。

【レース】
好スタートを決めたダノンファラオがハナに行って、外からチュウワウィザードが2番手。クリソベリルは意識的に外に回して3番手。マークするようにオメガパフューム。有力処が前を固めてスローに近い平均の先行ペース。勝負処からチュウワウィザードが前に並び駆けて行き、2頭が後続をリードする形。ジックリ構えたクリソベリルが直線に向くとスパート。残り200で一気に交わし去って力の違いを見せつけました、オメガパフュームが2着で順当な決着。

【上位馬の寸評】
1着 クリソベリル
 この日はプラス2キロの542キロ。相変わらず抜群の馬っぷり。程良く気合が乗って毛ヅヤもいい。レースはポンと出てやや外目に回す格好。2頭に行かせて外3番手は恐らく川田騎手の想定通り。勝負処からチュウワウィザードが動いた際もマイペースを守り泰然自若。直線に向いて満を持してスパートをかけると、残り200で並ぶ間もなく前2頭を交わして1着ゴール。並みの一流馬と歴代レベルの差を見せつける走り。絶対王者の地位が確固たるものに。

2着 オメガパフューム
 この日はプラス1キロの453キロ。予定通りのメニューをこなして万全の仕上げ。落ち着いていたのが何より。レースはスタート五分に出て、デムーロ騎手が多少気合をつけて内4番手と積極策。内枠を生かすべく通例より早目の競馬で、もちろん強敵を意識した運び。勝負処からは追って前を追走。懸命に脚を伸ばして2着に追い上げましたが、クリソベリルとは反応の差、力の違いを見せつけられる格好。ベストの大井二千で更に持ち時計を更新ですが、さすがに相手が悪かった。

3着 チュウワウィザード
 この日はマイナス6キロの483キロ。馬体はキッチリ仕上がっていますが、やや馬が大人しいかなという感じも。ただし、ほぼいつも通りの気配。レースは逃げるダノンファラオにジカ付け。ペース的にも妥当な作戦。勝負処から前に並び駆けて交わしに行く姿勢。ただし残り200クリソベリルにアッサリ交わされ、オメガパフュームにも差されて3着に終わりました。ダノンファラオに抵抗されて、しばらく競り合う形になったのが響いた感じも。勝ち馬は別格としてオメガパフュームとは流れひとつ。

4着 ミューチャリー
 この日はマイナス7キロの468キロ。馬体を減らしたのはやや不安材料。レースは出たなりに外9番手から。勝負処からは追って追走。最後の直線は外から詰めて4着。水を開けられたとはいえ、3強に続いての入着は高評価。日本テレビ盃の内容からこのメンバーでは厳しいとみていましたが、やはり能力は相当。

5着 ダノンファラオ
 この日はマイナス4キロの527キロ。まだ多少立派に映りますが、活気十分にパドックの外目を周回する姿は間違いなく前走以上。レースは好スタートから無理なくハナ。勝負処からチュウワウィザードに並び駆けられて息の入らない競馬。最後の直線も抵抗してなかなか抜かせませんでしたが、ここにクリソベリルが加わってはお手上げ。力尽きて4着に終わりました。ただし内容的には合格点。馬体からは更に上積みがありそうで、次走は要注目。

6着 デルマルーヴル
 この日はマイナス3キロの497キロ。毎度キッチリ仕上げて出てくる馬で、調整に怠りなし。レースは出たなりに外6番手から。人気処を前に見る形で、ペース的にも妥当なポジション。ほぼオメガパフュームの後ろにいましたが、勝負処からついて行けず置かれてしまい、最後はミューチャリーにも交わされて5着。やはりトップクラスが揃うと厳しい。

第20回 JBCスプリント(Jpn1)

【予想】
◎コパノキッキング
〇ジャスティン
▲ブルドッグボス
△サクセスエナジー
△サブノジュニア
△マテラスカイ
△ミスターメロディ

東京盃はスタートも含めてっやリズムを欠いたコパノキッキング。デキは文句ないので、乱ペース必至のここは差し切りに期待。ジャスティン本線ですが混戦は確か。

【レース】
 内からヒロシゲゴールドがハナを主張。スタートの差で先手を譲ったモズスーパーフレアが即巻き返して2番手から先頭を奪う形。ノブワイルド、マテラスカイ、ベストマッチョも加わり激流。2馬身リードして直線に向いたモズスーパーフレアですが、さすがにペースが厳しく残り200から差し馬が殺到。外から伸びたサブニジュニアが1着。前目で踏ん張ったマテラスカイが2着。出遅れて置かれていたブルドッグボスが3着。

【上位馬の寸評】
1着 サブノジュニア
 この日は増減なしの536キロ。悠然とパドックを周回する姿はいつも通り。秋2戦を消化して体調ピーク。レースはスタート五分に出て外10番手から。勝負処から進出した際には隣にいたジャスティンが躓いたり馬込みに入ったりで決して楽な道のりではありませんでしたが、最後の直線で展望が開けてからの瞬発力はお見事。展開が向いたにせよ10秒台の決着に対応しての大金星。前走の東京盃は外枠不利。千二なら全国レベルを改めてアピール。

2着 マテラスカイ
 この日はマイナス7キロの521キロ。太目絞れて状態アップは明らか。レースは武豊騎手が気合をつけて外4番手から。道中の折り合いはスムーズ。逃げるモズスーパーフレアを追って最後の直線では一旦先頭に立つシーンも間もなく、サブノジュニアに一気に交わされ2着。それでもあのペースを先行して2着はさすが。出遅れて人気を裏切った東京盃の汚名返上。

3着 ブルドッグボス
 この日はプラス2キロの522キロ。高齢を迎えていい意味で枯れたというか、落ち着きがある。馬っぷりの良さは相変わらず。レースはほぼ致命的と言ってもいいくらいの出遅れ。ほぼ最後方からで御神本騎手も腹を括った直線勝負。コーナー前に内に入って極力ロスを避け、直線は大外へ。外伸びて3着は、まともなら勝っていた競馬。現状千四ベストとみていましたが、3戦連続して千二交流で勝ち負け。頭が下がります。

4着 モズスーパーフレア
 この日はマイナス7キロの495キロ。スカッとした体つきで、やはり芝向きの印象も受けますが、程良く気合が乗って好気配。レースはスタートひと息。内のヒロシゲゴールドにハナを譲りましたが、無理せずに挽回して外併走から先頭。超ハイラップを刻み、2馬身リードして直線へ。終いは甘くなり4着に敗れましたが、さすがにG1ホースという走り。ダートも問題なくこなせるようです。

5着 キャンドルグラス
 この日はプラス11キロの513キロ。多少余裕のある体ついですが、体型的なモノもあり許容範囲内。レースは好スタートからデムーロ騎手が気合をつけて内7番手から。いいポジションにハマってロスなく進め、終いソコソコ詰め5着。正味目イチの競馬ですが、東京スプリント3着に続いての好走で、交流重賞でも入着ラインの実力を改めて証明。

6着 コパノキッキング
 この日はマイナス5キロの489キロ。馬体をキープして落ち着きもありハイレベル安定。レースは後方13番手からの競馬。勝負処からマクって出て終い差を詰めてきましたが、差し決着に掲示板外は少々不満。本質的には先行勝負で本領発揮。

8着 ジャスティン
 この日はマイナス6キロの483キロ。変わらぬ好気配で体調の波が少ない。レースは外9番手から。ペースが速かったこともありますが、想定より後ろのポジション。それと3、4コーナーで躓く不利もあり競馬にならず。ただし、今回の流れでは、仮に不利がなかったとしてもどうか。やはり前々スンナリの競馬が理想。置かれると厳しい。

第10回 JBCレディスクラシック(Jpn2)

【予想】
◎マルシュロレーヌ
〇マドラスチェック
▲プリンシアコメータ
△レーヌブランシュ
△ファッショニスタ
△ローザノワール
△ダノンレジーナ

 前哨戦で既成勢力をアッサリ退けたマルシュロレーヌ。大井ダートを何ら苦にせず抜群の瞬発力。再戦メンバーなら譲れないとみました。良化顕著なマドラスチェック本線。

【レース】
 サルサディオーネの逃げはお約束。好スタートからサッと2番手に付けたのがファッショニスタ。内にマドラスチェック、外にローザノワール。プリンシアコメータにダノンレジーナと続き直後にマルシュロレーヌ。ペースは平均。有力処は一団で直線勝負。残り300で先頭に立つファッショニスタ。内から食い下がるマドラスチェックのデッドヒートになりましたが、ファッショニスタが競り勝って1着ゴール。マルシュロレーヌは同じ脚になり3着。

【上位馬の寸評】
1着 ファッショニスタ
 この日はマイナス8キロの500キロ。入念に乗り込まれて太目感なく好仕上がり。レースはスタートを決めて楽にサルサディオーネの2番手と願ってもないポジション。外から急かされることもなく息の入る流れ。最後の直線、残り300で先頭に立ち、内で食い下がるマドラスチェックに競り勝ち1着ゴール。千八は微妙に長いとみていましたが、流れが理想的だったのと、こういった脚抜きのいい馬場は合う。

2着 マドラスチェック
 この日はプラス2キロの507キロ。好馬体に適度な気合乗り。レースは森騎手が気合をつけて内3番手から。道中の折り合いはスムーズ。脚を溜めて直線に向き、先行2頭の間を割る形。惜しくも競り負けて2着でしたが、最後まで抵抗して勝るとも劣らない内容。内で折り合ってひと脚使えたのは大収穫。更に成長が見込めます。

3着 マルシュロレーヌ
 この日はマイナス2キロの459キロ。馬体にインパクトはありませんが、キープして前走のデキ。レースは出たなりに外7番手から。勝負処から手応え良く進出して4コーナー5番手。ほぼ前走と同じ運びで川田騎手も勝利を確信したはずですが、意外に伸び切れず前2頭と同じ脚になり離された3着。先行2頭のペースで予想以上に上がりの速い競馬になったのが敗因か。自分の時計では駆けており先着2頭を褒めるべきでしょう。

4着 ダノンレジーナ
 この日はプラス5キロの483キロ。少しでも馬体を戻したのは好感。一連の好調キープ。レースは好スタートから馬なりで外5番手。手応え良く進めてアワヤのシーンもありましたが、最後は力負けの4着。それでも51秒9で駆けて南関最先着は評価に値。レース巧者でとにかく反応機敏。格は下でも既に南関牝馬では最強レベル。

5着 レーヌブランシュ
 この日はプラス3キロの457キロ。馬体をキープして前走のデキ。レースはスタートひと息。内8番手からの競馬になり最後の直線は外に持ち出して差を詰め5着。ほぼ力通りの競馬でワンパンチ不足。

6着 プリンシアコメータ
 この日はプラス4キロの496キロ。馬体フックラ好調キープ。レースは岩田騎手が気合をつけて出ましたが内6番手から。このポジションで我慢を決め込む競馬。最後内を突いたものの全く見せ場なしの6着。先行タイプのこの馬が、この先行ペースにこのポジションでは致し方なし。年齢的に上積みは微妙ですが、今回に関しては展開裏目。